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SmartHRのサービスデザインのおもしろさはここにある。アートディレクター4名の覆面座談会

SmartHRには、ブランディング戦略の実現に向けた“よりよいサービス体験”や“成果創出”を目的に、クリエイティビティを発揮する「サービスクリエイティブマネジメント本部」という組織があります。その中の一つのユニット「サービスデザインユニット」は、SmartHRの屋台骨とも言えるサービスデザインをクリエイティブ面から先導するチームです。

しかし、「サービスだけだと担当範囲が狭いのでは?」「繰り返しの業務が多いのでは?」といった質問をいただくことがあります。同ユニットに所属するアートディレクター4名に、実際に働くなかで感じるおもしろさ・難しさ含め、リアルな現場の声を聞きました。

※4名全員が「取材は協力したいが、顔の公開はNG」とのことだったので、アイコンで顔を隠した覆面座談会の形でお送りします。


担当範囲が広く、解決まで一貫して取り組む

ーー日頃どのような業務を担当しているかを教えてください。

hiropon:サービスデザインには、「新規顧客」と「既存顧客」という2つの領域があります。前者はこれからサービスを導入いただくお客さま、後者はすでにサービスを導入いただいているお客さまですね。
私は新規顧客領域を担当していて、マーケティングやセールスの営業資料のほか、マーケティング施策の制作物などのアートディレクションに従事しています。

【hiropon】株式会社SmartHR サービスデザインユニット所属。
制作会社や個人のイラストレーターとしての活動を経て、2022年3月にSmartHR入社。

gajiro:私はhiroponさんと同じく新規顧客領域で、サービスサイトのコンテンツを更新する際のデザインなどのアートディレクションを担当しています。

【gajiro】株式会社SmartHR サービスデザインユニット所属。
ウェブ制作会社および事業会社のAD、デザイナーとして経験を積んだ後、2024年4月にSmartHR入社。

miyamoto:私は既存顧客領域を担当しています。すでにご利用いただいているお客さま向けの施策やコンテンツのアートディレクションのほか、そもそも「課題がどこにあるのか」を見つけにいくような活動ですね。ご依頼いただいたものを作ることもあれば、プロジェクトの始動部分から他部門の方と一緒に議論をして作り上げていくこともあります。

【miyamoto】株式会社SmartHR サービスデザインユニット所属。
ウェブ制作会社やBtoB機器メーカーなど複数社でのデザイナー経験を経て、2020年2月にSmartHR入社。

cepie:私もmiyamotoさんと同じく既存顧客領域の担当です。“ご利用中のお客さまに、SmartHRをより快適に使っていただくための施策”のアートディレクションやコンテンツの見直しなどを進めています。

【cepie】株式会社SmartHR サービスデザインユニット所属。
制作会社、SIer、事業会社でのアートディレクター / デザイナーとしての活動を経て、2024年1月にSmartHR入社。

ーーさっそくですが、サービス領域のアートディレクターについて「担当範囲が狭いのでは?」「繰り返しの業務が多いのでは?」といった質問をいただくことがあります。実際はいかがですか?

hiropon:人によって感じ方が違うかもしれませんが、私が担当している新規顧客領域に関しては、たしかに地道な作業もあります。たとえば、営業資料の更新や、マーケティングイベントのアイキャッチ制作などですね。

miyamoto:以前カジュアル面談を担当していた際、サービスデザイン領域についてお話しすると、「担当範囲がとても広いですね」「少人数でそこまで運用しているんですか?」というような反応をいただいていました。そのため、今回の質問を聞いて「まだ伝えきれていないんだな」と感じています。

具体的には、SmartHRというサービスに興味を持っていただき、認知から商談、契約、オンボーディングまでのすべての過程を支えているのが、サービスデザイン領域です。お客さまがサービスを「使える」ようになり、さらに「活用できる」ようになるまでのタッチポイントをすべて担当しています。

cepie:そして、そこから先の追加のご契約につなげるなど、「もっとサービスを使いこなしたい」というポジティブな気持ちを持っていただくきっかけをつくる仕事だと思っています。
さまざまな業務が連動して影響し合うため、カバーする範囲は非常に広いです。

hiropon:あとは、現状ではまだタッチできていない部分も多くあるので、ここからさらに範囲を広げていきたいと思っているところですね。

ーー担当範囲が広いと共に、地道な業務もある。そのなかで、業務に対してどのような気持ちで向き合っていますか?

