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「ありがとう」と「ごめんね」が言えない子供たちにするな! Vol.8

前回”当たり前が思考停止させる”的な話を書きました。


今回は少し違う角度から、その話の続きを書きたいと思います。

『今の子供たちにハングリー精神はないよね~』的な話を先輩方から聞くことがある。ハングリー精神って、もうほとんど死語のような気がするが・・・。
『指導すれば、すぐにショゲるし、諦めが早いし、根性がない的な、いわゆる 今時の若者は・・・』トークである。

本当に今の子供達はハングリー精神が無いのか?

確かに 若い子たちは、諦めが早くて根性がないように見えなくはない。
ただ、厳密に言えば...

情報が限られている昔と違って今はググれば『山ほどの選択肢』が出てきて”何も我慢してまで、そこにとどまる必要性がないからだ”とも言える。コミュニティと出会えるツールがごまんとある時代に、あえて”自分と合わない人たちと我慢してまで付き合い、居続ける必要がないだけ”な気がする。

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ハングリー精神とは”頑張る精神や根性のこと”

そもそも ハングリー精神なるものは
戦後、食糧不足により満足に食べられない大変な時代に生きた先人たちが
何とか毎食、腹いっぱいご飯が食べられるようにするために
”頑張る精神や根性のこと”を指す言葉だと認識している。

その先人たちの頑張りがあったからこそ、飽和した現代の日本になったわけだ。そんな日本に、たまたま生まれた俺たちは、たらふく食えるから 
腹減ってるやつっていかほどいるのか・・・。

腹が減ってないんだよね、今は。
《若者にハングリー精神を求めるのはお門違い》のようにも思える。

米一粒でも大事にしてた先人たちを思えば、今はその逆に大量廃棄時代だ。 
『時代』が変われば『価値観』も変わり
「ヒトとの接し方」や「教え方」も旧来の方法じゃ通用しないもんだよね。

話は子育てから、完全に逸れちゃったけど、
俺も社会に出て20年ほど経った。
いまだに 自分一人で出来る仕事なんてほとんどないから 
たくさんの仲間を作って、助けて貰いながらやって来た。
お陰様で、何とか弱小企業ながらも潰れずにやってこれた。
俺の仕事柄、たくさんの人と接点を持つことから仕事ができる人を見て来た。


"仕事ができる人の特徴"は何か?


見つからないものかと探し見続けてやっと近頃、分かったのは
すげー人たちは「ありがとう!」「ごめんね!」って言える人たちだった事だ。

人が成長するためには

まず、自分の足りないところを認めることから始めないといけないんだよね。その足りないところが強みだとしても、弱みだとしてもね。

《ごめんね》

謝れないということは、自分が間違ってないことを前提にしているわけだから、
環境のせいにしたり、他人のせいにしたりと他責をしている間は”自己認識”してないから直視すべき事に気付いていない。当然、”成長なんかしない”よね。

自分が異性にモテないのは 
職場に女子が居ないからだ!って言い訳したところでね。モテるようにはならないのと同じだよね。

『何事も自分が見直そうとすれば、良くすることができる』って考えると
俺は子供たちに「雨降っても お前のせいだよ」って教え続けたいね。

《ありがとう》

人は酸素を吸っても、空気に感謝することなんて ほとんどない。
当たり前に空気があるからだ。

蛇口を回して水が出ることも、時間通りに電車が来ることも、
ご飯が食べられることも、この日本では何もかも当たり前なんだ。
だから感謝をすることはない。
でも、どれもこれもハングリーさをバネに頑張って日本の先人たちが
作り上げた日本で、たまたま生まれただけの話だ。
世界で見れば”何も当たり前のことなんかじゃない”

”感謝をしない人たちの思考回路”はどうなっているのか?

バイトでも新社会人でも、教えて貰って当たり前とか思ってるんだよね。
何も仕事が出来ないのに、時間拘束されたら給料が出て当たり前だし、有給も交通費も残業代も出て当たり前だと思ってる。

成果が上がらなくても年数居れば給料が上がるとかも当たり前に思ってる。それが"権利"なんだとね。
成果が上がらなかったら雇用している組織も、やがては潰れるのを知っておきながらね。

親がわが子を大学まで出すのに、一人当たり2000万ほどかかると言われている。お金だけじゃなく、それ以外にも時間や精神など、多岐にわたる犠牲を払いながら”愛の名のもと”に、わが子のために尽くしている。
これは親として当たり前だと思うことは親の勝手だとしても 
”子供の分際で 親がやってくれて当たり前だと思うのは違う”と思う。

親の思いを蔑ろにする『やつ』が社会に出て『他人(ひと)』を
大事に出来るとは到底思えないからだ。

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人は一人で仕事できないからね。
より大きな仕事をするために、たくさんの人たちを大事にして
仕事をするしか方法はないと思うんだよね。
(※特殊な人を除いて)

だから、なんでも当たり前じゃなく
ちゃんと人に「ありがとう」って言える子にしないといけないな~って俺は思う。

その子たちの”価値観の原点は、やっぱり育った家庭”にあるから

子供の将来のために”両親の教えは改めて大事なんだ”と思う。


PS: これを書いてて思い出したすごい先輩の話。
俺がアドバイスを貰いに伺っているのに、
その帰り際に「西田 今日、来てくれてありがと!」って言ってくれるんだよね。

ん? 
なぜ??
逆じゃね???
若いころの俺はなんでだろうと 不思議に思ったけど
近頃は何となく、それが分かってきた。

その先輩は頼って来られたことで
”人の役に立てる場を与えられたこと”に感謝してるんだ。
それは 先人たちと同様に、次の社会のために働いてるからなんだと思うと
すげー大人だと思ったし、
人を作る仕事をする先輩はかっこいいと思った。