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夏期講習2023。自分を越える夏にする【映像授業受講の注意点(2)。効果のメリットには、偏りがあるという現実】

この時期、恒例の企画。夏期講習について書いています。

過去記事はこちら

今回も、映像授業型の塾・予備校についてお話します。

映像授業型の夏期講習を受けるときの注意点は、2つあると思っています。
今回はその2回目です。

それは、映像授業の効果には、偏りがどうしても出てしまうということです。効果的な層は成績で区分すると、中の上から上位ということになります。

それはなぜか?

塾の現場で授業をしていると、気がつくことがあります。それは、疑問を持つところと成績との相関性です。

成績がイマイチの生徒の質問は、多岐に渡ります。こんなことが分かっていないのかという発見だらけです。これを一般化してみようと思った時期もありましたが、やはり範囲が広くて難しいという結論になったものです。

偏差値は、正規分布曲線によって生じる分布を数値化したものですが、当然ですが偏差値50を真ん中にして、プラスマイナス5前後に人は集中します。

そこから抜け出すことができるかどうかが難関大、難関学部に合格できるかの最初にステップですが、ここに人が集中する理由は、多くの疑問点を解決することがなかなか大変な作業だからだろうとも言えます。

一方で、成績上位者の場合、質問は大体同じようなところに集中します。問題のもっとも難しいところであったり、解法の糸口が見つからなかったり・・・などこちらもそれに備えて解説やひも解き方を準備します。

映像授業の場合、双方向でないので、質問は高いハードルになります。手間やレスポンスの時間などを考えると事実上、質問はできない環境での学習になります。

これを考えると、映像授業の効果は、成績上位者に多く出るのではと思われます。

確かに映像授業は、コスパの点でメリットがあり、どうせお金を払うなら映像授業を受ける方がよいとなる心理も分からなくはありませんが、これから難関大・難関学部を目指す段階の受験生は、講座の選択は慎重に選ぶべきでしょう。

また、それよりも対面型の授業がよいかもしれませんので、そのあたりはよく考えて講座を選んで欲しいと思います。

偏差値であえて、線引きをするなら、60くらいが目安になるでしょう。このあたりの数字を目指す段階の受験生は、質問ができる環境を優先する方がいいのではと思います。

質問を抱え込むと、学習のモチベーションは大きく下がります。人間は問題が解決しないとストレスになり、ストレスを避けるという行動として勉強をしないという流れになるからです。

質問というのは、案外大切な要素なのです。

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