【lifestyle】ほめる
私にとって土曜日の朝といえば『渡辺篤史の建もの探訪』である
1989年から32年以上も続く超御長寿番組である
この番組は渡辺篤史さんが建築家の建てた住宅を訪問する内容だ
オープニングテーマ曲の『between the word & the heart -言葉と心-』は小田和正さんで、あの透き通った声が土曜日の朝に心地よい
この『建もの探訪』であるが、さすが30年以上も続いているだけあって建築家の中でも他の住宅番組に比べて評判がいいように思う
目利きのスタッフさんが選りすぐった住宅は、建築専門誌に取り上げられるものも少なくない
ごく稀に建築雑誌より早く取り上げられることもある
建築家にとっても名誉なことで、自邸が完成すると建築家自ら出演することもかなり見受けられる
渡辺篤史さんも建築だけでなく家具や照明など造詣が深く、プロの目線があるからこそ人々から受け入れられるのだろう
私の知り合いの建築家も度々出演しており、お昼ご飯を一緒に食べているシーンで出演するのは定番となっている(笑)
さて、この番組を知らないという方もいるかもしれないが、この番組の最大の特徴は30分番組の中で渡辺篤史さんがひたすら住宅を『褒め倒す』という内容であるということだ
そう、ひたすら「いいですね〜」と褒め倒すのだ
まずは外観から「いいですね〜」とはじまる
そしてお住まいの方が出てこられて自己紹介
お子さんの名前を聞くのが定番で、そこでも「いいですね〜」と名前を褒め倒す
玄関に入る前に扉とポストを「いいですね〜」と褒める
玄関に入っても、まずは「いいですね〜」と褒める
と、まあひたすら褒め倒すわけである
実際の撮影は3時間程度のようで、その間ひたすら「いいですね〜」と褒め倒しているのだ
最終的には、褒める場所がなくなったのか「いいですね〜」と言ってカメラマンさんの体格まで褒めだしてしまう次第というのは都市伝説である
これだけ褒め倒されて嫌な気がする人はいないだろう
しっかりと勉強をしている方にお世辞かは分からないが褒められたら嬉しいだろう
また、この番組のスタッフさん達のチームワークが最高に良いらしい
さすが30年以上続けているだけあって雰囲気が明るくて息がピッタリなのだそう
長い期間続けるのは思っている以上難しいはずだ
長ければ長い程、不満が出たり、環境が変わったり他人同士が続けるのは大変だ
SMAPだって人気があっても解散した
続けることは難しいのだ
やはりこの番組が長続きしているのは渡辺篤史さんという人柄あってのことなのだろう
恐らく毎回スタッフさんにも「いいですね〜」と言って手当たり次第褒め倒しているのだろう
昨年お亡くなりになった志村けんさんもスタッフを大切にする方だったと雑誌で読んだことがある
『志村けんのバカ殿様』は34年間も続いたこれまた超御長寿番組である
志村さんはスタッフに注意するときも人前ではせずに裏でこっそりしていたそうだ
そして志村さんもしっかり身近なスタッフを褒めることを忘れなかったという
褒めることは難しい
上から言われている気分を受けることもある
そんなときは「いいですね〜」っと謙遜気味に連呼してみてはどうだろう
職場の雰囲気がぐっとよくなる魔法の言葉かもしれない
ぜひお試しあれ‼︎
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