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出会えてうれしいハンミョウ。

森の入り口に差し掛かるアスファルトから砂利道に変わるあたりで、私と一定の距離を保ちながら進む虫。近づくと1、2メートル飛んでは着地を繰り返す。
この様子を道案内にたとえ「ミチシルベ」「ミチオシエ」という別名があるらしい。

そんな特徴からハンミョウだと思い双眼鏡を覗き込む。
おおー!鮮やかな赤や青緑。まさしくハンミョウだ。

肉眼でしっかり見たいのでさらに距離を縮めると、すばしっこくてサッと逃げてしまう。だけど、またすぐ近くに着地する。一気に逃げないのはありがたい。

そっとそっと近づきしゃがんでハンミョウを観察。
体の大きさに比べると、大きな顎。白い牙がデカいのなんのって。小型昆虫などを捕えて食べるだけある。意外と凶暴そうな顔だけど大きな目はキラキラと美しい。背中の模様は近くで見ると光沢があって赤や青や緑に白い斑のコントラストが色鮮やかな昆虫だ。だけど、離れている分には意外と目立たなかったから不思議。

さらにじっくり見ていくと、体に白い毛がふわふわ生えていることに気付いた。お腹のあたりなんて昆虫とは思えない。もっさりと白い毛がびっしり!

体に独特の香りがあって果物のような匂いがするらしいけど、それは分からなかった。

小さい頃よく読んだむしの本の表紙にハンミョウの写真が載っていたなぁ。あれ見て日本にこんな派手で美しい昆虫がいるのかと驚いたもんだ。
昔愛読していた生き物の本はだいたい大切にとってあるので、引っ張り出して確認してみる。
すると表紙にどーんとハンミョウだと思っていたが実際は、裏表紙のさらにいくつか生き物の写真が載っている中の一枚だった。

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おそらく初めて見た時の衝撃が大きかったから自分の中ではハンミョウは主役級で、華々しく表紙を飾っているイメージになっていたんだろう。記憶とは曖昧なもんだ。
派手な色なら他にもタマムシがいるが、その仲間でこれまた美しい虫に初夏出会ったのでそれも後日記録しようと思う。


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