南アフリカの犯罪は受注発注方式!
トップ画像:Cock-RobinによるPixabayからの画像
まだ在京アンゴラ共和国大使館が存在しなかった20数年前、ビザ取得のために初めて南アフリカで2泊3日過ごした際にプレトリア在住の日本人の方から伺った話です。
プレトリアは、南アフリカ共和国の行政首都で、世界で最も危険だと言われていたこともあるヨハネスブルグから車で1時間以内の距離にあります。
かつて栄えたヨハネスブルグは、当時はあまりの治安の悪さに大手企業らが一斉にプレトリア方面に移転してしまい、ダウンタウンはまるでゴーストタウンのようになっていた時期でした。
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ある時、その方が車で帰宅中、バックミラー越しに
「んっ、つけられてる?!」
と気付き、
「さてどうしよう。。。」
と、迷った挙句、なんと!
「そうだ、前方に見える木にぶつけてしまおう。
壊れてしまえば盗られずに済むかも」
と思い付き、即刻実行しました。
無論、自作自演の自損事故ですから、
怪我をする程のぶつけ方ではなかったものの、
車のフロント部分が凹む程度の被害は追いました。
車をぶつけたところで、外に出たりすれば
突然撃たれたりする危険もありますから
気を失ったふりをしながら
バックミラーを見ていると、
何か変です。
背後に止まった窃盗団の車の中では、
ボスらしき人物が
携帯電話で何やら話しており、
なかなか降りてきません。
生きた心地もしない中、じっと待っていると、
電話を切ったそのボスらしき人物が
おもむろに車から降りてきて
窓の横までやってきて、
「ゴメン。色、間違えた」
と、一言だけ言い残して戻っていたそうです。
。。。
なんということでしょう!
「おおーい、ただのぶつけ損かーい!」
というわけです。
*****
色まで指定された受注発注方式とは、実に無駄のないシステムですね…。
ぶつけた個所の修理をしなければなくなったから損をしたというべきか、
ぶつけた個所の修理をするだけで済んで良かったというべきか、
実に微妙なお話でした。
本日もお読みいただきありがとうございました!
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