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地方で産業看護業界へ転職したいなら〜企業内への転職編

お疲れ様です。
産業保健をかじっている保健師です。

この度、6年間勤めた会社を退職しました。
(この記事は退職エントリーではありません)
今年に入って記載してきたnoteが、前会社での活動のまとめと考えの集大成になるかなと思っています。
下記のnote、興味があれば読んでみてください。

先日、産業保健に興味があり転職を考えているという知り合いの保健師さんへ、私の転職活動について話した際に「考えが甘かった」と言われたので。(私は必死にやってきただけなのですが笑)
今回は私自身が「地方の企業内で産業保健をしたいと言う希望」を叶えるための転職活動について書いてみようと思います。
私の一体験になりますので、軽い気持ちで読んでください。

前提

私の転職が決まる前の状況としては

  • 病棟勤務経験あり(数年ぽっち)

  • 企業外産業保健活動しかやったことがない(企業外は産業保健の経験に入らないとひたすら言われてきた)

  • 地方で産業保健活動を行いたいという希望がある

    こんな状況でした。


最初に結果を申します。

待ってるだけじゃダメ

これ、です。これが結論なのですが、なんで待ってるだけじゃダメなのか、待つ以外に何を私がしたのかを書いてきます。


転職へのハードル 私が大切にしたこと

・地方で産業保健をやりたい

私の転職の重要な軸の一つに【自分が大切にしているエリアに携わる仕事がしたい】と言うものがあります。
これまでもの経歴としても「エリアの健康に携わる」「エリアに住んでいる人の健康レベル上げる・幸せ度を上げる」と言うことを考えて、仕事をしてきました。
当たり前ではありますが、首都圏や関東に行けば大企業が多いため産業保健の求人はたくさんありますが、地方はそれほど大企業も多くないため比例して求人数の減ります(産業看護の求人は特に)
一時期的に、転職をするなら【やっぱり関東に行くしかないかな】と考えたこともありました。また、多くの産業保健仲間から「関東おいでよ!」と、本当にたくさんお声がけいただきました(めちゃくちゃ嬉しかったです)
でも転職の軸をずらすのか、改めて自分が大切にしたいことを考えて、自分の人生だと思いながらも判断の期限も考えて転職活動をしてきました。

・企業内に入って何をやりたいか

既に産業保健界隈で働かれている方は感じていると思いますが、企業によって求められることや行っている業務が違います。
それは、企業の産業保健体制にもよりますし、ドンドンいこうぜーーーー!って感じで健康経営施策にお金を出せる企業もあれば、ぶっちゃけ産業保健とかわかんないからとりあえず医療職にぶん投げます、みたいな企業もあるし、既に仕組みや体制が整っていて決まっている業務を淡々とやっていくっていう企業もあります。
なので「産業保健」に携わるとしても、自分が企業内に入って何をしたいかを事前に結構考えました(企業外だってできるのであれば、企業外でもいいんだもん)

(企業で働いてみたい・保健室みたいなものに憧れる・日勤だけの仕事がしたい。転職希望理由は色々あると思いますが、企業外でも産業保健に携われるならいいと言う方は下記記事を参照ください)

「企業内に入って何をしたいか」を考えていくと、自分がどんな企業に入りたいのかと言うのも自ずと明確になっていき、面接や職務経歴書・履歴書などで聞かれる、志望理由をしっかりした内容で書くことに繋がるなと思いました。
企業内産業保健をやりたい人は、なんで産業保健をやりたいのか・なんで企業内に入りたいのかって言うのは明確にした方が、転職の軸にもなると思うし、入った後に後悔しないと思います(私がこの後、後悔することになるかはまだわかりませんがw)


私が転職のために行ったこと

出会いとゆるい繋がりを大事にした

私にとってはこれがめちゃくちゃ大きかったと思います。
正直ひたすら求人サイト登録しているって人が多いのではないかと思いますが、研修会に出たり、勉強会や学会に参加するのも良いと思います。今時オンラインでのものを増えているので、地方でも探せば参加できます。ありがたいことに無料のものも結構あります
業界にはこう言う人がいるんだ〜って言うのを知ることにもなりますし、こんな仕事をするんだ〜と、入職後の仕事をより具体的に想像することができるようになります。
私は参加の回数を重ねていく中でご飯に一緒に行ったり趣味の話ができるような仲間もできましたが、そう言うレベルではなくても、直接仕事の話を聞けるような方と出会えたり、場合によっては求人出てるよと声をかけてもらえたりしました。

「産業保健未経験なのに研修会に参加するなんてハードル高い」なんて思わなくていいと思います、だって産業保健始めたら最終的に勉強することになるんだもん。いつ勉強するかの違い(もちろん、実際に産業保健領域で働き始めてから勉強したら、経験してない頃と比べて印象や理解度は違うかもだけど)

未経験の方も、産業保健やりたいって人は、未経験のうちから輪の中に入っていってそう言う情報をキャッチできるようにしていくのが良いのではないかと思います。「未経験です」なんて言った日にゃ「未経験なのに勉強会きてるの?すご!」とか「今就活してるの?」みたいな話になるんじゃないかと思ったりします笑。
私なんて地方の産業保健って名前のつく研修会片っ端から参加していったら「参加者私だけ一人」ってこともありました笑。それくらい前のめりでもいいんじゃないかと思います。


