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TEAM RING“BAY”は自分で育てる道具

TEAM RINGなるキーホルダーを承っているコーチで彫金作家のぐっちです。

TEAM RINGはじめます、に続き、実際に作った「BAY」のキーホルダーをご紹介したい。チームのみなさんに許可をもらって、「BAY」というTEAM RINGは、私がどんなチームに所属して、どんなふうに作ったかだ。

どんなTEAMだったか

2020年8月。産後4ヶ月の頃にスタートした、コーアクティブコーチング上級コース。名付けられた名前は「BAY」メンバーは初めましてな受講生9人と、コースのリーダー1人で計10名。隔週90分間ZOOMで集合してコーチングの学びを深めたり、3人づつのグループでコーチングの実践練習をした。全部で8月から2月まで半年ほど、みんなで壁にぶつかって、這い上がってまた落ちて、乗り越えて・・・と文字通り“切磋琢磨”で進んできた仲間だった。ざっくり言うとそんなTEAMだったんだけど、このメンバーは私自身にとって宝物だった。

コーチングという学びは答えがなくて、深くて、わかったぞ!と思ったらわからなくなる・・・まさに学びの沼。何度となくその沼にハマった私を、同じチームのメンバーの力で浮上して、また別のメンバーが沈んだら、腕を持ち上げるために駆けつけて、持ち上げて、少しづつ少しづつ上に上に伸びていけた仲間達だった。

このTEAMは私や他のメンバーにとって、

・プロコーチとしてやっていくぞ!と覚悟が決まったきっかけ
・プロコーチとして独り立ちするときの心の拠り所
・悔しさも涙も笑いも喜びも曝け出して受け入れてくれた仲間たち
・離れてもずっと一つのキーワードで繋がった有志

そんなイメージだ。
この関係性は自分たちの人生においてとても大きな意味があると思う。投資した金額もちょっとやそっとじゃないし、費やした時間も膨大だ。切磋琢磨した経験も忘れられない。

でも人間は忘れる生き物だ。そして私は非常に忘れっぽい。この学びも一体感も葛藤した日々もいつかは忘れてしまう。正直、忘れてもいいTEAMもあるけれど、このTEAMは自分たちがコーチとしてプロでやっていくためのスタートであり、起点だ。忘れたくない。このまま今の気持ちを形にしていつでも見れば思い出すような環境を整えてたい!
メンバーとそんな話をして、プリザーブドフラワーのように、鮮やかなまま閉じ込めていつでもそれを見れば、初心の気持ちを思い出せるようなものを作りたくなった。

ずっと記憶して活力にするために"構造化する"

プリザーブドフラワーのように、鮮やかなまま閉じ込めていつでもそれを見れば、初心の気持ちを思い出せるようにしよう!

こういうことを少しコーチングっぽく書くと、

自分で決めたことを確実に実行できるように、日常の中で嫌でもそのことを気にせざるを得ない、思い出さざるを得ないような工夫することを「構造化する」という。
わたしたちは何かをやるぞ!と決意をしても、日常生活にはその決意を揺るがすものに溢れている。毎日の決まった“やらなければいけないこと” 家事や家族や職場からのリクエスト、心に潜む“ゴロゴロ寝たい欲”もあるだろう。せっかく自分自身と決めた約束やこう生きたい!という願いの前に、そういうものが立ちはだかって、つい“楽な方へズルズルと・・・”といいうことは大いにある。

そんな時『Aを見たら、××の気持ちを思い出す」というパブロフの犬のような仕組みがあれば、その大切なことを瞬時に思い出すことができる。

この半年間のチームで起きたこと、半年間で学んだ大切なことを、ずっと忘れないでいるために、見ればその時の感情を思い出して、今をしっかり生きられるように、構造化しておくために、TEAM RINGを作ることにした。

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彫金技法でキーホルダーをつくろう

都度自分たちのコーチとしての原点を思い出せるよう、呼び慣れた「BAY」をモチーフに、キーホルダー作りませんか?

