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能(面)を着けて、お茶の稽古をさせていただきました。

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昨年、「奥伝」という流派の最終のお免状をいただいてからも、毎週1回はお茶の稽古に通っています。

茶の湯は総合芸術といいますが、10年間結構まじめに週イチでお稽古に通っていても(計算したら多分習いはじめてから360回以上は通っているはず)全然学び足りないくらい広くて深くて、やればやるほど驚きがあるのが通っている理由のひとつ。

教えることができる立場になったけど、教えるということもまた勉強が必要で、まったくきりがありません。

そんな中、11月のお茶の稽古の時分、先生が盛んに話題にされていたのは、大濠公園で行われる「紅葉の茶会」の設えについての構想など。

どうも「紅葉」にちなんで能の「紅葉狩」の一曲に絡め、能面をつけてのお茶を点てるもてなしを、考えておられたようで、前回稽古に伺った時は、ちょうど茶会が終わった後だったので、稽古場にはその時に使用された「能面」があり、

「今日は能面を着けてお点前してみる?」と先生から不思議なご提案がありました。

まさか、能の面をつけるなんてそんな風流なことが自分の身に起こるなんて考えたこともなく、おっかなびっくり、着けさせていただきました。

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こちらは女性の顔の「小面」
陶器でできているようでしたので、落とすと怖いので、木彫りの「中将」のお面を。こちらは男性のお顔。

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実際に着けてお稽古している様子↓

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お稽古だから下にスカートをはいているっていうのもあるけど、この様子はいかにもシュールだ。。。

それに黒目の部分しか穴があいてなくて、暗い。視界がものすごく狭い。
自分の真下は全く見えないから結構大変。

だけど、こんな機会はきっと滅多にないと思うのと、たまたま先生は私がすでに「奥伝」をとっているので、経験をさせてあげよう、とご提案くださったと思うので、これこそ一期一会。

たまたまその日にお稽古に居合わせなければ、こういった機会もなかったはずで、なにか不思議なものを感じました。

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今日のお花は、色づいた紫陽花の葉と日向水木。そして白い椿は初嵐でした。

掛け軸は「喫茶去」とあり、喫茶去とは「きっさこ」と読み、「お茶を召し上げれ」という意味の禅語です。

能面をつけることができて嬉しかったのでさっそく夫にLINEで写真を送ると「サフィン??」と返事が。

007のサフィンという悪役のことです。
こんな能面をつけた…

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自分が着けてみるまではあまり知らなかったのだけれど、サフィンが着けているのは「小面(女面)」だったのですね。
今あらためて。

やっぱり色々知っていたほうが、世の中楽しいことが増えるなあ。

また次回のお茶の稽古も楽しみです。

ヒカル

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