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うちの子ってITの才能あるのかしら?

現代では、子どもがITを活用してインターネットや動画、SNSなどを楽しむ時代です。しかしながら、時代はさらにその先へと進んでいます。

現代の子どもたちの中には、自分がITを「消費」するのではなく、それを「活用」して、子どものうちからビジネスや研究に取り組んでいるという事例もあります。

このようなIT才能を見つけ、世の中で活躍するような子どもを育てるためには、親や教育者はどのような目標・教育方針で子どもに接するべきなのでしょうか。


1.子供の才能は教育次第

もともと、どんな人にも「得意な分野」というものはあり、その中には「才能」と呼んでよいレベルのものもあります。
こうした才能は、努力によって伸ばすこともできます。子どもが自発的にその分野について学ぶことや、親がそれを学ぶ環境を子どもに与えることで、子どもの才能を開花させられるケースもあります。

逆を言えば、子どもがいかなる才能を持っていたとしても、子ども自身が自発的にその分野を学ぶような心境にならなかったり、親がその分野を学ぶ環境を提供できなければ、せっかく子どもが持っている才能が埋もれてしまい、そうした才能がもたらす利益を社会に還元することもできなくなります。

大人はこれまでの経験から、自分自身である程度自分の得意分野について自覚することができますし、周囲と比較してこの部分は自分が才能を持っていると感じることもできるでしょう。

しかし、未だそうした経験がなかったり、周囲と自分とを客観的に比較することができないのが子どもなのです。

つまり、子どもが子どものうちにその才能を伸ばし続けられるかどうかは、親や教育者による教育次第であるという結論に行き着くのです。

2.ITと才能の組み合わせによる子どもの活躍事例

子どもの才能を伸ばすためのツールとして、ITは非常に便利で効率的です。まったく分野の異なる知識について、文字、画像、動画、音声という様々なチャネルを使い、子どもに対してアプローチすることができます。
現代の子どもたちは、書籍や授業だけではなく、インターネット、特に動画サイトを勉強に活用することからもそれは明らかです。

近年、「ギフテッド」と呼ばれる、生まれながらに才能を付与されたとされる子どもが話題を集めていますが、こうした「ギフテッド」と呼ばれる子どもたちも、ITを積極的に活用して自分の才能を活かし、世の中で活躍しています。

日本においては、小学2年生・3年生のクリエイター兄弟「千葉ブラザーズ」が作る、「henna games」というゲームレーベルが注目を集めています。彼らは自らプログラミングやデザインを考え、一からゲームを作成しています。

また、中学1年生で、小中高生のための職業探求Webメディア「TANQ-JOB」を立ち上げた、「中学生社長」、加藤路瑛さんも話題を集めました。TANQ-JOBはWebメディアという特性を活かしたIT活用であり、またクラウドファンディングという資金調達の方法もインターネットを活用したものです。

3.子供の才能を伸ばすために親がするべきこと

もちろん、子どもにどのような才能があるのかは親でも把握しきれない部分があります。また、何らかの才能を持っていたとして、それがすぐに起業や仕事に繋がるとは限りません。

しかし、少なくとも子どもの才能の芽を摘んでしまうより、その才能を育むことのほうが望ましいことは、多くの親が共感するところでしょう。

子どもの才能を伸ばすために親が考えるべき重要な方針は、「才能を開花させる可能性のあるものに触れさせてあげること」と、「その先にどんな未来の可能性があるかを示してあげること」です。

たとえば子どもが絵を描いたとき、「絵ばかり描いていないで勉強しなさい」と叱りつけてしまうことと、「もし絵が好きなら、絵を描く教室に行ってみる?」「もし絵がどんどん上手になったら、将来は画家さんになるかもしれないね」と「可能性」の話をしてあげるのとでは、子どもが自分の「才能」に向き合う姿勢に大きな違いが生まれます。

4.「天才」と呼ばれる子どもたちの親が「言わないこと」

「ギフテッド」や「天才」と呼ばれるような子どもたちが幼少期のエピソードを語るとき、不思議なほどに共通しているのが、「親から”勉強しなさい”とは言われなかった」という点です。その代わり、子どもが「学びたい」「知りたい」と感じたときに、それらの情報へアクセスする方法を教えてあげる親が多いという傾向があります。

情報にアクセスするためには、現代ではITが代表的であり、パソコンやスマホを買い与えることもひとつの方法です。

しかし、そこからさらに、「どのような検索をすれば情報にたどり着けるのか」「インターネットよりも確実性の高い情報はどこにあるのか」「その情報に触れたいと子どもが思ったときに、親がそこへアクセスする手段を提供してあげるか」という点が重要です。

あくまで「子どもが主体」であり、子ども自身が「知りたい」と思ったときに、親が全力でサポートしてあげることが重要です。子どもに「宿題をしなさい」「成績を上げなさい」と厳しく叱ったとしても、学校の成績が上がるケースこそあれ、子どもの才能がそこから開花することはないでしょう。

まとめ

情報や知識にアクセスする方法が多様化する中で、子どもの「学び」にも多様性が生まれました。そして、子どもの「才能」を活かす方法や、伸ばす方法も現代では様々な選択肢があります。

旧来型の「勉強の押しつけ」をするだけでは、子どもの才能を開花させることは難しく、せっかく子どもが持っている才能や可能性を制限してしまうことにもなりかねません。

子どもの才能を見つけて伸ばしてあげられるのは、子ども自身がそれを自覚するまでは、親や周囲の教育者の役割なのです。