髪を染めている小学生に思う事。
「最近、染めてる子が多くない?」
「多い!!インナーカラー流行ってるからねぇ」
長男がまだ未就学児だった頃、やたらと近所の小学生の中に「ヘアカラー」をしてる子が目についた。
「髪の毛の色」なんて、何色でも良い。
個人の自由であり、校則で縛り付ける必要はない。
そう思っている。
そう思ってはいるけれど…。
小学生や、未就学児で髪を染めている子を見ると複雑な気持ちになる。
本人の希望ならまだしも、ごく稀に3歳くらいで毛先だけ金髪みたいな子がいて明らかに親が主導でやっていると思う。
私は90年代「ギャル全盛期」に10代を過ごしたにも関わらず?
親から、ヘアカラーもピアスも禁止されていたので、「黒髪の地味な田舎娘。」だった。
地味娘。(略称)から見ると、ギャルは「ちょっと怖い」のである。
でも、長男が小学生となり「ちょっと怖い」と思っていた人と接点を持つ機会がポツポツ出てきた。
そして心境の変化?があったのだ。
何となく損だと思っていた
黒い髪の小学生を見て「けしからん!」と怒る人はいない。
でも、金髪の小学生を見たら苦言を呈する人もいるかもしれない。
街ですれ違ったお爺さんに「凄い頭だね!」とか言われちゃうかもしれない。
同じ「やんちゃ」をしても、黒髪の子よりも金髪の子の方が「やっぱりね…」みたいに思われそうだ。
長男が小学校に入学した時、入学式の時点で早速各クラスに1人位「髪の毛を染めている子供」がいた。
そういうお子さんのご両親を見ると、大体ご両親も染めていたり、お父さんが尖ったヘアスタイル(?)だったりした。
大変失礼ながら、やっぱり無条件で「怖い」「仲良くなれそうもない」と感じてしまう。
私の様に「怖い」と思うかどうかは別として。
どうしても第一印象が「染めている子」「子供にヘアカラーをしている親」となってしまい、とても損なのではないか?
そう思っていた。
ギャップ萌え?
ところが…である。
長男の授業参観を見に行った時の事。
クラスの中に、髪の毛の一部を赤く染めて肩出しトップスを着てる女子がいた。
私は思わず「おぉ、派手だな」と、つい授業中その女子に注目してしまった。
でも、その「赤毛女子」は物凄く真面目に授業を受けていた。
話をよく聞いているし、手も積極的に上げるし、授業に前のめりで参加していた。
黒毛の我が子なんて、授業を全く聞かずにお喋りしている…(チーン)。
他にもある。
自宅近くの公園は、公園の真ん中に舗装された「道」がある。
私がここを自転車で通ろうとしたときに、小学生たちが道を塞いでボール遊びをしていた。
その子供の中に金髪の男の子がいた。
鐘を鳴らすのは感じ悪いし、「通りまーす」と言っても聞こえないかもしれない。
どうしようかな~と思いながら近づくと、「金髪男子」が真っ先に私に気付いて「おーい、自転車通るぞ!道あけて」と他の子供達に呼び掛けて道をあけてくれた。
更には。
少し前に「平日の公園」で子供と遊んでいた時に、入学式で見かけた「髪の毛を染めている親子」がたまたま同じ公園にやってきた。
子供はすぐに気が付いて、早速一緒に遊び始めた。
この公園で会う前から、何度か道端で遭遇した時に挨拶をして「割と感じの良い人だな」と思っていたけれど、挨拶以上に絡んだ事がなかったので私は
少し緊張した。
次男がお腹が空いたと言うので、持参したパンを食べさせつつ様子を見ていると、長男はお友達と一緒に「お友達のママ」の所へ行き、そのママに遊んでもらっていた。
自分の子をほったらかして、他のママに遊んでもらうのは申し訳ない。
次男に断りを入れて、私はそのママの元へ行った。
「すいません、遊んでもらっちゃって」と言うと
そのママは「全然大丈夫ですよ!お昼ご飯中ですよね?私はまだまだここで遊んでいるので気にしないでください」とにこやかに対応してくれた。
え…!めちゃくちゃ良い人。
とは言えずーっとお任せしているワケにもいかないので、次男の食事が終わってからすぐに私もそこへ合流した。
そのママは他のお友達親子と一緒に来ていて、自分の子だけでなくお友達の子や兄弟も含めて小2から3歳までの色々な年齢の子供に対して、まるで保育士さんの様に声をかけて遊んでいた。
更に驚いたのは、自分のことを「おばちゃん」と言っていたのだ。
私は自分がとっくに「おばちゃん」な年齢であるにも関わらず、自ら「おばちゃん」と言えない(笑)
ちびまる子ちゃんのお母さんみたいな人が「おばちゃん」と言って、子供と遊んでくれても「良い人だな」としか思わない。
だけど、その「金髪ママ」が同じ事をすると「凄い良い人だった」と感じる。
そして感動して夫に話す(笑)
何だろう。
これはギャップ萌えというやつだろうか?
まさに多様性
当たり前の結論になるが、人は見た目が全てではない。
髪の毛が黒でも金髪でも、良い人も悪い人もいる。
次男の通う保育園や、長男の通う小学校にも、ヘアカラーをしている先生がチラホラいる。
ファミレスに行けば「髪型の多様性をはじめました」とわざわざ「従業員のヘアカラーを解禁した事」を伝えるポスターが貼り出されている。
もちろん、大人と子供では話が違う。
だけど最近の「ヘアカラー小学生」が昔の「不良」みたいな子と全く一緒なワケではない。
髪の毛の色も、茶髪・金髪に限らず赤・緑・青など様々。
皆が「ギャル」「ギャル男」に憧れているのではなく、きっと色々なフィールドに「憧れの対象」がいる。
中高でも「校則の見直し」が広がっているので、長男が中学生になる頃にはもっと髪の毛の色は多様化しているかもしれない。
その時に「怖そうだ」とか「仲良くなれそうもない」と勝手にフィルターをかけてしまうのは、損かもしれない。
臆することなく、フラットに付き合っていく事が幸せかもしれない。
今日も有難うございました。