Evernoteからの乗り換え先としてUpNoteを検討した、その後の話。
Evernoteからの乗り換え先としてUpNoteを検討し、試用を始めて1ヶ月近く経ちました。
以前、Evernoteからの移行先を悩んで書いた記事がこちら。
お試しで1ヶ月サブスク契約して、残り数日。
このままUpNoteの買い切りを買って完全移行するか、Evernoteに戻るか、果たして。
じっくり使ってみて改めて分かった、EvernoteとUpNoteの違い
以前作ったテストデータの検証から改めて実際に使ってみて、その違いを感じています。
具体的にいくつか挙げていきます。
※前回も書きましたが、以下の(Evernoteの標準)機能は私は使用していないので比較対象外としています
・画像やpdfからの文字検索
・手書きメモ
・webクリッピング
・音声保存
・名刺など特定文書(画像)の読み取り機能
・AI機能
①スピードに違いがある
UpNoteは書いたノートも設定関連も、更新すれば即座に違うデバイスで見ても反映されています。
マルチデバイス対応なんだからそんなことは当たり前じゃない？と思う方もいるかもしれませんが、Evernoteは何と言ってもとにかくデータの反映が遅い。
この遅さがEvernoteを使い続けた私が他のノートアプリを探したきっかけでもあります。
Evernoteの場合、起動した時に他のデバイスで入力したはずのデータが反映されるまでに数秒〜数十秒待つことはザラですし、なんなら書いたはずの文章が消えていたり、少し前のデータに戻されることもあります。
この症状はアップデートで改善することもありますが、逆にアップデート後にひどくなることもあります。何故…
またEvernoteはノート本文に関しては調子が良ければきちんと更新反映されますが、ショートカットの並び替えや設定関連などは例えばiPhoneで行って
も体感7割くらいは反映されない印象です。
ノートのリストもPCはマシですが、iPadやiPhoneで見るとなかなか更新時間などが反映されません。
私は普段iPhone、iPad、Windows版のアプリでEvernoteを利用していますが、ノート更新の成功率は
Windows>>>iPad>iPhone
という風に感じています。
UpNoteではそういった遅延におけるストレスを全く感じません。
②使える色に違いがある
EvernoteからUpNoteへデータを移行した場合、文字装飾まわりは問題なし！と思っていましたが、実は問題大ありでした。
(テストデータは分かりやすい色を使っていたので気付きませんでした)
まずそもそもEvernoteとUpNoteでは使える色の数が違います。
Evernoteの場合、文字色は以下の14色が指定できます。
またEvernoteでテーブルを作成した場合、セルの背景色には24色指定できます。
対してUpNoteの場合、文字色は以下の8色が指定できます。
UpNoteでテーブルを作成した場合、セルの背景色も8色です。
普通ノートアプリなんてそんなに色を使わないでしょ？
…なんてことはないんですよ私の場合…
というのも私はEvernoteでスケジュール管理をしていますが、位置や文字の色など好きに書き込みたいため、Googleカレンダーとの連携ではなくカレンダー形式の表を作って使っています。
こんなかんじで。
※中身は抜いてあります
※実際はもう少し複雑です
カレンダーアプリ使えばよくない？と思われでしょうが、事情がありまして。
カレンダーアプリだとどうしても自由に文字が表示できなかったり(表示可能な文字数制限)、仕事、家族のことなど複数のスケジュールを1つに表示させると自動で配置される分どうしても頻雑になって見えづらかったり、アプリによってはマルチデバイスで利用できなかったり。
何より予定を入れたいだけなのにいちいちカテゴリや時間、終日指定などをしなければならなかったり、順序を好きなように変えられなかったり、とにかく好きな場所にサクッと入れたい文字だけ入れるってことがしにくくて。
そのため2年くらい前までずっとスケジュール管理だけは紙の手帳でしていたんですが、試しにEvernoteでカレンダーを作ってそこにテキスト入力していったらとても便利！べた書きで良いし検索にも引っかかる！
というわけで以降この方式を取っていたんですが…
ここで色の問題が出ました。
複数のスケジュールを色分けてしていたノートをEvernoteからエクスポートしてUpNoteにインポートしたところ、インポートデータ自体の色は反映されていたんですが、元々使える色が違うため新たに文字を入力しようとすると当然その色は使えません。
色を変更しようにも、使いたい色がUpNote側にない、というか足りません。
