精神障害者とその家族

僕は、2015年途中から、ほおずきの会という精神疾患についての集まりに参加しています。そういう集まりは大体、当事者のみ、当事者家族のみ、精神医療関係者のみ、などなど、同じ属性の人達だけの集まりの場合が多いです。ほおずきの会はちょっと違って、当事者、当事者家族、精神医療関係者、精神疾患に興味関心があるかた、などなど、特に属性に縛りはなく、参加したい人は誰でも参加できます。料金もかかりません。

当事者属性は、毎回参加は僕だけで、たまに別のかたが来られたりします。圧倒的に当事者のお母さん達が多く、次に当事者を支援してる職のかたとか、興味関心があるかたなどが来たりしています。僕は参加当初から、当事者家族である、お母さん達に少し違和感を感じていました。

実際に因果関係があるかどうかは、僕にはわかりませんが、僕の統合失調症と幼少期からの親からの虐待は、僕の中では病気を引き起こした遠因だと感じています。過去に、親代わりの片方に背中を押されなかったんで断念しましたが、裁判で幼少期からの虐待の是非を問いたいとずっと思ってました。しかし、今は僕自ら親との縁を切ることで関わりを絶ち、親代わりの二人や友人知人に支えられて、なんとか今現在まで生きています。

実家で家族と共に暮らしている、当事者と家族は、共依存みたいな感じになっていて、お互い接することなどが苦しくてしんどいのだと思うのですが、お互いに離れられない事情や思惑があって、そういう状況になってるのかなと、感じることが多々あります。程度差はあるのですが、ほおずきの会に来ているお母さん達は、当事者をコントロールしようと躍起になっています。そして、そうしようとしている自覚が本人達に殆どないように感じていて、そこがとても違和感を感じるのです。

僕は常々、家族は幻想だと思っていて、上手くいっている家族は別に良いのですけど、当事者が家族と上手くいっているケースは少ないので、幻想にしがみついて、当事者も家族も苦しくしんどくなる必要は全くないと思い、僕の育った家族みたいに家族解散というのも、一つの現実的な手段だと思うのです。今の日本には、他人の家に介入できるほどの余裕のある人もほぼいませんし、そもそもそういう心持ちの人もほぼいません。国としても当事者のケアを、当事者以外の家族に押し付けている状況ですから、無理に家族というものにしがみついて、全員が苦しくしんどくなる必要は全くないと思うのです。家族の一人ひとりに、家族として上手くやっていきたいという気持ちがなければ、家族運営は難しいと思うのです。だって、幻想だと思うので。

そういう、当事者とその家族が、お互いに距離を取ればいいのに、取れない状況に陥って、疲弊してる姿を見ると、僕は諸事情で、17歳から一人暮らしをしているのが、結果的にとても幸いしたなと感じています。健康な人みたいに過ごせないので、僕の日常を観察していたら、どこか奇妙な毎日の過ごし方だと思います。しかし、若い時から一人で暮らしていたので、中高年になっても、一人で暮らせていけない当事者よりは、生きやすく生きれてるかなと思います。一人目の親代わりと出会って、今年で22年経ちました。出会ってから育ち直しをしたのだと考えたら、今年で精神的には22歳くらい。だいぶ、心が安定してきた感があります。まあ、一寸先は闇だけど。笑

自分が当事者を、見守ったり手助けしないとと思っている家族ほど、当事者を監視と管理でがんじがらめにしてるように思いますので、少し手放すことで当事者もその家族も、気持ちが少し楽になるのではないかと思います。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?