社内で”意思決定のズレ”を感じたら試してほしい「経営陣のパネルディスカッション」
みなさんの会社では、VMV(ビジョン・ミッション・バリュー)は浸透していますか?VMVはいわゆる経営理念・使命・行動理念などを取りまとめたものですが、社員が増えるにつれこのVMVの理解が希薄になる会社もあります。
VMVが浸透していないことで起こりうる問題
・社内での意思決定の基準がブレる(経営が不安定になる)
・情報共有の機会が減る(コミュニケーション不足)
・仕事をする目的が分からなくなる(離職率の上昇)
解決するためにやったこと
会社内で「CAMPFIRE(キャンプファイヤー)」という有志による初の全社員向けの社内イベントを開催しました。
本記事では発案者の1人である葉栗が、今回のイベントを開催した「経緯」と「デザインしたコンテンツの意図」をまとめています。
CAMPFIREが開催された経緯
このイベントは一言でいうと「全社員で、未来を語り合うイベント」です。
社員が2018年になり急増し、人数が50人を突破したことで、VMVについてみんなで考える機会が少なくなってきていると感じていたところから発足しました。
もしかすると浸透はある程度しているかもしれませんが、社員それぞれの考える軸がブレている懸念はありました。
そこで、「CAMPFIRE(キャンプファイヤー)」のゴールを以下のように設定しました。
1. VMVのより深い共通の理解を持つ。
2. 全員が同じ視点から同じような判断ができるようにする。
このゴールの達成には中長期的な施策が必要なのは明らかですが、まずは第1弾のイベントとして、ボードメンバー(経営陣)のパネルディスカッションがよさそうだと判断しました。
今回のイベントの目的
まずはゴール1の「VMVのより深い共通の理解を持つ」を達成する
1. 今まで見えていなかったボードメンバーの想いや考え方を言葉で聞く。
2. 会社としての考えや未来、将来的な構想を聞き、理解する。
社名がスマートキャンプなので、キャンプの醍醐味である「CAMPFIRE(キャンプファイヤー)」をイベント名としました。
イベントでデザインしたこと
デザインとして、イベント感を出すために以下の3つを行いました。
・ロゴの作成
・ポスターの作成
・会場演出
ロゴコンセプト「みんなで大きな "成火" を焚こう」
■ コンセプト
「みんなで大きな "成火" を焚こう」
私たちの行動は小さな成火(成果)かもしれない。
大きさも形も温度も違う。
組織では全員がまとまって大きな成火を起こさなければならない。
全員が同じ向きで、同じ意識の上でひとつの火になれば、
その火は強く、大きくなるだろう。
それぞれを分解すると
メンバーの行動
同じ向きの火はメンバーの行動がそうであってほしいという意味。
「個性は違えど同じ目標を達成する」ために、向きの揃った異なる大きさの火が合わさったモチーフにした。
ボードの想い
大きな火を燃やすにはしっかりとした土台が必要。
ボード(土台)との共通認識がとれた上でこそ成果(火)は高く燃え盛るという考えを薪の土台というデザインに落とし込んだ。
薪自身も火を受け止め、燃えている。
ポスターやSlackによる告知を1ヶ月間たっぷり
このモチーフをもとにした、告知用のポスターも作成し、Slackによる全社共有とオフィス内のいたるところに貼り、イベントの雰囲気を高めました。
会場演出「思いを語り合えるような場に」
開催場所のキャンプスペースとは、弊社のフリースペースの名称です。
▲ キャンプスペース
この会場を、実際のキャンプファイヤーのように、夜に火を見ながらみんなで想いを語りあう雰囲気を作りました。
会場デザインについて
1. 照明を落とし、夜の雰囲気を出す
できるだけ会場の照明を落とし、暗い状態で進行しました。
2. 常に火が見え、燃える音が聞こえる状態にする
キャンプファイヤーといえば、もちろん「火」がないと始まりません。プロジェクターと大型モニターの両方で火が見える状態を作りました。
また、スピーカーから焚き火の音を流すことでさらに雰囲気を高めました。
3. キャンプ椅子か地面に座り、ラフな状態にする
スマートキャンプという社名ということもあり、弊社にはキャンプチェアがたくさんあります。気楽に座れるキャンプチェアを配置し、足りない分は地面に直接座る形をとることにしました。
そうすることで、よりラフな状態でお互いの話を語りあえる空間をデザインしました。
(以下当日の写真)
イベントを終えたあとの話
今回のイベントは初の試みということで、イベントの意図や雰囲気をどのように参加者の方々に伝えていくのかはとても苦労しました。
しかし、全員それぞれが「ビジョン・ミッション・バリュー」について考えられるきっかけを、まずはつくることはできたのではないかと思います。
また今回のイベントを開催した結果、以下のような感想をいただきました。
VMV全てが意味を持って繋がって高い志や行動指針になっているということを改めて感じた(入社時期:半年以内)
会社として唯一1つの意味を持たせているわけではなく、(基本的な定義はありつつも)役員自身もそれぞれ自分なりの解釈を持って仕事をしていて「そういう捉え方もいいよね」という雰囲気だったのが興味深かったです。(入社時期: 半年以内)
経営陣の方たちのスマキャンに対する思いが伺え、自分はどうしていきたい、どう働いていきたいのか改めて考える機会になりとてもよかったと思います。(入社時期:半年以内)
軸は共通していながらも、細かい部分が少しずつ違っていておもしろかったです。自分も改めて、ビジョンやミッションを考えようと思っています。(入社時期:2年以上)
パネルディスカッションをしていただいた役員陣からも以下のようなコメントをいただきました。
細かい部分では違いがあったりもしたがそれも面白かったし、何より共通のVMVで会社経営できていることが再認識でき、私にとっても良い機会になりました。
このように社員の認識のズレを解消したり、他の人の考え方を見習ったり、改めて見直したりする機会を与えるイベントとなりました。
パネラーの役員にとっても会社経営に対する認識を改める場になったので、もし同じような規模の会社でしたら、このようなイベントを試してみてほしいです。
このような取り組みは、継続していくことに意味があるので、数ヶ月おきにこれからも続けていきたいと思います。
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WRITER : 葉栗 雄貴 ( SMARTCAMP / Designer & Engineer )
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