またテーブルのセル背景色に関して、Evernoteでは濃い色を指定できますが、UpNoteでは濃い色の指定はできません。
更にEvernoteからのエクスポートデータをUpNoteにインポートした際、これらの色が合わないセルに関して文字の編集が一部効かなくなるなどの現象も発生しました。
エクスポートデータをそのまま使わずカレンダーそのものをUpNoteで作り直すことも考えましたが、そもそもUpNoteで使える色数が少ないため同じように使うことはできません。
何より既に情報量が多すぎてUpNoteでイチから作って全部内容を移していくとか途方もない作業…
私にとってEvernoteの利用用途のうち比較的大きな部分をこのカレンダー管理が占めているため、これは大誤算でした。
ちなみに表機能はEvernoteでは無料で使えますが、UpNoteでは有料タイプでのみ利用できます。
③ノートの一覧の見え方に違いがある
EvernoteもUpNoteもノートの左側に同じブック(スタック)のノートの一覧が表示されますが、見え方に違いがあります。
両方ともタイトルと内容の一部が表示されますが、Evernoteの場合は2行にわたって、ノート内に改行があっても続けて冒頭数十文字が表示されます。
(デバイスによって表示される文字数は異なりますが、私の環境下ではPCで40～50字、iPhoneで60字程度でした)
一方UpNoteの場合、リストに表示されるのは最初の1行目のみになります。
普通に文章を1行目から書く場合は気付きにくいですが、私の場合はノートを書く時に1行目に一定のルールで文字を入れ、本文は2行目から書き始めています。
Evernoteを使っていた時はそのルールの先の2行目以降もいくらか文字が表示されるので気にしたことがありませんでしたが、UpNoteに移行した場合1行目が既定の文字列になるので一覧を見てもノートの本文内容がすぐに把握できません。
タイトルで見分ければいいのかもしれませんが、これがまた私の場合タイトルが日付だけだったり、「案1」「案2」のようにざっくりタイトルを付けていることもあり、また難しいというか。
④テキストの形式に違いがある
この話は本当は先頭に持ってくるべきだったかもしれません。
大前提として、EvernoteとUpNoteはテキストの扱い方が違います。
Evernoteはリッチテキスト形式、UpNoteはMarkdownです。
Markdownとは特定の記号を使って見出しや段落、装飾などを特定の法則に従って表記する手法です。
リッチテキストとは書式付きテキストのことで、裏側ではマークアップされていますが人が手で編集することは考慮されていません(＝複雑)。
どちらも表面上は同じように見えるけど裏側で動いてる形式が違うよ、という話で、どちらが秀でているとかいう話ではなく単なるデータの扱い方の違いなのですが、リッチテキストの方が複雑な分データ量が多くなりがちです。
UpNoteに比べてEvernoteの動作が遅く感じるのもこのデータ形式の違いによるものかもしれません。単にアプリやサーバーの性能かもしれませんが。
EvernoteとUpNote、どちらを使い続けていくか？私の結論
初めてのUpNoteを1ヶ月みっちり使ってみたことで、Evernoteの良さ、UpNoteの良さ、どちらにも気づくことができました。
結論としては、私は結局Evernoteから離れられないようです。
すごーく些細なことばっかりなんですが、文章を書くためには書くこと以外にあまり気を散らしたくなくて。
Evernoteはクラウド更新が遅くてイライラしがちですが、それ以外の部分で私がノートアプリに求めるものを満たしてくれているので、書き終わった後にきちんと保存されているかだけチェックすればいいわけで、それは例えばWordやExcelなどを使って作業する時と一緒かなと。
というかEvernoteでしかできない機能を使ってしまってるせいで、UpNoteを使っているとどうしても「Evernoteだったらこれができるのに」って思ってしまう部分があり。
「UpNoteだったらこれができるのに」っていう部分に(自分の使用範囲内で)たどり着けなかったのもUpNoteに移らなかった理由かもしれません。
ただUpNoteの方が画面回りも操作もシンプルで分かりやすく、初めて使うにあたって悩んだりすることはありませんでした。
何よりもクラウド更新が爆速で、もし初めて使ったノートアプリがUpNoteだったら他のノートアプリに移る気にはならなかったと思います。笑
ここまで読んでくださってありがとうございます。 『スキ♡』『フォロー』してもらえると嬉しさいっぱいになります。 サポートしてもらえたら大好きな抹茶ラテが飲めます♡