【夢での邂逅は現実での離別】『ミツバチのささやき』(ビクトル・エリセ・アラス)

夢の中で出会うということは既にして決別なのだという意味で、すなわち、意識の深淵から無意識に襲いくる何者かではすでに亡くなり広義の自我のコントロール下に入ったという意味で、精霊との決別をかけたアナの現実的な闘いが、夢の中でのフランケンシュタインとの遭遇という空想的なイメージにおいて決定的に成し遂げられることには全く嘘が無い。

ミツバチのささやき(El espíritu de la colmena)/ビクトル・エリセ・アラス(Víctor Erice Aras)/1973

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