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厚生労働省の自殺対策のやる気を、糾弾する


いま2023年7月15日20時10分、Googleに、死にたい、と打ち込み検索してみた。
僕は以前とても人生が辛く、死を選択しようと思った事がある。
その時、いまと同じ事をした。
だから、結果は、わかっている。


この検索をすると、こころの健康相談統一ダイヤル、という電話番号が大きく表示される。



ナビダイヤルだ。お金がかかる。
一応、かけてみた。



本日は、休ませていただいております。


という、機械音声の返事だ。



その、大きなナビダイヤルの電話番号の下に、公式ウェブサイト、というリンクがある。
押してみる。
厚生労働省の、悩み相談のホームページが、表示される。


電話相談とSNS相談のどちらかを選択できる。


電話相談のほうを押してみる。



相談窓口の電話番号が、子供たちのためのものを除けば、6つある。


その中で、フリーダイヤルで24時間対応の電話番号は、2つだけだ。


結果はわかっているので、かけない。
まず、繋がらない。


このホームページには、その他の電話番号が表示されるリンクが、いくつか貼ってある。


そのリンクを辿って、同じようにフリーダイヤル24時間対応の電話番号へかけても、同じ結果になるだろう。


お金のかかるナビダイヤルでも、ほぼ同じ結果になる。


電話が繋がる、競争率、倍率、は、高い。




これら電話にかける人間は、かまってちゃんや、暇つぶしの人間も、多いに違いない。

しかし、本当に人生が辛く苦しく孤独で、今、死を選択しようとしている人間も、必ずいるはずだ。


そういう人間は、これらの電話番号にかけまくり、どれも一向に繋がらず、孤独に打ちひしがれて、本当に、死を選択するだろう。


芥川龍之介の作品に、蜘蛛の糸、という小説がある。
死を選択した人間は、あの、芥川の小説に出てくる、蜘蛛の糸をつかむどころか、それらの人間たちは、その糸すら、無かったという事だ。



人間は、孤独で、人生の死を選択しようとするほど辛い時でも、電話の向こう側で、やさしい人間に、こころから寄り添ってもらえば、多くのそういう人間たちは、死と、別の選択をすると思う。
ということは、現実のこの状況では、電話が繋がらず、死を、選択している人間がいるのは、


確実だ。




僕の場合は、電話は繋がらなかったけれども、その時、ある、やさしいひとに出会い、寄り添ってもらったから、今が、ある。



僕は、生きることの根拠など、知らない。



だけど、あの時、あの、やさしいひとに、出会い、寄り添ってもらった事は、うれしいこと、だった。


だから、たぶん、僕が、いま、生きているということは、良いことなのだと、思う。


厚生労働省の自殺対策は、ホームページで、悩み相談の電話番号やSNSを表示している。


運が良いのかは知らぬが、それらにたまたま繋がった人間で、やさしいひとに寄り添ってもらった人間のなかには、死を選択しなかった人間が、多いと思う。


でも、繋がらなかった人間で、死を、選択した人間は、確実に、いるはずだ。

厚生労働省の建前の目的は、全ての自殺を食い止める、という事、だと思う。



その為には、かまってちゃんや、暇つぶしの、電話も多いには違いないが、フリーで24時間、全ての今、人生が、孤独で辛く苦しくて、死の選択を考えている人間のアクセスを、彼らに蜘蛛の糸をつかむチャンスを、つくる必要がある。

今の、厚生労働省の自殺対策は、形式だけで、本当に、やる気があるとは、思えない。

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