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抱え込んで

目の前に沢山の色がついた綺麗なガラス細工があって
本当の核の部分だけは、まだ駄目だと

抱え込む必要のなかったモノでさえ抱え込んで
処理しきれずに思いあぐねている隙に

一番薄い外側から
何層もの壁を越え、割れていくガラス細工

散り散りになったガラスの破片は
私だけじゃなく、周りにも刺さっていく
違うの、傷つけることは望んでいなかったの

周りはそうとも知らず
降りかかった破片で自分を庇う
稀有な人たちは、踏みつけるか、刺さるかのどちらかだ

私は割れた隙間から手を伸ばす
また壊しながら、それでも手を伸ばす

助けて
助けて

「本当はこうなるべきだったの」
「本当はこうなるのを知っていたの」
「本当は、こんな風になりたくなかったの」

誰にとも届かない手紙を書き続け
結局記録は続き、
自分の場所が無くなりかけたそのときに寄りかかれるように

友達をやめることも出来て
私を殺すことも出来て
それを私が望めば満足ですか?

本当に虫けらほどの価値もないと言われているようで
嗚呼、でも傷つくことを知らないんだよね

私が抱え込んだもの全て、床に撒き散らしておくから
元々土足で入って来てたんだから、そのまま破片を踏んで

同じように、傷ついて

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