周りの人に転職したいと表出する

全国に産業保健仲間がいる私は、多分出会った人の半分くらいの人には、次のステップに行きたい的な話をしていたと思います。
そうすると、色々なところからお声がけを頂けたり、企業に関する情報とかも入ってきて。そう言う意味でも学会に参加して輪を広げたり、勉強会や研修会に参加するのって重要だなぁって思ったりします。私にとっては2019年に産業衛生学会に参加できたことは本当に産業保健職として、転機になった出来事だったと感じています。
なんと言っても「私という産業保健をやりたい人間が、このエリアにはいるんだ!」ということを、認知してもらうのがめちゃ重要だと思います。
結果的に、今回の転職先の求人は私自身でも発見はしていたのですが「このエリアの看護職・この企業の看護職、募集しているよ!」と言うご連絡を大学時代の友達をはじめ、本当にいろんな方からいただきました。(めちゃくちゃ嬉しかったです。ちなみに転職サイトから連絡は来なかったw)


毎日転職サイトを見る

私は片っ端から転職サイトに登録しても、正直転職サイトから連絡来ることはありませんでした。連絡がきても看護師として施設で働くのはどうか・企業だし治験領域で働くのはどうだ、と言うお誘いばかり(多分、産業看護転職希望者あるある)
転職サイトの担当者から大切に思われていなかったのだと思いますが、転職サイトに求人が出ても、こちらからアプローチしないと連絡が来ず、情報がもらえないと言う状況でした笑。なので転職サイトは頼りにしすぎず、マジで転職したいならサイトに登録しっぱなしはもったいないと思います。


自分から企業にアプローチする

転職サイトで求人が出るのを一方的に待っているだけでは、転職できないと思い自分から企業にアプローチをしてきました。
私はどんな企業に入りたいかが割と明確になっていて、「産業保健・安全衛生」という、企業に入ってやることもできることも明確になっているので自分から自分を売り込むこともやってみようと思いました。

その中で2社ほどアプローチをして、実際に1社ではありますが、支社長とお会いして、私が企業に対して感じている魅力や産業保健の重要性などについてお話を聞いていただける機会を作ってもらうことができました。
支社長からも企業として感じている課題などを聞くことができ、それを安全衛生の観点から、どのような健康や経営面にどのような影響が考えられ、どんなアプローチが考えられるかを伝えるなどしました。
結局その企業から産業看護職としての内定はもらうことができなかったのですが笑。自分で自分の価値について考えて、人に表現すると言う経験ができました(うまくできなかったんだけど)改めて「産業保健って」とか「産業看護って」と言うことと向き合うきっかけになったなぁと思います。

私の知り合いの看護職の方でも、求人が出ていない企業に様々な方法でアプローチをして採用され、実際に企業内産業看護職として働いている方もいらっしゃるので、方法の一つとしてはありだと思います。


おまけ〜学生の就活について調べる

もしかしたら、医療職の方からは共感が得られるかもしれませんが、正直これまで【いわゆる就活】をしてきたことがありませんでした。
私の場合、新卒で入社した病院も、規模が大きかったが故に、誰か落ちる人いたのか?ってレベルで新卒を取っていたし、前職への転職も中小企業ということもあり、書類と面接一発と言う感じでした。学生時代に病院へ職場見学には行ったりしたこともあったけど、インターンとかやったことないし、適性検査も受けたことなかったです。

そんな中で大学生の就活を調べていくうちに「行きたい企業にOBがいない場合は、話を聞かせてもらえる機会を作れないか企業に直接連絡をとってお願いしてみる」って言うのをみて、自分から企業にアプローチするのもありか!なーんて考えたり、適性検査の勉強ってこんなことをやるんだ〜と新たな発見がありました。
また、面接で聞かれる内容についても勉強になりました。実際に企業の人事の人たちって、医療専門職へ面接より学生の面接や転職で入る一般職や総合職の方の面接に慣れてるから、そういった質問への対策も行ったりしました。(私たちが健康支援してる人たちって、こういう就活を経て働いているのね〜となります笑)

(以下、大学生の就活について情報収集で使ったyoutubeチャンネル。就活に関係ないけど、企業紹介シリーズは面白かった)


これ以上に何やっていいか、わかんないってくらいやった

エリアによってや求人サイトによっては、求人がある場合や時期もあると思います。でも、地方では産業看護の求人がないから求人(需要)を作るしかない!って言うレベルで求人がないです笑。
特に地方で正社員・月給制の求人と出会うのは1年に数件あるかないか。
「私が見落としてるんだろ〜」と思われる方もいらっしゃるかと思いますが、これまで同じエリアの転職希望の保健師さんと情報共有をしたりしていましたが、本当にありません(ダブルチェックしてるけど、ないですw)
なので「産業保健・産業看護をマジでやりたい」のであれば、転職サイトに登録して求人を待ってるだけじゃダメです。

私はこれらのことを数年かけてやってきて、今年やっと転職しました。
私自身にこだわりがあるのは否めないですが、自分が納得したところに落ち着かせるためにも、できることはやったかなと自分では思っています。
なので、特に地方の人は「病院をあと半年で辞めるから、それまでに企業内への転職先を決めたい」って言うのは非常にハードルが高いです。正直、運要素はあると思います(その半年で納得できる求人が出ない可能性がある)

現在の資格や経験によっては、転職のためにいろんな資格を取ったり、ダブルワークをして本職とは別の経験を積んだとか。きっと、私が記載したこと以外のこともやられた方もいらっしゃると思います。(私も前職で働いている中で資格取ったりはしたけど、それが今回の採用に繋がったかどうかはわからないデス)
もし転職のためにこんなこともやったよーー!って方がいらっしゃれば、今後(?)のためにも、ぜひ教えていただきたいです!

最後に

地方だからこそ、フットワーク軽く!!前のめりにいきたい!!!
こたつに足を入れると、どうしても腰が重くなってしまうのですが、インドアな私ではありますが、今後さらに頑張ってフッ軽でいきたいと思います!
私の場合、転職をしてやっとスタート時点に立ったなと言う感じです。
皆様、今後ともご指導の程をよろしくお願いいたします(関係各位)