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キッズキッチンレター11月号

 お魚のレッスンの時はとても緊張します。と言うのも、海が荒れると、お魚が入荷しないからです。10月は台風シーズンの終わり頃でもあり、毎日お天気予報とにらめっこしながら、10月の教室を迎えました。予想通り海が荒れましたが、なんとか市場のお魚屋さんが立派な鰹を入手してくださり、無事に皆さんにお届けすることができました。とある日などは、あまりにも大きなものが届き、冷蔵庫に入るかしら?と思うほどでした。(対角線上に置き、なんとか入れられました)

 カツオはサバ科の魚で、同じ科にはマグロもいます。マグロとカツオがなんとなく似ているのは、ツルッとしたその形でしょう。紡錘形をしていて、ヒレは泳ぐのに邪魔にならないように全く棘の出ない形で体にしまってしまえます。普通、魚は尻尾から頭に向かって触ると、ヒレが刺さって痛いのですが、カツオは背ビレがしまわれていて、逆に触ってもつるりとしています。胸鰭も体に沿ってピッタリとしています。また特徴的なのが、ウロコで、普通、触ると鱗が落ちますが、カツオの鱗は包丁で削いで落とします。これも子どもたちに削いでもらいました。削いだウロコは繋がっていて蛇のウロコのよう、と不思議そうに伸ばしたり縮めたりして触ってみたりしていました。
 お腹を切ると赤い血がたくさん出てきます。内臓は塩辛にして食べることや、また心臓は心臓だけ集めて煮物にするという話をしました。「カツオにはヘソがある」という話をすると「哺乳類ではない魚なのにどうしてヘソがあるの?」という子もいました。ヘソとは臍ではなく、静岡県焼津の言葉で「心臓」のこと。えら蓋の下にある心臓を取り出すと「形が丸くない、三角だ!」という発見をしていました。お腹を開けると臭いのすごい魚もいるのですが、カツオは血生臭い匂いが少しあるぐらいで、新鮮なものは内臓の匂いもあまりありませんでした。
また、胃袋が大きなものは胃袋を開けると、たくさんのイワシ、イカ、エビなどが!そのままの形のもの、消化されてドロッとなったものを見て、「本で見たことある。本当に魚を食べるんだねえ」と感嘆の声。
 ウロコも、心臓も、胃袋も、大きくて分厚いエラも、魚屋さんで処理してくれることが多く、中々見ることがありません。小学校に上がる前の魚初体験の子どもたちも、何度か鯵を捌いたことのある子どもたちも、大きな魚を見る良い機会でした。
 サカモトキッチンスタジオ以外でも料理教室でお魚を捌くレッスンがある場合、是非是非参加をお勧めします!お魚のレッスンは貴重です。


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