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運命は切り開くもの ⑧

ようやく繋がった運命

約30年ぶり、かなり久しぶりに
彼女と再会するとこができた

なんとなくイメージしてた通り
落ち着いた清楚な大人の女性になっていた
雰囲気は昔のままで、痩せていて
髪型は肩より少し上くらいで
結構、好みの感じで良かった

初めはお互いに少し照れてしまっていたし
彼女は緊張してて、目を合わそうとしない
その時の顔はまさに、恋する乙女⁉︎の顔をしていた

『変わってないね、すぐわかったわ
  俺の事はわかるか?』と話しかけ
彼女も『変わってないなー わかるわかるー』って照れながら言っていた
そんなやり取りをしながら駅前を並んで歩いた

この時に感じたのは、全く久しぶりに
会った気がしなくて、ずっと前から会っていたくらいの感覚で緊張はしなかった

彼女が痛めた足で、駅周辺を歩いて
色々お店を探してくれてて
駅の裏に居酒屋があるとの事で
そこまで話しながら歩いた

お店に入り、向かい合わせに座って
お互い車なので、とりあえずは
ノンアルビールで乾杯した
彼女は全く飲めないし、ビールも
あまり好きじゃないのに、俺に合わせて
ノンアルビールを飲んでいた
そういうところは昔のままだと思った

おそらく、8割くらいは俺が話して
彼女が聞き役で、昔の思い出話や
今の生活の事や仕事の話をした

昔から彼女は聞き上手で
こっちが気分良く話をする事ができる
優しくうなずいたり、優しく笑ってくれた

あっという間に23時になり
最初から遅くなるのもよくないと思い
『そろそろ帰ろかー』と言って
店を出て駐車場まで歩きながら
ずっと話をして、途切れる事はなかった
2人横に並んで歩いていたが、帰りの方が
2人の距離は近づいていて、肩が当たるくらいまで寄り添って歩いていた

手を繋ごうかなーとか考えてるうちに
駐車場まで来てしまった
車の前で少し話をした時に
彼女をぎゅっと抱きしめたかった
でも体が全く動かなかった

お互い何か言いたそうな顔で見つめあったまま
『ありがとう、楽しかったよ、またね』と言って車に乗り込んだ
その時の気持ちは、離れたくなかったし
帰りたくなかったけど、何も言えなかった

帰りの車ではずっと彼女の事を考えていた
こんなに気を使わずに、ありのままの自分でいられる人って今までいなかった...

でもそれは昔の2人のまま何も変わってない
事に気づいた

若い時は未熟すぎて分からなかったけど
今はわかる
彼女を大切にしないといけないって事を

このタイミングでまた出会えた事
彼女の強い想いが2人を引き寄せてくれた事
ようやく気持ちが繋がったんだと確信した



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