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久しぶりに観てみた映画の話【サンダーボルト】

 Thunderbolt and Lightfoot

 久しぶりにその映画を観ると、何か印象が変わってたり、昔は気づかないことを見つけたりすることもあるので、そういう視点で ”note” します。


 今回、紹介するのは

「サンダーボルト」

監督 マイケル・チミノ 1974年 アメリカ
出演 クリント・イーストウッド、ジェフ・ブリッジス


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 先日、BS・TBSで放送されていて、あまりの懐かしさに観てしまいました。

 この映画、その昔、自分が小学校~中学校の頃、TBS系列の”月曜ロードショー”で、よく放映されてたんですよね。

 ダーティハリーのファンだった自分としては、クリント・イーストウッドが出てる映画と聞けば、必ずビデオ(VHS)に録画して観てたのです。

 ストーリーとしては、伝説の銀行強盗サンダーボルト(クリント・イーストウッド)と、お調子者のコソ泥ライトフット(ジェフ・ブリッジス)が出会い、再び、一攫千金を目指して銀行を狙うって感じの物語です。

 クリント・イーストウッドと言えば、当時はガンアクションが売りだったので、このポスターを見れば、当然スゴイ銃撃戦が.....と、思いきや、それほどでもないんですよね~、実は...
 印象的だったのは、イーストウッドが、脱臼した肩をベルトで引っ張りながら自分で入れる痛そうなシーンぐらいで、全体としては地味で、当時の自分にとっては、ちょっと物足りない感じだったのです。


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 ポスターにも描かれている20ミリ機関砲も出てくるので、期待値が上がってしまいますが、これは、あくまで金庫破り用であって、銃撃戦はないのです。


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 今回、久しぶりに観てみて、ガンアクションには物足りなかったかもしれないけど、けっこういい映画だったんだと思いました。
 この映画はアクション映画として観るのではなく、二人の友情を描いたロードムービーとして観るべき映画なのかもしれません。

    タイトルも『サンダーボルト』だけだと、戦闘をイメージさせますが、原題は『サンダーボルトとライトフット』みたいな二人の主人公コンビを表したものでした。

 実は、この映画、最後の方はスッキリした展開ではないんですよね。
 けっこう悲劇的というか.... まあ、銀行強盗を描いてるんで、ハッピーエンドになるはずはないのですが、ちょっと悲しい感じで、独特の哀切感があるのです。
 そういうのって、中学生ではわからなかったんですよね。
 あの頃は物足りなく感じた部分が、むしろ、この映画の大事なポイントだったのだと感じました。


 また、中学生の頃は気づかなかったのですが、監督がマイケル・チミノだったことも驚きました!
 「ディア・ハンター」でアカデミー賞監督となり、「天国の門」で大失敗したあのマイケル・チミノ!
 そして、私の大好きな「イヤー・オブ・ザ・ドラゴン」のマイケル・チミノ!

 いやー、知らなかったです。
 今回調べてみて、チミノ監督のデビュー作だということを知りました。

 そう考えると、独特の寂しい終わり方も納得!の気がしました。

 この作品の後に、あの「ディア・ハンター」を撮るわけなのですが、男と男の友情など、この「サンダーボルト」と共通するテーマがあるように感じました。


 地味な作品なんで、サブスクでも、レンタル屋でも見ることがないかもしれませんが、若き日のイーストウッドとブリッジスの友情を感じてほしい映画なのです。




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