【 ジョビオとジョビコ 】
野鳥も森など人目につかない場所を好む者もいれば人里にも平気でやってくるジョウビタキのような野鳥もいる。
オレンジ色の鳥が尻尾をフリフリしているのが窓から見えると、冬になるんだなぁって幼い頃思ったものだ。
オスはお腹が濃いオレンジ色でそれが目立つんだけど、メスは全体的に茶色っぽくて尻尾のあたりだけオレンジ色だ。野鳥あるある、メスだけ地味色。
羽にはオスメス共に白い班があって、特にオスは羽が真っ黒なので紋付袴を着ている姿に例えられるようだ。たしかにオスはなんだか黒とオレンジのコントラストがキリッとして男っぽい感じに見える。
メスは優しい色合いでぽわんと丸くてかわいい。
繁殖期以外はオスメスともに単独生活をしているらしく、お気に入りの森でいつも見かけるジョウビタキも1匹狼状態。オスもメスもそれぞれ別々の場所で見かける。
ジョウビタキ同士は縄張り争いが激しいくせに、案外人が近付いても平気だったりする。しかし実はそれもジョウビタキが縄張り意識高い系だから!人間にまで自分の姿を見せて縄張りアピールしてるのだ。
特に毎回決まった所で見かけるメスのジョウビタキがいるのだが(BERDERぶって言うとジョビコってやつ)はかなり近くで見れちゃう可愛い子だ。見るたびにチッチッと木を小突くような声で鳴きながら尻尾を上下させている。そして丸い体でチロチロと枝から枝へ移動しているんだけど、いったいいつも何をしてるんだろう。ジョビコのルーティンだ。
以前見た時はオスのルリビタキ2羽を追いかけてたけど、ジョウビタキの強い縄張り意識からすると、自分の縄張りへの侵入者をしつこく追い回して追っ払っていたのかも。瑠璃色のイケメンを追っかけていたわけじゃあないのだ。
ジョビコが定着している場所からほんのちょっと離れた小高い丘にはオスのジョビオがいる。
無事出会えて冬の終わりには2人が仲良くしている姿が見れたらなぁと密かに願っている。