彫金という技法でジュエリーを作る私は、BAYチームのみんなに提案した。みんなイエス!ぜひやろう!と。嬉しいぐらいノリがいい。こういうところが大好きだ。早速デザインを決めることになった。

BAYのデザインを決める

みんなで少しづつ書いてもらったものを統合する?と思ったけれど、ここはこのBAYチームを支えて引っ張って大切なエッセスを授けてくれた「コースリーダー」に描いて欲しい!そしたら更にキーホルダーをみる度に「リーダーの顔=学んだ基本」を思い出させるはずだ。何より更に愛着がわく。全員一致のOKが出たので、コースリーダーに趣旨を伝え、デザインを考えて欲しいと依頼すると快諾だ!とってもありがたい。1週間の納期でお願いした。

ポイントは3点

1)一筆書きの様に全てがつながっていること
どこかが1箇所でもつながっていればOK
どこにもつながっていない線は浮いてしまって作れない

2)細すぎる線は折れやすい。

明朝体の一部のような細い線は引っかかって折れやすくなるので、理想はゴシック体のような太めの線

3)横に長すぎる文字は巨大化してしまい使いにくい

1〜3文字、最大でも5文字ぐらいで納めてほしい

この条件をしっかり守って、素敵なデザインをおこしてくれた。さすがだ!さすが我らがリーダーだ。それがこのデザイン。
(送られてきた時、やっぱりすごいな!コーチングの父はクリエイティビティも高いんだ・・・と密かに感動したw)

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いざ制作開始

1)2Dのデザインを3Dに起こす。
縦横の長さもどのぐらいにするか全体のバランスを決めて、厚みや表面のテクスチャも考える。

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紆余曲折いろんな出来事があって、波乱万丈だった半年間をイメージすると表面は決してツルリンしていない。ゴツゴツもギザギザも凹凸もあるほうが私たちらしい。裏面は、それぞれが自分で心を整えて、フラットでありたいという願いから、ツルツルにすることにした。

2)ワックスというロウを削り出す
ここからはまさに彫金の作業工程。
こういう板状のワックスがあるので、必要なサイズを切り出す。

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表面をやすりを使って滑らかにする

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トレッシングペーパーでデザインをトレースして、ワックス板に貼る

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板にトレースするために、針で刺して跡をつける

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目印を残して、不要な部分を糸鋸で切り落とす

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ヤスリを使って丁寧に外側を整え、内側も切り抜く

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盛り上げたい部分は、ワックスを足していく

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表面を更に整えて、テクスチャを加える。使える道具は、紙やすり、ライター、アルコールランプ。道具を駆使して、イメージに近づけていく。

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整えて、別で作った丸カン(左上の丸い輪っか)を取り付けて原型が完成!

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表面はテクスチャあり、裏面はツルツル。

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専門職人さんに依頼して、たい焼きを作るようなイメージで、真鍮に鋳造してもらう(鋳造の部分はまたいつか・・・)
これでメインパーツの完成だ!

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メンバーにOKかどうか確認して、GOサイン。いよいよ量産!

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10枚仕上がって、金属を流し込んだ湯道(ゆみち)という部分を綺麗にやすって、更に表面ももう一度磨いて、10個の人数分のパーツが完成した。

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それぞれのイメージとこれからの可能性を踏まえて、それぞれらしいチャームもつけている。私からの密かなメッセージや願いが込められている。

そして私のBAYがこれ。

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全員分が完成した。本当ならばみんなで集まって飲み会でもして、そこでジャジャーン!と配りたいけれど、ただいま感染症大流行中。そうはいかない。一つ一つ袋に入れて、それぞれの素敵なところ(コーチング的にいうと“相手を認知する言葉”)をしたためて、発送した。

