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【vision】コンビニライフ

我々の生活を変えてきた大きな要因には、コンビニの普及、スマホの普及、そしてコロナなど様々な社会的な変化が影響しているのだろう

今日はコンビニについて考えてみようと思う

日本中津々浦々に存在するコンビニ
ルートを拡大していくように今や至る所に大手のコンビニがあって、24時間どこでもどんなときでも身の回りの必需品が手に入る

これは本当にすごいことである
コンビニがどこでもいつでも商品を取り揃えるためには商品の保存方法が大事だった
そこで使われたのが『サランラップ』だ
サランラップは野菜や果物、お弁当などピカピカの透明なフィルムで包み、保存できる代物だ
しかし、出来た当初はこのサランラップは受け入れられなかったそうだ
と言うのも本来野菜は土がついていたり実際の色や艶を確かめないと良いものか判断が出来ないから八百屋で買うのが一番と思われていた

しかし、現在はどうだろう?
土のついた野菜よりもサランラップに包まれた野菜の方が新鮮で清潔だと思うのではないだろうか
サランラップは人々の価値観を一変させてしまったと言える
その後ラッピングの方法は改良されて真空の袋詰めがされるようになるが、八百屋さんのように野菜がそのまま置かれる事はない
なんでもかんでもサランラップを巻く主婦まで現れて、家中のリモコンがサランラップに巻かれている家は今でもあるだろう

コンビニは我々の食生活を大きく変えてしまった
今や、魚屋で魚を見る機会も減ったのではないだろうか
加工食品のほとんどは魚の原形をとどめておらず、調理済みのものがほとんどだ
今の子どもの中には魚は切り身のまま泳いでいると思っている子がいるらしいと言う冗談のような現実がある

またコンビニは24時間開いていることによりいつでも食事を摂ることを可能にしてくれた
元々食事は家で家族が揃って食べるものとされていた時代はこれにより完全に崩壊することになった
突き詰めればこれは家族の解体と言ってもおかしくないことだ

このようにコンビニの普及がもたらした影響は良くも悪くも大きいように思う


コンビニの普及は、住宅にも影響を与えた
そもそも核家族が中心の世帯をメインに考えられていた日本の住宅はnLDKという決まったパターンにはめられてパズル式に作られていた

しかし、家族の解体や、個の自由、スマホの影響で今までの核家族用のnLDKタイプの住宅では、窮屈な服を着ていたり、ダブダブな服を着ているような状況になり、変化に対応出来なくなってきたのだ

また家というのはコンビニの商品のように一様に均質なクオリティであるという誤解が生まれてしまった

実際は人間が手作業で組み立ててつくるものなので均質なクオリティは確保できないし、作り手によって品質は異なる。また当然間違いだって起こる可能性もある。

確かに命に関わるミスは問題だが人間が関わる以上多少の誤差は生じることはある

しかし、まるでコンビニの商品のように完璧に同じものが出来ると勘違いしている建主は多くなってきているように感じる

確かに日本の建設技術は高いが所詮人が作るものである。違いがあったり個性があるから面白いくらいの余裕がなくては困る

最近最も違和感を感じるのが、外に植栽を植えたいのだが、なるべく手入れの要らないものを選んで欲しいという要望だ

そもそも手入れの要らない植栽なんてないし、手入れもできないような人に植物を愛でる資格はないというのが持論だが間違っているだろうか?

そんな現実と非現実の境目がなくなりつつある現代において、果たしてどんな住宅を提案すべきか分からなくなるときがある

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