hiropon:サービスデザインは“実際のお客さまとのタッチポイント”という観点でブランドをつくっていると思っています。そう考えると、全体のブランドへとつながるので、河原の小石を集めるような細かな積み重ねも大切だと捉えているんですよね。

私は以前制作会社で働いていましたが、制作会社だと案件ごとに完了や終了があります。一方で、SmartHRは事業会社なので、SmartHRというサービスがある限り伴走し続けるような状態です。長期的によいものにしていくためには、地道な積み重ねが重要だと思っています。

miyamoto:地味な業務として想起されやすい“運用”ですが、わたしが制作会社時代に意味していた“運用”とSmartHRのサービスデザインの“運用”はちょっと違うかもしれないと思っています。

制作会社での“運用”という言葉からは、私は「サイトに記載された住所を変更する」「画像が古くなったので差し替える」のようなサイトを維持するための活動をイメージします。SmartHRでは、課題や目的をもとに「何のためにやるのか」「どうやるのか」を考え、解決まで一貫して取り組むので、制作会社でイメージする“運用”とは少し違うかもしれないな、と。

cepie:そのとおりだと思います。制作会社などでは依頼にそのまま対応することを運用と呼ぶケースが多いですが、SmartHRでは自ら課題を見つけて提案し、改善を繰り返します。単なる依頼対応とは異なり、例えそれが小さな改修であっても、脳みそをフル回転させている感覚があります。

gajiro:そうですね。制作会社での運用はクライアントからの多くの変更依頼に対応していました。また、ウェブサイトの運用は、デザインやプログラミングといった幅広い知識が必要で、「デザインだけを考える」といった動きではなく、多方面に頭を使うことが特徴だと思います。

ユーザーとの距離が近いので、聞こえた声を施策に反映できる

ーー入社して半年のcepieさんと数か月のgajiroさんですが、ご入社前後でのギャップはありますか?

cepie:私が入社した2024年1月に組織体制の大きな変更があったので、選考時に聞いていた部署名・体制と実際の部署は異なりました。その前提でのお話になりますが、選考時は「コミュニケーションデザイングループ所属」になると聞いていたので、今携わっている業務とは若干違う内容を想像していました。

今は既存領域を担当していて、エンドユーザーに近いところで仕事ができる部分にやりがいを感じています。とくに私はSmartHRユーザーコミュニティの「PARK」を担当しているので、ユーザーからのフィードバックをいただく機会が多くあるんですよね。
「ここがよかった」であったり「ここが使いにくい」といった声を聞くことで、現場感を持って仕事ができています。これは入社前には想像していなかったことで、いい意味で期待を裏切られました。

gajiro:ギャップ……そうですね、ミーティングが多いなと思います。私が担当しているサービスサイトが各所のハブのような存在なので、いろいろな情報を集める目的と、関係者が多いというのがその理由ですね。
キャッチアップする情報量も多く、すべてを知るのは無理だと思ったので、必要なタイミングで覚えようという楽観的なスタイルでいます(笑)。

miyamoto:そうなんですよね……gajiroさんはとくにミーティングが多いポジションだと思います。ミーティングのボリュームは、入るプロジェクトやポジションによってかなり差がありますね。

ーー転職先としてSmartHRを選んだ理由は何ですか?

gajiro:私はリファラル採用(意味:採用候補者となる友人・知人を自社の社員が紹介する手法)でSmartHRに入社しました。紹介していただいた方とは、以前長い期間一緒に働いていたんですね。そこで、以前のように効率化のための課題解決が一緒にできたらおもしろそうだと思ってSmartHRを選びました。

まだ入社して2か月ほどですが、運用面の仕組みを変えたり、新しいツールを使って作業を減らすなど、効率的に働く取り組みに貢献したいと思っています。どこに所属していても軸がしっかりしていればよいと思っていて、今はいろいろな挑戦ができることを楽しんでいますね。

