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私が未来の日本の医療が割と明るいと思っている理由【医学部入試の苛烈さが排除しているある人たち】

先日、知人と話をして感じたことがありました。
それは、若いお医者さんへの高評価です。
私自身も感じていたことで、↓の記事にもしています。

私自身、患者としてお医者さんと接していて感じていたのは、優秀な先生ほど、アンサングヒーロ(この場合は、ヒーローはジェンダーレス的な表現として使っています)であることです。

上記記事より

その方と意見が一致したのは、若いお医者さんは、誠実に対応される方が多いということでした。

もちろん、ベテランの先生がそうではないという意味ではないのですが、
ただ、ヒロイズムに毒され、権威主義的なメンタリティーのお医者さんはやはり、ベテラン層に一定数いるというのも、間違いないところでもあります。

医学部の持つ社会的な機能は、権威主義者を引き付ける強烈な「磁場」を有することもあり、今もなお、そのような若者を引き付けていることは、塾の現場で実感しています。

医師以外の仕事は、取るに足らないものだと、直接には言わないものの、行動が証明している人は一定数います。

ところが・・・

驚くことに、そのような方は医学部にはほとんど通りません。

理由は多岐にわたるのでしょうが、最大の理由は目の前の受験勉強に誠実に対応できる人が受かりやすいということなんだろうと分析しています。

つまり、誠実であることは結構大事な要素で、今の時代、実は誠実であることは、結構重要な戦略的思考ではと思っています。

それは、恐らく10年近くの時の試練を経て、登場している先に挙げた優秀な若いお医者さんの存在がそれを証明しているのではと思い至りました。

これに女性医師が増えることで、好循環がますます増幅されるのではとみています。これまでのように、男性社会にコミットするために「名誉男性に擬態」する必要もなくなる。

そのことが、「なんとなく違和感がありつつも黙していた」男性医師のカミングアウトもやりやすい環境も出てくるのではと思います。

どの世界でもそうですが、女性的な感覚を持つ男性の方が優秀ですし、あからさまなヒロイズム的な男性が跋扈する世界は、いびつであることは間違いところです。
「教授回診」などはその典型で、これがまともだと思わなくなったことはいい傾向だろうと思います。

これまでの「白い巨塔」の権威主義による弊害は、医師のメンバー構成の変化で変わる可能性は十分にある。

その意味では、日本の医療の未来は結構明るいのではと思います。

どんな世界でもそうですが、権威主義は、今の時代間違いなくリスクファクターだと思います。構造的に権威主義者を引き付けてきた医学界は、皮肉ことに苛烈な入試によってその改善が図られるかもしれないと思っています。


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