ジュリーの伝説(俳優編)
さてさて、ネットニュースから流れてきたニュースに刺激されて、沢田研二さんの記事を書いています。
前回は70年代のシングルを中心にした、歌手:ジュリーの記事だったのですが、今回は、私が中高生の頃に観た主演映画を中心にした、俳優:ジュリーについて ”note” していきたいと思います。
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歌手:ジュリーについては、ビジュアルが強烈になってきた80年代で、ちょっと卒業しちゃったんですが、その頃、よく見始めていた映画の方では、なかなか存在感があったんです。
なんかですね、歌手:ジュリーのような活躍ではないんですが、私の大好きなジュリー映画は、たくさんあるんです。
まず思い出すのは「魔界転生」です。
「魔界転生」
1981年6月公開
監督:深作欣二
主演:千葉真一、沢田研二
ほんと大好きな映画で、以前、記事にさせてもらったこともあるんです。
深作欣二監督によるパワフルなエンターテイメント時代劇なんですが、故・千葉真一さん扮する柳生十兵衛の敵役の天草四郎時貞を演じたのが沢田研二さんでした。
もう、このキャスティングだけで、映画の成功は約束されたようなもんですよね~。
妖しさ全開で、真田広之さんとのキスシーンもあったりして、この天草四郎役はジュリーにしか出来なかったものだと思います。
中学時代に観た、この「魔界転生」は、今でも大好きな映画のひとつです。
また、公開年はもっと前なんですが、同じ中学時代に地上波放送で観て、これまたムチャクチャ面白かったジュリー主演映画が「太陽を盗んだ男」です。
「太陽を盗んだ男」
1979年10月公開
監督:長谷川和彦
主演:沢田研二、菅原文太
監督の長谷川和彦さんは、知る人ぞ知る監督さんで、「青春の殺人者」とこの「太陽を盗んだ男」の2本しか監督作品がないんです。
でも、どちらの作品もカルトな人気があって、ある意味、伝説の映画監督さんなんですよね。
そんな監督と沢田研二さんが組んだ本作は、かなりヤバいんです。
簡単に内容を紹介すると、沢田研二さん扮する理科の先生が、プルトニウムを盗んで原子爆弾を作って国家を脅迫する!ってストーリーなんです。(多分、もう地上波では流れないでしょう…)
「魔界転生」の天草四郎とは違って ”妖艶さ” はまったくありませんが、全身に ”虚脱感” をまとったような演技がすごいんです!
個人的には「タクシードライバー」のデ・ニーロに匹敵する演技だったと思っています。
なかなか強烈な印象を残す沢田研二さんの映画なんですが、高校時代に観た「ときめきに死す」も忘れられない映画のひとつです。
「ときめきに死す」
1984年2月公開
監督:森田芳光
出演:沢田研二、樋口可南子、杉浦直樹
この映画、ご存知ですか?
松田優作さん主演の「家族ゲーム」で注目を集めていた森田芳光監督が続いて発表したのがこの作品です。
森田監督らしい静謐で奇妙な間の映画なんですが、沢田研二さんが演じてるのは ”孤高のテロリスト” です。
この作品での沢田研二さんの演技がまた凄いんです。
途中は ”虚無” って感じなんですが、ラストが吐き気を覚えるぐらい凄絶で、ある意味、私にとってはトラウマ的な映画です。
以上の3作品が、私にとってのジュリー映画ベスト3です。
80年代後半は、音楽番組も無くなっていったし、バラエティも質が変わっていった時代で、沢田研二さんをテレビであまり見かけなくなってくんですよね。
どうしてるのかと思っていた90年代
なぜか二つの主演映画が同時に公開されて話題になったことがありました。
「ヒルコ/妖怪ハンター」
1991年5月公開
監督:塚本晋也
出演:沢田研二、工藤正貴
そのひとつが、なんと、あの諸星大二郎先生原作の「妖怪ハンター」で、あの稗田礼二郎役が沢田研二さんだったんです。
監督が「鉄男」の塚本晋也さんということで、ムチャクチャ期待した映画でした!
ただ、原作漫画での稗田礼二郎は、あまりにも独特のイメージだったので、いくら沢田研二さんとはいえ、そこは不安だったんですよね。
まあ、はっきり言ってしまえば、原作とはかなりイメージが違っていて、ちょっと頼りないというか、ほのぼのした感じでした。
これまでの役柄で見せていた危険な感じが微塵も無くてですね~。
裏切られたような気もしたんですが、映画はそこそこ怖かったです!
そして、同時期に話題となったのが、鈴木清順監督が描く「ツィゴイネルワイゼン」「陽炎座」に続く「夢二」でした。
「夢二」
1991年5月公開
監督:鈴木清順
出演:沢田研二、長谷川和彦
ここで、沢田研二さんが演じてるのが主人公の竹久夢二なんですが、これもハマってるんですよね~
こういう浮世離れした感じが抜群に上手いんですよね。
また、鈴木清順監督の独特の映像美があふれていて、個人的に三部作の中では一番好きな作品だったりします。
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沢田研二さんの主演級の映画を紹介しながら、俳優:ジュリーを追っかけてみました。
やはり年齢を重ねるごとに、尖ってた部分や危険な雰囲気は薄くなっていくのですが、その分、違った魅力が出てきた感じですよね。
深作欣二、長谷川和彦、森田芳光、塚本晋也、鈴木清順…
今回、紹介した映画の監督さんたちを並べてみると、新鋭から巨匠まで様々ですが、皆さん、クセがあって一筋縄ではいかない方々ばかりなんですよね。
そんな監督たちから、沢田研二さんが選ばれるのには、やはりそこにはジュリーにしかない魅力があるからなのだと思います。
さて、最新の主演映画ではどんな魅力を見せてくれるのでしょう…
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