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【lifestyle】カチャッ

当たり前だと思いますが、自宅の玄関の鍵はいつもかけていますか?
もちろんかけていますよね

僕ももちろん鍵をかけています
ただ昔から鍵をかけるときの『カチャッ』っていうちょっとした音が気になっています

例えば自分が出かけるときに玄関まで見送ってもらって玄関の戸を閉めた後に内側からあの『カチャッ』という音がすると寂しい気がしてしまう

逆に自分が見送る立場のときは、なるべく外の人に聞こえないようにゆっくり鍵を閉めても微かにあの『カチャッ』っという音がしてしまう

家族や来客はもちろん、配達員の方に対してもなんだか申し訳ない気持ちになってしまう

決して悪気がある訳ではないし、防犯上鍵はかけなければならないから仕方ないのだけれど、冷たい感じがしてしまうのは僕だけだろうか…

僕の実家は、幼い頃は団地だったし、大人になってからはオートロックが1階についているマンションという事もあってあまり鍵を閉める習慣がなかった
いや、むしろ母親が僕と同じくあの『カチャッ』が嫌いだったのかもしれないが…

また岡山にある祖父母の家は、日中は基本的に玄関は開けっぱなしだった
典型的な『うなぎの寝床』と言われる間口が狭く、奥行きの長い家で玄関から裏庭まで土間が通じている

玄関を開けっ放しにしていると近所の人は勝手に居間や台所まで平気で入ってくる
この土間はある意味道路の延長のようなものなのかもしれないが、家の中まで濃密なコミュニティが生まれていた

当然開けっ放しだからあの『カチャッ』っという閉塞感を味わうことはない

今は玄関戸は引戸より開戸の方が多いように思う
引戸もあるが基本的には開けっ放しにすることはない

昔の家は引き違いの玄関戸が多かったように思う

基本的に開戸と引戸の違いは
『開戸』は閉めっ放し
『引戸』は開けっ放し

昔の家に引き違い戸が多かったのは開けっ放しにすることの多かった日本人の暮らしが元になっているのだろう

引戸には来客に対してウェルカムな印象がするが開戸はどうも閉塞感を感じてしまう

今の時代、防犯上開けっ放しや鍵をかけないのは難しいかもしれないが、あの『カチャッ』さえなければもう少し人と人の距離を縮めることができるのではないかと思ってしまう

少なからず、靴を履いて玄関の外まで出て、あの『カチャッ』を味わなくて済むように見送るように心掛けようと思う

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