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読書的世界旅行記①(ヨーロッパ編)

 Book of around the world Ⅰ


 海外文学が好きであっても、自分の場合、翻訳ものばかりなので、どうしても英語圏の作家さんが多くなってしまうのですが、現代では、実に様々な国の本が翻訳されていたりして、そんな作家さんに出会うと嬉しくなってしまいます。(翻訳家さんや出版社に感謝です。)

 文豪作品もありますが、自分の読んだ推理小説やSF小説などを基本にしながら、現代の作家さんや本を "note" します。

 作家さんたちは、出身国と居住国が違っていることも多いので、どちらを選択しているかは、私の独断と偏見で判断していますので悪しからずです。
 また、国名や地域も独断で、( )内は東京から首都までの直線距離を示しています。


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◎欧州諸国
 今回は欧州編ということでいってみようと思います。
 翻訳ものは英語を中心としてるので、イギリスやアイルランド以外の国を回ってみたいと思いますが、近年は北欧ミステリーというジャンルがあるぐらいで、北欧作家さんが充実してきたのが嬉しいとこですね。

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【西欧:フランス(9,849km)】

 <ピエール・ルメートル>

 フランスといえば、すぐにジュール・ベルヌ(『海底二万里』)やサン=テグジュペリ(『夜間飛行』や『星の王子さま』)を思い出すのですが、モーリス・ルブラン(『怪盗ルパン』)やガストン・ルルー(『オペラ座の怪人』や『黄色い部屋の秘密』、カトリーヌ・アルレー(『わらの犬』)など、ミステリー小説家もたくさんいて、最近では、やっぱり『ヴェルーヴェン警部シリーズ』で有名になったピエール・ルメートルが代表格のような感じがします。


【西欧:ドイツ(9,047km)】

 <フェルディナント・フォン・シーラッハ>

 <セバスチャン・フィツェック>

 <フランク・シェッツィング(SF)>

 ドイツはミヒャエル・エンデ(『はてしない物語』『モモ』)が有名ですが、その他にも面白い本はたくさんあります。
 ただし、作家名を憶えるのに一苦労ありますね。


【南欧:イタリア(9,742km)】

 <ウンベルト・エーコ>

 イタリアを含めて南欧の作家さんはあまり読んでないんです。自分は『薔薇の名前』のウンベルト・エーコぐらいです。

 スペインでは『ドン・キホーテ』のセルバンテス、ポルトガルでは『白の闇』や『複製された男』のジョゼ・サラマーゴぐらいで、あんまり思い浮かばないですね。


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 東欧も、チェコのフランツ・カフカ(『変身』)やミラン・クンデラ(『存在の耐えられない軽さ』)なんかは思い浮かぶんですが、以下の作品以外は馴染みが薄い感じがします。

【東欧:ポーランド(8,711km)

 <スタニワム・レム(SF)

【東欧:ハンガリー(9,065km)】

 <アゴタ・クリストフ>


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 冒頭でも触れていますが、近年の北欧ミステリーブームは、本当に嬉しいことで、ちょっと前まで、北欧といえば、スウェーデンのマイ・シューヴァル&ペール・ヴァールー(『刑事マルティン・ベックシリーズ』)か、ヘニング・マンケル(『刑事クルト・ヴァランダーシリーズ』)ぐらいだったのが、21世紀を迎えて、スティーグ・ラーソンの『ミレニアム3部作』以降、続々と北欧諸国のミステリーが紹介されるようになりました。

【北欧:スウェーデン(8,100km)】

 <スティーグ・ラーソン

 <アンデシュ・ルースルンド>


【北欧:デンマーク(8,779km)】

 <ユッシ・エーズラ・オールスン>


【北欧:ノルウェー8,454km)】

 <ジョー・ネスボ>


【北欧:アイスランド8,686km)】

 <アーナルデュル・インドリダソン>


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 北欧ミステリーブームのおかげで、遠くアイスランドの作品が読めるなんて、思っても見なかったことだと思うんですよね。
 これまで、英国を中心にしてきた欧州のミステリーでしたが、この北欧ミステリーブームのおかげで、北欧だけでなく、いろんな国のミステリーが紹介されるようになった感じがします。

 英国ミステリーは、コナン・ドイルアガサ・クリスティーをはじめとして、コリン・デクスターレジナルド・ヒルジョン・ル・カレなど渋い作家が並んでいるのですが、ベテラン作家たちが次々と鬼籍に入り、最近もサラ・ウォーターズミネット・ウォルターズが頑張っているものの、以前の勢いはなくなってる感じです。
 その分、北欧の勢いが目立つ感じです。

 こうして、自分の読んだ作品を見てみると、ミステリーに比べて、SFはまだまだ英国が中心の感じですね。
 アーサー・C・クラークをはじめとして、ブライアン・オールディスジェイムズ・P・ホーガンJ・G・バラード、そして、最近でもチャールズ・ストロスイアン・マクドナルドなどが質の高い作品を発表しています。

 その他地域で近年活躍している作家は少ないので、これから機会が増えていくといいなと思っています。

※②に続きます。



 



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