見出し画像

海外の空港で狙われ難いスーツケース

私は2年程前までの20年間以上、仕事で主にアフリカポルトガル語圏の国々に「通って」いたのですが、行った先でホコリだらけのボロボロになることを想定した荷物ということもあり、スーツケースの中身が盗まれるといった被害に遭ったことこそないものの、当初はトランジットの空港でスーツケースそのものを壊されたり、何より目的地の税関で開けて見せろと言われることが多い傾向がありました。

それは勿論、日本人観光客の大半が持っているようなハードケースを持っていたからです。

トランジットの空港での被害が起こり易かったのはパリが一番で、開けようとした痕跡が残っていたり、中身がごちゃごちゃになっていたり、最悪だったのが、とっておきのサムソナイトを、横にカタカタと揺らすとキー無しで開いてしまう状態に壊されたことです。

そこで、考えに考えた末、使い始めたのが、途上国でよく見掛ける黒い布製のソフトタイプです。

ソフトタイプとはいえ、荷崩れを防ぐために、マチには板などが入っていて硬いもので、素材もできるだけ厚く頑丈なもの、つまり見かけの割には高いものを選びました。

その結果、スーツケース自体が軽いので、より多くの食料などを詰められる上、遠目では「どうせアフリカかどこかから来た人のもので、ロクなものは入っていないだろう」と思うんでしょうね。一切被害に遭わなくなりましたし、開けろと言われることも少なくなりました。

愛用したものは、こんな感じのものが多かったです。

この手のスーツケースを一度でもアフリカの途上国に持っていくと、砂埃で煤けた感じになってしまうのですが、それをそのままにして使うとバッチリです。誰も日本人のものだなんて思いません。>笑

キーは、一時期モザンビークで空港職員が、TSAロック解除ツールを使って悪さをするというケースが頻発したため、敢えて普通の錠前を使っていました。これで、「ああ、古くて煤けてキーも壊れたスーツケースを使っている途上国の人間だわね」と思ってくれるので、万々歳です!

現地のホテルに入ると、この錠前を今度はナンバーロックのものにします。

部屋に入ると、外に出しておいてもいいものを最低限出した上で、それ以外の物はスーツケースの中で使い易いよう整理して、部屋にいる時は、スーツケースを開けっぱなしで生活し、出かける時は、コンピューターをポイっと一番上に置いてナンバーロックキーを閉めて出かける。つまり外に出すものを最小限にして、スーツケースを生活用品用ロッカーとして使います。これが習慣付いてしまうと、快適に暮らせ、帰りの荷造りもあまり手間が掛かりません。

途上国は現地通貨の持ち出しが禁じられていることが多いのですが、次また来る予定がある場合は持ち帰りたいので、トランクの側面に、立てて入れて持って帰ります。こうすると、X線検査をされても見えません。

こうして私は、どんどん怪しいおばさんになっていったのでした。>笑


お読みいただきありがとうございました!






この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?