見出し画像

【推し活】逢いたい気持ち 押さえきれずに

試合の翌日、その日は病院に行く用事が朝イチで入ったので有給を事前に取った。その前に推しとのZoom交流会があったけど、コンディション調整のために延期の連絡が入った。
連絡が入ったのは日付が変わった頃だった。最近、夜明け前に起きることが増えて、勢いで朝活をすることが多くなった。そのせいか、何かしようと思ってルーティンが終わってから便箋を取り出した。

いつも使うペンに文字を綴る。

――Zoomが出来なくて残念です。でも日にちが延びただけだからそのうちに、だと思っています。
昨日の試合はお疲れさまでした。いつも応援していますが、昨日はあの天気の中ケガしないか心配していました……

便箋2枚分。いつもならスマホに綴ってから書くけど、そんな余裕はなかった。すべてが勢い出来てるので、一発勝負。途中で間違えたら書き直して。
お気に入りのミドリの修正テープで貼りたかったけど、書き直すことに。

書きあげて、封筒に収める。シールを貼って、カバンにしのばせる。
病院が長引かなかったら練習を見に行くことができるし、推しにも会える……そう願いながら、病院の用意をする。朝ご飯の用意をする。

病院に行って、1番に見てもらってたようだ。あっという間に診察が終わって、会計を済ます。病院を出た頃に時計を見たら、まだ余裕があった。
練習場に向かって、練習を見ようとしたら友達に遭遇した。久しぶりに会ったので一緒に見学した。
練習に関してはいつものように割愛するが、ファンサービスを始めるのが早かった。前日の試合に出た選手たちから早くクラブハウスに向かう。写真を撮って、サインが出来て。

推しに会った。朝一番に書いた手紙を渡す。手紙を見せながら「ありがとう」と言われた。
「今日は残念です」
そういうと、「ごめんね」と返ってきた。仕方がないけど、これっきりじゃないから。
「写真、いいですか?」
スマホを友達にお願いして撮ってもらう。久しぶりのツーショットだった。

半月ぶりだけど、推しに会いたかった。明日からの仕事などに向けて、頑張れそうな気がしたから。
病院で言われた言葉で心がへこまないための、私だけのおまじないだから。

次は、誕生日前の公開練習日だといいな。

この記事が参加している募集