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国際コーチング連盟(ICF)ACC/PCC/MCC資格更新のために必要なCCEについてまとめました

国際コーチング連盟ICF認定の資格を持つコーチの皆さんから、資格更新についてよくわからないという声をよく耳にします。そして先日、仲間と開催している講座がCCE認定をもらいました。講座を運営する立場として、ACC/PCC/MCCの資格更新について色々調べましたので、ICF資格更新に関してまとめました。

以前、PCCを取得する時にまとめてたExam情報に続いてICF関連のnoteです。

1.資格更新の概要

国際コーチング連盟(ICF)の認定資格には、ACC/PCC/MCCと3種類あります。コーチとしてのスキルと知識を証明するため資格ですが、3年ごとの更新が必要です。

認定資格の更新について

更新には、Continuing Coach Education (CCE)というコーチが継続的に学び、成長するための教育プログラムを40単位以上を取得する必要があります。継続的な学習は重要なので、40単位以上を取得することも可能ですが、超過した単位を次回更新に持ち越すことはできません

更新に必要なCCE単位の内訳

CCEは、Core Competencies(コアコンピテンシー)とResource Development(リソース開発)の2つに分けられます。

■CCE(Continuing Coach Education)は2種類
Core Competencies(コアコンピテンシー)(略称:CC)
┗ ICFの定めるコーチングスキルに直接関連する教育
Resource Development(リソース開発)(略称:RD)
┗ コーチングの知識を広げるための教育

必要な単位数の詳細

更新に必要な合計40単位は、CCとRDは以下の割合以上が必要です。

・Core Competencies: 24単位(うち3単位は倫理に関するもの含む)
・Resource Development: 16単位

2. 単位取得のための検索方法

CCEを発行するプログラムや学びを受講して、(ポイントカードのスタンプを貯めるように、)3年かけて40単位以上を集める必要があります。CCEを取得する方法は3種類です。

①ICF認定の教育プログラムを受講する

ICF Japanは、公式ウェブサイトで認定された教育プログラムを提供しています。(ただし全て網羅しているわけでありません)以下のサイトから選択して直接申し込みます。

②メンターコーチングを受ける

経験豊富なコーチから直接指導を受けることで、Core Competenciesの単位を取得できます。メンターからのフィードバックを通じて、自身のコーチングスキルを向上させることができます。

③自己学習/ICFのオンライン講座

ICFのガイドラインに従い、自分で選んだ教材やリソースを活用して学習を進めることができます。
(※ただし、自己学習で取得できる単位数には限りがあるため、注意が必要です)

ICFは一部オンラインで受けられる講座があります。(ICF会員のみ)40時間のうち3時間以上の受講が必要になっている【倫理】は、自己学習できる無料コースがあります。英語なので、翻訳しながら受講すると良いです。

この画面まで進むのが難しいので、リンクをはっておきます

3. CCEプログラムの探し方

更新に必要な40単位というと、CCE認定講座への参加で40単位すべて、と思われがちですが、講座の受講はCCEに含まれるものの一部であって、すべてではないということを念の為にお伝えします。

前述した通り、メンターコーチングやスーパーバイズは最大10時間、CCEに含めることができますし、ご自身がメンターやスーパーバイザーを務めたものも含めることができます。その他、コーチングに関する文献を読むことや、リサーチをすることも承認されていますので、さまざま方法があります。

ただし、メンターコーチングの実施を証明書をもとにICFへ申請したり、文献やリサーチしたものが、自身のコーチとしての成長にどう貢献したかを英語でまとめ申請する必要があります。

その手続きの難易度は人によって様々でしょうが、40単位すべてをCCEプログラムで満たす必要はないことを念押しした上で、受講すると単位を発行してくれるプログラムをご紹介します。

以下に示すプログラムは、コンテンツのどの部分がコアコンピテンシーにどう該当し、プログラムのタイムラインや概要を詳細にまとめ、国際コーチング連盟に英語で申請して認可がおりたプログラムです。よって、個人が説明する間の手続きを提供側が代行しているので、受講するだけで認定単位がもらえるとイメージしてください

①ICFのリソース利用

ICFの公式サイトでは、CCEプログラムのリストが提供されています。ここから自分に適したプログラムを見つけることができます。
(ICF正規会員の有無かかわらず、誰でもみることができます)