ーー入社前に「やりたい」と思っていたことは叶えられているのでしょうか?

gajiro:そうですね、これまで幅広い仕事をしてきて、年齢的にも徐々に、デザイン自体よりも目に見える成果に楽しさを感じるようになってきました。サービスデザインは営業や数字に直結しやすいので、個人的には成果が見えやすい今の状況を楽しんでいます。営業ツールの作成など、やりたいことができていますね。

また、電通のクリエイティブディレクター古川裕也さんが「クリエイティブディレクションのスキルは、広告のみならず、ほぼすべての仕事に応用できる」とお話しされていたことに非常に共感しています。アイデアを形にして課題を解決することは、広告を作るだけでなく、幅広い仕事に適用できると思うんですよね。課題解決を通じて成功を実感できると幸せなので、今ポジティブに働けています。

ーー今後やってみたいことはありますか?

cepie:今は目の前のことで手一杯なので、将来を見通すのは難しいのですが…… 現在、コーポレートブランドとサービスブランドの住み分けと共存について社内で議論が進んでいます。その議論に積極的に参加し、SmartHRのサービスだけでなく、全体のブランドにも貢献できたら嬉しいですし、相乗効果も期待できます。

変化を楽しむサービスデザイン

ーー社歴がmiyamotoさんは5年目、hiroponさんは3年目と、SmartHRの中では比較的長い方ですが、サービスデザインに長く携わるなかで感じるおもしろさはどのようなところにありますか?

hiropon:SmartHRはスケールアップ企業として組織と事業の規模を急速に拡大させていて、変化が激しい。そのため、次々と出てくる課題に対して、攻めの運用で対応し、絶えず改善と変革を進める必要があります。
この状況は非常に緊張感があって、ヒリヒリしておもしろいです。同時に、この環境を楽しめるくらいの攻めの姿勢が必要だと思いますね。

miyamoto:私がおもしろいと感じている点は2つあります。
1つ目はhiroponさんと同じく「課題が無限に続きヒリヒリする」という点。私がデザイナーになった理由として、課題解決が好きなことが挙げられます。なので、新しい課題が次々と出てくるのが楽しくて、事業や会社の状況が絶えず変化するなかで、毎回違う問題に取り組み、それが事業成長につながっている、というところにおもしろさを感じています。

2つ目は、既存領域の特徴かもしれませんが、「お客さまの姿が非常に見えやすい」という点です。たとえば、特定の組織規模のお客さまがどのような課題を持っているのか知ることができ、その方々に向けた施策を実行できるのは、事業会社で働く特権だと思います。
社内にはアンケート結果や行動のログが大量に蓄積されているので、具体的な人物像が見えやすい。結果、よい施策が打てて、「とても便利です」「ありがたかったです」といった声をいただけると、本当にうれしくなりモチベーションになります。

また、社内のメンバーからも「これがあったおかげで、お客さまにすぐにご案内ができて助かった」と言ってもらうこともあり、益を受けた方の顔が見えやすいのは大きなモチベーションとなっています。

hiropon:私たちの仕事は、さまざまな施策の根底をクリエイティブで支えるものなので、社内のメンバーへの貢献が見えたり、フィードバックをもらえるのは大きなやりがいにつながりますね。

……と、いろいろお話ししましたが、サービスに関わるお客さまのあらゆる場面をデザインで解決できますし、未着手の部分にチャレンジもしていける、そういう部署だと思います。
サービスデザインが、社内向けのクリエイティブをとても幅広く推し進めているところは、強くアピールしたいなと。クリエイティブのなかでもとくに、問題解決型のスキルを持った方が活躍している環境です。

お知らせ

SmartHRでは、サービスデザイン領域のアートディレクションを推進する方を募集しています。

また、選考ではなくカジュアルにお話しする場「カジュアル面談」もご用意しています。
下記では、コミュニケーションデザインセンターのその他の求人情報もまとめてご紹介しています。


制作協力:SUZU(ダイバースOpsユニット)