出演者から作品を観てくださる皆さまへ vol.4
出演者から作品に興味を持ってくださっている皆さまへ
作品の見所や登場人物についてご紹介していきます。
ご観劇のご参考にしていただけたら幸いです𓂂𓏸
vol.4 積 ひととき 役 加藤 薫
┈┈┈ ✦ ✧ 今作品の見所は? ✧ ✦
呪いを鍵に描くミステリアスでちょっぴり格好いい友情のお話です。
私の作品に度々登場するガラス職人、初・主人公です。
宝石や雨とはまた違う美しさや透明さを持つ硝子、それを人がつくったのかと思うと、人間の可能性の大っきさとロマンを感じます。(作品にしないわけにはいかねえ。)
人がつくったものには生命含め等しく伴う愛と残酷さがあり、主人公・縁(演:多田)にとってのそれである硝子が、心の鏡となり、少しだけ歪みが加わって様々に表現されています。
それを垣間見るシーンがおすすめの一つです。
人の捉え方ひとつで救いにも絶望にもなるんですよね。
┈┈┈ ✦ ✧ 演じる積 ひとときとは。 ✧ ✦
綿(演:そふぃ)の守護霊、生前は高度経済成長期を経てバブル景気に沸いた一人です。
守護霊になって泥臭さは息を潜め、物事に首を突っ込み過ぎなくはなりましたが、人の為に最善を尽くすことをポリシーに生きた新聞部の部長で、惜しく思うものがあっても、なびくことも曲げることもせず貫き通せる格好良い人だと思います。
綿に英才教育を施した張本人なので、とんでもないじゃじゃ馬娘に育ててしまったと、ちょっとだけハラハラしています。
縁によく睨まれますが、淡路(演:浅野)より分かりやすいところで面白い子だなと思っています。
┈┈┈ ✦ ✧ いつもの飴玉社との違い。 ✧ ✦
現在(いま)を生きる人々のドラマを謳う飴玉社が初のコンセプト外しをしたお話なところです。
“過去の人・幽霊がボーナストラックのように現れ、今にも崩れそうな人と奇妙な友情を育む"。
リアルを追求する飴玉社の真逆を行く作品です。
(過去にサンタクロースや脳に機械を埋め込んだ人は登場しましたけどね。)
追及できなくなっていたドラマチックさ、反対によりリアルさを追求し続けた結果、知らぬ間に現実に雁字搦めになって、踏ん張るだけの勇気を過去から見繕うことも出来なくて、今を生きることにちょっぴり自信を失くしてしまっていたんです。
作品をつくるのは、現実を生きることにちょっぴり前向きになれるだけのスパイスな作品をつくりたかったから。
それなら現実的じゃないところから希望を見出すこともひとつの手なんじゃないかと思い、この設定を思いつきました。
人は想像と創造で楽しさを見出せられる生き物です。
そのちょっぴりイレギュラーな可能性にかけて、今作品を上演いたします。
加藤 薫(かとう かおる)
空降る飴玉社の全作品の脚本と演出を務める。
出演は空降る飴玉社のreシアター『ランプアイの唄〜from summer to from spring〜』以来3年半振り。
2022年3月末を以って空降る飴玉社は無期限の休止に入る。
2014年12月に旗をあげてから毎年欠かさず公演を行ってきました。作品を観てくださった皆さま、応援してくださった皆さま、作品製作に携わってくださった皆さま、本当にありがとうございました。
空降る飴玉社の小さなBONUS TRACK
『Gipsしたソウルフルの蚤湧くシンパシーに命が宿る』
⧉ 2022/3/25(fri)〜27(sun)
⧉ ライト商會 2階ギャラリー(京都)
✦ 出演 𓂂𓏸𖤣𖥧𖥣
多田 祥太朗|そふぃ|浅野 有紀|加藤 薫
✦ スタッフ 𓂂𓏸𖡡𖥧𖤣
美術・小道具:加藤 薫|浜本 めぐみ
照明:鈴木 永遠
音響:民(劇団洗濯氣)
衣装:高橋 あみか(ツクネル/劇団いちいち)
当日制作:てんま1/2(爆劇戦線⚡︎和田謙二)
⧉ 日時 ✧
2022年3月
25日(金) 18:00
26日(土) 13:00 / 18:00
27日(日) 18:00
⧉ ご予約 ✧
https://www.quartet-online.net/ticket/gipssympathy
※ 受付は公演当日の0時までとなります。
✦ 料金 ✦
前売 1,200 円|当日 1,500 円
学生 1,000 円(一律・要証明)
脚本・演出 ✦ 加藤 薫
企画・製作 ✦ 空降る飴玉社
【 作 品 】
春霖止まぬ午睡時、
都会の片隅に小さく息づく硝子雑貨店。
故郷で呪いを患い、人と生きられなくなった若き店主と、
幽霊が織り成す
生と死を越えた先で始まり終わる友情のお話。
お店にふらりとやって来たのは、
強さの中に小さな侘しさが潜む若い女性とその守護霊。
四人の邂逅が、店主と幽霊に隠された秘密を解き明かす。
人は誰しも心に呪い(のろい)と呪い(まじない)を
かけている。
自分や誰かを守るためなのか、成長を促すためなのか、
養うためなのか。
想いとは裏腹に個を縛る矛盾が大きな誤算を招く。
そんな呪いを解く一つのきっかけになればと思い、
この作品を製作し上演いたします。
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