お前って呼んで怒られたから、

  彼女にお前と言ってぶちギレられた。何度も何度も呼んでいて、キレられた。やめてって言っていたのに、やめなかった。

  そして遂に、その日は訪れた。

「お前？じゃあ、崇めろよ。奉れよ。跪けよ。」

「え、」

いつもとちがう、なに どうしたの。その口調。

「お前って、漢字で御前(おんまえ)って書くんだよ。」

「はぁ、」

「あがめろよ、たてまつれよ。ひざまずけよ。」

  ふるえあがった。

だから。

考えた。

「なぁ、汝 今 何時？」

ヽ(( ；-｀д´-)ﾉ┌┛Σ(ノ `Д´)ノ

活字コント【怒らせたらいちばん怖いやつと線引きの出来ないやつ】作：小林栄

原作：クダラナイコトガスキー戯曲【そうね、だいたいね。多分それは一大事】