Education Search Service (ESS)

Accreditation Type→CCE
Education/Training Language
Japanese 
▶︎Serch

検索ボックスに上記のようにすると、ICFが認定している日本語で受講できるCCEプログラムの一覧がわかります。

②ICFJapanのCCE発行プログラム・講座

日本語で受講できるCCE講座の最新情報は、ICF Japanにまとまっています。私のような日本語のみ対応の方は、ここから探すのが一番わかりやすいです。

ちなみにここに掲載しているプログラムは、賛助会員のパートナーまたはファミリー会員のみの特典なので全体の一部です。

③CTI Japanの継続学習

CTI Japanでコーチングを学ばれた方は、常時開催されている継続学習に参加するとことで、CCE2単位が取得できます。

4. 時間管理と計画

3年かけて40単位以上を取得する計画を立てる

年間を通じて学習計画を立て、定期的に進捗を確認することをおすすめします。

ICF認定資格の更新には、3年ごとに40単位以上の学習が必須です。40単位を取得するには平均40万円以上の費用がかかると想定しておくと良いでしょう。
(CCE1単位:1万円程度がおおよその相場です ※坂口調べ)

取得後の記録

CCE発行講座を受講すると、CCEの時間が書かれた証明書が主催者から送付されます。ただし、証明書の発行をリクエストしないと発行されないこともあるので、必要な方は主催者にリクエストして確実にもらいましょう。

ICFの個人管理画面にこまめに登録しておくとよいです。3年目の更新期日ギリギリになってCCEを0から40単位集めるのは、時間的にも費用的にもかなり難しいので、計画的な受講が必須です(40単位をプログラムで集めるには、40時間40万円以上が相場です)

申請手順の概要

①ICFの個人サイトにログインし、My Profileにすすむ

ICFの管理画面

②下部のMy Credentials → Credential Renewal Application

Requirement / Continuing Coach Educationとあるので、そこに記録していく。

詳しい申請手順は、以下のnoteにわかりやすく記載されています。

5.さいごに

ACCを取ったばかりの方や、ACCを飛ばしてPCCを取得した方が「あれ?今資格って更新どうするの?」と思った時に、このnoteにたどり着いてもらえるととても嬉しいなと思ってまとめました。

資格更新まわりのことがわかりにくくて苦戦した私のような方へ

コーチング資格関連にはアルファベットのCがいろんな意味で登場して、訳がわからなくなります。Coaching・ Certified・Continuing・Co-Active の最低4つの意味でCが使われていて、もしかしたら他の意味もありそうなCで溢れています。

さらに、国際コーチング連盟(ICF: International Coach Federation)は、アメリカ ケンタッキー州レキシントンに本拠地をおく世界最大コーチング団体なので、そのWEBサイトは(あたりまえですが)全文英語です。わたしのような英語苦手人には、この壁がとても分厚いんです。このnoteの内容は、都度Google検索を使い、DeepLで読み込み、違和感のある日本語になんとか対応し、ICF Janpan(日本支部)のサイトを行ったり来たりして、毎度何時間もかけて読み解きました。

もう少し日本語に優しいといいなぁという気持ちでまとめました。

Continuing なCoach Educationはとても重要だと思う

これからコーチングというスキルは、たくさんの方に学ばれることになるでしょう。ビジネスにおける1on1や教育現場、育児の中でもコーチングマインドをもった関わりは関係をつくるためにとても有効ですし、そのような社会に変化してほしいと思います。

だからこそ、プロフェッショナルとしてコーチングマインドを体現し、倫理に基づいた行動で、信頼と安全に意識をむけてクライアントの成長を促進し、気づきを引き起こすコーチという職業の倫理観と核となる不可欠な資質を磨き続けなければならないと、コアコンピテンシーはほんと大切なことが書いてあります。

資格を更新するために、ただCCEを40単位集めることを目的としては、本末転倒です。コアコンピテンシーを遵守してクライアントに対してコーチングを提供し続ける、実践し続けることが何よりも大切だというのは大前提の上で、Continuing なCoach Education(CCE)は必須であり重要なことだとおもいます。

このnoteがその一助になると幸いです。


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