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オフィスと自宅以外で勤務OK!ワーケーションのススメ
お疲れさまです、コーポレートグループ・社内労務ユニットの @kishimoto です。
日頃は労務コンプライアンス対応をはじめ、自社内の人事労務を中心とした業務を行っています。好きな絵文字は「😇」です。
突然ですが、ワーケーション(勤務場所変更)制度(※ 以下、ワーケーション制度)を利用したことはありますか? これはSmartHR社オリジナルのもので、オフィスと自宅以外の場所でも勤務OKとなる、2021年7月に開始した制度です。
また、SmartHR社は観光庁の「新たな旅のスタイル」促進事業のモデル企業として採択され、2021年末に23名のメンバーが徳島県でワーケーションを行いました。
「ワーケーションって実際どうなのかな?」を紐解くことで、「今まで興味がなかったけれど、ちょっといいかも」「メリット・デメリットをそれぞれ理解できた」と感じてもらえたら……と思い、この記事を書いています。
SmartHRのワーケーション制度について
さっそくですが、「ワーケーション制度の概要」と「なぜワーケーション制度を導入したのか」をご紹介しますね。
ワーケーション制度概要
改めて、「ワーケーション制度」とは、VP以上の事前承認を受ければ、オフィスと自宅以外の場所での勤務OKとなる制度です。
● 申請単位は最短1日〜最長30日(承認を得られれば連続利用OK)
● Slackのワークフローから手軽に申請可能
● 勤務場所は、原則国内のみ
● 本人が外国籍(帰化含む)の実家帰省に伴う海外勤務については個別判断
● ワーケーション場所への移動や宿泊にかかる費用は自己負担
● セキュリティガイドラインに沿った環境下での勤務が条件
● 緊急事態宣言中など、世間の状況によって制度の内容を変更する可能性があります
また、2021年7月1日に制度を開始してから2022年1月31日までの7ヶ月間で、利用回数は135回、利用人数は89人と、すでに多くの方が利用しています。
実際に利用した方からは、次のような前向きな声が聞かれます。
気分転換のため、1ヶ月間沖縄で仕事をしてみたらリフレッシュできた。
妻の里帰り出産に同行できてよかった。
関西の実家で仕事をして、休日はUSJ(ユニバーサル・スタジオ・ジャパン)で余暇を満喫できました。
なぜワーケーション制度を導入したのか
それでは、なぜSmartHRがワーケーション制度を導入したのかについても、少しご紹介しますね。
2021年7月に人事労務研究所の @tomosoe さんがオープン社内報で周知した通り、アフターコロナの「新しい働き方」の実現の為、これまでもさまざまな制度を導入してきました。
「新しい働き方」の詳細は、ぜひ下記をご覧ください。
テレワークが社内に浸透し、勤務場所をオフィスに限定しなくても働けることを実感し始めている方も多いと思います。個人の生活や考えに合わせて、個々が働き方を選択できるようにすることは、社員の働きやすさにつながると考え、この度ワーケーション制度を導入しました。
徳島県でのワーケーションについて
続いて、徳島県でのワーケーションに、全社として参加した理由および、実施概要についてです。
徳島県でのワーケーションに、全社として参加した理由
まず参加までの経緯ですが、観光庁の取り組みである「新たな旅のスタイル促進事業」企画(※下記リンク参照)に2021年6月に応募したことがきっかけです。
これは、働きやすい環境づくりを目指す取り組みの一環として、企業と従業員の新たな調和を図り、同時に受け入れ地域との連携による “新たな価値” の創造を見据えて応募したものです。
結果、SmartHRはモデル企業40社のうちの1社として見事採択され、今回の企画を実行できました。
ちなみに、この企画の応募〜採択までを社内提案・対応してくれたのは、QAグループの @tano さんとセールスグループの @takaochan さんでした!部署に関わらず、「良い」と思ったものを積極的に進める、素晴らしい行動だと思いました。
そして、採択後にワーケーションの受入先としてマッチングされたモデル地域(徳島県)とコラボレーションし、徳島県側が用意してくださった「アワーケーションプログラム(阿波徳島ならではのワーク×バケーション)」に参加しました。
なお、コロナ禍の見通しがつかない非常に厳しい状況でしたが、徳島県をはじめとする関係者の皆さまの多大なご協力があり、何とか無事に実施できました。
※当日は、万全の感染対策のもと参加しています
改めて関係各位にはこの場を借りて、心より感謝を申し上げたいと思います。
徳島県でのワーケーションの実施概要
(1)プログラム概要
日本でも有数のワーケーション促進地区である徳島県内の3拠点で全3回のトライアルプログラムを実施し、有効な自社施策の検討に向けた効果や課題を検証。
● 徳島県内の3つの地域(西部、南部、東部)で、それぞれ3泊4日のワーケーションプログラムを実施
