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【GIS】#11 全国Q地図で明治国道が表示されるようになりました.ーデジタルデータによる新しい国道の遊び方ー
全国Q地図の「山と地図」さんからTwitterで「くにみちさんの明治国道のデータを全国Q地図で公開する準備が整いました」とご連絡を頂き,本日,公開の運びとなりました.
さっそく,全国Q地図のサイトにアクセスをしてみました.埼玉大学の谷教授が作成されております『今昔マップ』の旧版地図とも重ね合わせられるようになっています.
その今昔マップの「首都圏(1896-1909)」の地図と時層化させると,綺麗な配色で表示されました.
おぉぉ,とても素敵ではないですか!
明治国道のデータは関東だけでなく全国版です.ですので,例えば京阪神圏(1892-1910)の地図をセレクトして表示するとこのような感じです.
ーー京阪神の座標情報入りーー
いい感じです.
明治初期は,大阪と尼崎をつなぐ一直線の道はありませんでした.大きく迂回しているようにも見えますが,当時はそれが唯一の道筋でした.
下流域は枝状に分岐した淀川水系のデルタ地帯ですので,河口域は度重なる水害で人の定住がままならなかったことを物語っているのですね.
もちろん,現代の最新の地図とも照合できます.好きな地域を拡大で広げることもできます.そのような道をたどると思わぬ発見があるかもしれません.
写真撮影でもそのような道筋を歩くと,フォトジェニックな場面にも多く出会うかと思います.
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国道(旧道)のデジタルデータを誰もが簡単に閲覧したり,ダウンロードしたり,また相互利用しながら楽しみあえる時代が来ることを長年の夢見ていました.
その姿がひとつ形となりました.
「山と地図」さんには全国Q地図に実装していただいたこと,改めて感謝を申し上げます.
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少し真面目な話: 今後,過去の歴史情報をデジタル化して,統計処理や機械学習等から特性をパターン分類する考古学・歴史学へのインフォマティクスの展開も進んでゆくと思われます.古地図の画像処理や画像認識から動態解析を行う研究も進展してゆくでしょう.
その時,人の流れ,モノの流れを担う道の情報(デジタルデータ)がとても重要ようになります.
そのようなベースデータとしても使っていただけると,さらに嬉しくなります.
最後に明治国道のラインデータはオープンデータ化しています.個人のPCでも利用できますので,使い方などはこちらから.
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