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就活生が失敗する留学アピール

留学を過大評価する就活生

公式サイトには、
「留学経験がないと不利になりますか?」
「留学期間が1ヶ月だと就活でアピールできないのか?」
など、
留学についてたくさんの質問がきます。

ES(エントリーシート)にも、留学経験の有無を記入する欄があります。
最近では「〜年以上」などの条件が記載されていることもありますね。

数ヶ月滞在の短期留学は、
(あくまでESでは)留学とはみなさないということです。

就活生のみなさんが思う、
 CAやグランドスタッフのイメージとして、
・留学経験がある
・語学堪能
・帰国子女

などがあるようです。

だからこそ、
数ヶ月でも海外に滞在し、
留学という経歴を書きたい気持ちもわかります。

しかし実際はどうでしょう。
私たちの経験では、CAやグランドスタッフでも
・意外と英語が苦手
・TOEICのスコアはあるけど、英会話は苦手
・入社前に海外に行った経験はほとんどない

という人がたくさんいます。

新卒の時にはもちろん、
特別に英語力が高かったわけでもなければ、
留学経験がない人もたくさんいるんですね。

ESの条件のように、
「1年以上の留学経験者」という場合は、
かなり少数になるのではないかと思います。

留学が評価されなくなった理由

以前は、留学経験というのは大きな強みでした。
しかし今では、それほどアピール材料にはなりません。

その理由がわかれば、
無理して留学経験を作ろうとしないと思います。
留学経験がなくても、
面接で(語学力や国際感覚を)アピールする方法は
他にもたくさんあります。

誤解しないでいただきたいのですが、
留学がNG、しても意味がないということではありません。

ただ、留学という事実だけでは、
以前のような強みにはならない時代になったということです。

留学に伴う困難がない、、、

これから、みなさんが留学するとします。
現地へ行き、以下のような状況になったらどうしますか?
・道がわからない
・周辺の情報を知りたい(交通・食事・文化など)
・日本にいる友人、家族と連絡を取りたい

このように少しでも困った時、
あるものを使えば、ほとんど解決できますね。

そうです。インターネットです(笑)

もう、それこそドラえもんの道具のようです。
海外にいても、英語力にまだ不安があっても、
苦労しなくても大抵のことは解決できてしまう
んです。

まだピンとこないという方、
ではインターネットがない場合、
どのようなことになるか考えてみてください。

道がわからなければ英語が話せなくても、
現地の人に直接聞くしかありません

スマートフォンはないので、
辞書や本を使って単語を調べて話しかけます。
でも、相手が何を言っているのかよくわかりません。
そのやりとりだけでも、ひと苦労です。

周辺の情報がわからない。

食事をとるにも、
周辺にあるお店をあらかじめネットで調べることはできません。
当然、SNSもありません
外から見て判断する、(紙媒体の)本を参考にする、
とにかくやってみるしかないのです。

メールもありません。
一度海外に行けば、
帰国するまで日本にいる友人や家族と連絡は取れません。

(手紙は出せますが、返事がくるまでにどれくらいかかるでしょうか、、、)

インターネットがない時代の留学は、
困難だらけだった
のです。
何かにつけて、大変な思いをする、努力をする。

だからこそ、留学後は語学力はもちろん、
積極性や度胸、自信など様々な面で大きく成長できたのです。
留学経験は大きなアピール材料だったのです。

でも今はどうでしょうか。
インターネットがあれば簡単に解決できる、
もしくは、
そもそも問題にならないことだらけではないでしょうか。

渡航前から、様々な情報も得られます。
海外にいても、日本のことがリアルタイムでわかります。
過ごし方によっては、
海外にいるというだけであって、
日本とさほど変わらない生活もできますね。

数ヶ月の留学をされた方、
その期間中の大きな困難、どんなことがありましたか?
(面接官の興味はそこにあります)

短期留学での大変だったこと、
5人中4人が同じネタ

私たちは大学等の就活講座で、
学生さんを相手に、模擬面接をたくさんしています。

履歴書に「留学経験」の記載がある場合、
「留学中に大変だったこと(困難)」を聞きます。

すると、8割以上の学生さんは、
こんなエピソードを紹介してくれます。

当初は思うように英語が話せず苦労した。
でも海外にいる時間を充実させるために、
自ら積極的に話しかけるようにした。

細かい内容の違いがあっても、
ほとんどこれに収まります(笑)

面接官の立場になってみてください。
これは、困難でもなんでもないのです。

英語が思うように話せない、、、
だから勉強しに行っているのですよね?

留学を効果的に伝えるポイント

留学から語学力を切り離す!

留学して語学力が上がるのは当然です。
むしろ、そこは最低ラインではないでしょうか。

語学だけではない、
現地で学べること、成長できることがたくさんあります。

文化の異なる土地で、
様々なバックグラウンドの人たちと過ごすことで、
語学力以外で大きく成長した点をアピールしてください。

インターネットでは解決できない困難を、
工夫や努力で乗り越えたエピソードを伝えてください。

それで初めて、留学という舞台がみなさんの強みになります。

とりあえず数ヶ月滞在して、
語学スクールに通って、
クラスメートの日本人と小旅行をして、、、、
それは留学というより「語学研修付きの旅行」です。

「なぜその国を選んだの?」

留学経験のある学生さんへの定番の質問です。
そこで、できるだけ避けてほしい返答があります。

「学校のカリキュラムで決まっていた」

嘘をつけとは言いませんが、
この時点でもう主体性がない印象を受けます。
「特別に行きたい場所ではなかったけれども、
学校で決まっているから、仕方なく行った。」というようにも聞こえます。

決まっていたのはわかりますし、
そのような大学も多いですよね。
(選べても選択肢が少ないなど)

特別、その国を選んだ理由はないかもしれません。
でも、しっかり理由を作ってください
後付けでも構いません。

しつこいですが、
インターネットがない時代には、
留学先を決めるだけでもひと苦労だったのです。
滞在する国、地域、街、
交通の便や治安、学習環境などの様々な情報を自らの手で集めていたのです。

時代時代って、そんな昔の話、、、

って、思いますよね?(笑)

書類選考、1次試験、2次試験ではなく、
最終的な採用の決定権を持つのは、
どの世代だと思いますか?

最終面接の面接官は、
どの世代だと思いますか?

そうです。
インターネットがなく、
今と比べ、何をするにも大変な労力を必要とされた世代の人です。

それに、インターネットの歴史をちょっとだけ調べてください。
一般の人、それこそ学生さんまで
ここまで便利に、自由に、
生活ツールとして使いこなせるようになったのは、
そんなに前のことではありません。

みなさんのお気持ちもわかります。
この記事を書いている私たちは、
インターネットがある世代の学生でしたから(笑)
(それでも、今の学生さんはいいなぁと思うほどに、
インターネットやSNSはとても便利になりましたが、、)

留学経験のある方は、
語学以外で苦労したこと、
それをどう乗り越えてどのように成長して、
社会人になってどう活かせるのか、
「ただ留学しただけの人」にならないように、しっかりまとめておきましょう。

留学経験のない方は、
もし留学をされるのであれば、
語学力の向上は最低ラインとして、
それ以外の部分で様々な経験ができるようにしましょう。

いかがでしょうか。
もう留学は特別なものではまったくありません。

留学経験のある方もない方も、
内容にフォーカスして自己分析に役立ててくださいね(^^)!
























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