・1回目:西部(美馬市 他)
・2回目:南部(海部郡美波町 他)
・3回目:東部(神山町 他)
● 参加者は社内の役員及び社員を対象として事前に全社公募を行い、結果的に予想を大幅に超える応募(定員23名に対し、応募は52名)があった
● 最終的に抽選等で参加者を確定し、1回目は7名、2回目と3回目はそれぞれ8名が参加
● 全3回とも大きなトラブルもなく無事に実施が完了。実施後は、参加者へのアンケート等を通じて、効果や課題の抽出と検証を行なった
(2)全3回の主な実施内容
● 地域イベント
徳島県庁見学、阿波人形浄瑠璃公演鑑賞、阿南の花火師によるレクチャー、阿波踊り体験、本坊特別内拝、大粟山アートウォークなど
● 執務
コワーキング施設ADLIV、本楽寺、ミナミマリンラボ、椿谷自然体験村、神山バレー・サテライトオフィス・コンプレックスなどでリモートワークを実施
徳島県のワーケーション参加者アンケート
「アワーケーション」こと徳島県でのワーケーションは、2021年11月〜12月の2ヶ月間に、各4日間の日程で3回実施されました。参加者23名のアンケート結果の一部をご紹介します。
![アワーケーション参加者の内訳を示したグラフ。全23名のうち、プロダクトが5名、ビジネスが14名、コーポレートとその他(取締役)が2名ずつとなっている。](https://assets.st-note.com/img/1646102195004-r2evw17Ao3.jpg?width=1200)
![「アワーケーション参加以前にワーケーション制度を利用したことはありましたか?」という質問の回答を示したグラフ。全23人のうち、「ない(利用を考えたことがなかった)」の回答が12人、「ない(利用したいと思っていたが機会がなかった)」が7人、「あった」が3人、「ワーケーション制度ではないが普段と違う場所で働いたことはあった」が1人。](https://assets.st-note.com/img/1646102256475-CxSFncpDQY.jpg?width=1200)
アワーケーション中の「業務」で特に印象的だったことを教えてください
一歩出ると自然。川なのは気持ち良い。というか、すぐに外に出れるのが良いのかも。たとえ都会であっても(もちろん空が広いほうがより良い)。
ワーケーションはアイデアを出す・整理する業務に向いていると感じた。一方で、具体的な課題に取り組んだりする際には、アワーケーション施設の中でも集中して考えられる環境に移動する必要性を感じた。普段のオフィスは、椅子や机など集中しやすいように考えて作られてるんだなということにも気づいた。
当たり前ですが、普通に(普段通りの)仕事をすることが可能だった。景色が良いところで気持ち良く仕事が出来た。
日頃と違うシチュエーションでの業務は気分転換にはなる。とはいえモニターなし・普段と違う椅子などの要因で効率はそこまで上がらなかった。
普段関わりのない別拠点・別職種の皆さんと交流できた点。
日頃生活するエリアと別の地域で働く中で気付いたこと・感じたことがあれば教えてください
普段の生活とは違う刺激があり、非常に有意義だった。
家、めっちゃ仕事しやすい!
気分転換しやすくて良い。食事も日常と違った食材を摂取できるので、リフレッシュできる。温泉はやっぱり疲れを癒してくれる。
海と山が目の前にあるので、空気からして違う。また地域の方たちとの距離が近く、移住した際には周りの方とコミュニケーションをはかる機会が多そう。地域特性で素敵だなと感じました。
地方にいると、思ってるより「時間が意外とある」ことに気づく。
アワーケーションの「体験」で特に印象的だったことを教えてください(業務以外)
「阿波踊り」と回答した方が最多で、22名中8名でした。その他の声はこちら。
とにかくおいしい食べ物をいただきました。伊勢海老とかアワビとか、あと徳島の方々はなにかとすだちを絞ります。
自然の中でのサウナ体験。
ピザ窯でランチ。
ロープウェー体験、花火鑑賞。
一緒に行ったメンバー同士で交流できたことが一番の収穫でした。
![「今度のワーケーションへの参加意欲について教えてください」という質問の回答を示したグラフ。全23人のうち、「機会があればワーケーションをしたいと思う」が13人、「積極的にワーケーションをしたいと思う」が7人、「どちらでもない / わからない」が3人。](https://assets.st-note.com/img/1646102502483-8SnDsltset.jpg?width=1200)
その他、ご意見などあれば
ぜひ開発チームでワーケーションできるようにして欲しい!チームビルディングにはとても良い。
別グループの方と強制的に昼夜を共にする体験がとてもよかったです。家族持ちはデメリットもあるけど、それを上回るメリットが確実にあります。
週末だけの観光だと名所観光や食事で終わってしまいますが、長期間同じ場所に滞在することで深くその地域を知れるということを体験できてとても良かったです!