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TEAMのみんなからの声

受け取ってもらったメンバーから、TEAM RINGの声をいただいたのでご紹介したい。

■コーチングをする部屋のPCの前にかけている。いつも目に入るところに"御守り"のように飾っている。クライアントさんに向かう時、このRINGが目に入ると、コースで学んだ時の気持ちを思い出す。いつも新鮮な気持ちになるし、みんなを思い出す。その度に姿勢が良くなる気がする。
■家の鍵をつけた。1日2回、必ず目にすることで、「私はコーチなんだ」って思うと、スイッチが入る感じがする。飾りにすることも考えたけど実用品にして、身につけておくとより愛着が増す気がした。変色したり、ちょっと傷が着くと、私のコーチングのスキルも上がったのかな・・・と自信になる気がする。
■コーチングをする時、目につくところに置いた。目にするたびに、みんなのかをを思い出して、あーいい出会いだったなと思ったり、懐かしんだりしている。コースリーダーオリジナルのデザインだから、リーダーに言われたことをふと思い出す。体にエネルギーが満ちる感じがして、温かい気持ちになる。御守りのような存在に育てていきたい。
■車の鍵をつけた。毎日運転するから、その度にふと思い出す。最近コーチングできてないなと思ったら、そうだ営業しよう!と思ったりしていい刺激になる。ふとメンバーに連絡して今何してる?って近況報告するきっかけにもなって、チームが完了して3ヶ月経つけど、なんとなくずっと繋がっている気がしている。
■家の鍵と車の鍵とロッカーの鍵をつけている。見るたびに、あの時の悔しかった気持ちやスランプに陥ったときの情景、仲間に励まされた言葉を思い出す。なんかいい。一人じゃない感じがする。コーチングという仕事はどうしても個人事業なので、ふと一人で戦っている気がするので、これがあると一人じゃないぞ!と励みになる。よし!頑張るか!と背中を押されている気持ちになる。
■このTEAM RINGは私の"北極星"。迷った時や落ち込んだ時にふと見ると、「大丈夫。こっちだった」と思わせてくれる。たったキーホルダー一つだけど、パワフルだなと思う。自分でこれが北極星だと決めたことも良かった。迷った時や自信を無くした時、挫けそうになった時は、あのときのことを思い出すことで復活できる。その蘇るきっかけであり、合図のようなものだ。
■犬の散歩のリールにつけた。自分の人生の目的を自分なりに重ねて、「これをみたらこう思う」を決めて、愛犬と一緒に散歩するたびに、ふと深呼吸してあの時誓った気持ちや願いを思い出すツールにした。

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どう活用するかは自分次第

TEAM RINGはただのキーホルダーだ。真鍮という金属の塊で、これ自体に意味はない。でも、このキーホルダーと自分自身の思い出を合わせて、意味あるものにして、願いや熱意を忘れないための道具になったらいいなと思っている。真鍮は”育てる金属”だ。滅多に割れることはない。毎日使って色が変わってもよし、少々傷がつくのもまた味だ。出会った仲間のことを時折思い出して、あの時頑張った自分自身を思い出して、また前に進むための道具にしたいし、そうなってほしい。

自分で育てるTEAM RING 自分を整える道具

ちなみに私は、仕事用のカバンにつけた。出かける時や打ち合わせをする時に使うカバンでいろんなコーチング関係の資料を詰め込んでいる。コーチングセッションをするときはいつも目につくところに置いておくことができる。紆余曲折いろんなことがあった半年間だから、それらの思い出をぎゅっと閉じ込めて、“TEAM RINGを見るとあの時の気持ちが蘇る”そんなアイテム。まさに自分の気持ちを整えるための道具。そんな風に育てていきたい。

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皆さんのTEAM RINGを承ります

今回のお話は、わたしのTEAM RINGの話。皆さんにとって、大切にしたい仲間や忘れたくない関係性はありますか?それらを忘れないために、形にするためのTEAM RINGを承ります。ご注文はこちらまで。


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