今まで利用したことがなかったのですが、機会があれば自社のワーケーション制度も利用したいと思いました!
徳島県のワーケーションの様子
徳島県では業務の他、現地の方との交流や観光をする行程もありました。「自由時間がもう少しあると嬉しかった」という感想と共に、「業務時間が限られているので集中力が高まった」という声も聞かれました。
参加者の皆さんが徳島県でたくさん写真を撮ってきてくれたので、23名の滞在中はどんな様子だったのかご紹介しますね。
景色
「オフィスの目の前が海」という体験は、東京ではなかなか味わえないのではないでしょうか?同僚と早朝に散歩をしてから業務にあたるのも、とても気持ちがよかったそうです。
![大浜海岸の晴れた日の写真。穏やかな海と海岸が写っている。](https://assets.st-note.com/img/1646102659992-j7IgQAVrgY.jpg?width=1200)
![晴れた日の日和佐八幡神社の写真。写真上部半分ほどに青空が写っており、緑色の木々と共に右手前にベンチと建物が見える。](https://assets.st-note.com/img/1646102740472-2Nu7hV5wyF.jpg?width=1200)
![朝焼けの写真。写真上部2/3ほどに空と雲が、下部1/3ほどに海が写っている。日が昇り始めたばかりの、まだ明るくなりきらない空の様子。](https://assets.st-note.com/img/1646102794199-M3nFmTD4eC.jpg?width=1200)
執務
徳島県滞在中は、コワーキングスペースやお寺の一角をお借りし、各自業務を行いました。
「オフィスほどインターネット回線が強くなかったので難しさを感じた」「短期間ならば大丈夫そう」「気分転換になる」「オンライン会議のときの声が気になってしまい、共有スペースは難しかった」といった声が聞かれました。
![「神山バレー・サテライトオフィス・コンプレックス」で執務する様子の写真。中央に10人脚ほど並んだ大きなテーブルがあり、そこで3名がパソコンに向かっている。右手奥のソファにも1名座っている。](https://assets.st-note.com/img/1646103169180-rAeKX5IP9e.jpg?width=1200)
![本楽寺での執務の写真。縁側に5名が2メートル間隔ほどで着席し、それぞれパソコンに向かって執務をしている。](https://assets.st-note.com/img/1646103229158-ybI6AJpKSs.jpg?width=1200)
![駐車場への移動中の6名の後ろ姿を写した写真。](https://assets.st-note.com/img/1646103349754-qZtoJMhA23.jpg?width=1200)
グルメ・観光
徳島県ならではのグルメも堪能。執務の合間に地元の名産品を堪能できるのは、ワーケーションならではですね。
その他、大自然の中でのアクティビティや阿波踊り観賞など、徳島県への理解が深まる時間になったようです。
![徳島ラーメンの写真。丼の中にもやし、青ネギ、メンマ、生卵、豚バラが入っており、茶色いスープが少し見えている。](https://assets.st-note.com/img/1646102659890-ajz9V5RoUn.jpg?width=1200)
![写真左手に日和佐川が流れ、右手の砂利の上で7名が並んで川を眺めている写真。](https://assets.st-note.com/img/1646103608068-eV6PTNJ6H7.jpg?width=1200)
![人形浄瑠璃を観賞する様子の写真。左手に人形浄瑠璃を持った方が2名おり、右手で4名が観賞している。](https://assets.st-note.com/img/1646103666354-7laR0FOzQ5.jpg?width=1200)
おわりに
アンケートや写真を見て、なんとなくワーケーションのイメージがついたかもしれませんね。
ワーケーション制度はSmartHRにすでにあるものですので、利用する/しないは各自の自由です。ご家庭の事情や働きやすさなどに合わせて検討・ご利用ください。
「本当はワーケーションを利用したいけれど、活用イメージがつかなくて利用できていない方を減らしたい」「徳島県でのワーケーションの様子を社内に伝えたい」という2つの目的から今回の社内報の作成を広報チームに提案しましたが、少しでも伝わっていたら嬉しいです。
この記事を読んで、ワーケーション制度について「もっと聞いてみたいぞ」「他の方はどんなふうに利用しているんだろう?」と気になったら、Slackチャンネル # benefits_ワーケーション申請 をのぞいてみてくださいね。
ちなみに、この記事を書く際に初めて知ったのですが、 # 趣味_ワーケーション というチャンネルもあるそうです!何でもチャンネルがあってすごいですね。
これからも、社員の “働きやすさ” をつくっていきます。
● 執筆:@kishimoto
● 企画・編集・アンケート集計:@ta_ke_be
● アイキャッチ作成:@bana