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ドライブ・マイ・カー

みなさんおはこんばんちは。
今回は映画『ドライブ・マイ・カー』の話です。

これはわたしがちょうどチェーホフ『ワーニャ伯父さん』を読んでいた頃。
教授の前で読んでいたんですが、

教授「私そういえばちょうど先日『ドライブ・マイ・カー』を観たんです」
私「映画の?」
教授「映画の。WOWOWプライムで」
私「・・・でなんで『ドライブ・マイ・カー』?」

なんでも作中で『ワーニャ伯父さん』を上演するシーンがあるそうな。
貴方も観て感想を教えてほしいというので観てみることにしたんですが、私はこれを観るのに若干どころか結構抵抗がありました。

と、いうのはこの映画は作家・村上春樹氏の短編をいくつかがっちゃんこした作品なんですが、私、村上春樹氏の作品はあんまり得意ではないんですね。
演出家の話ではあるし、上演シーンも気になるので観てみることにしました。

結果。

なげぇ。
3時間はなげえよ。
あとちょこちょこ垣間見える村上春樹氏エッセンス。
得意じゃないなあとしみじみ実感する時間でした。

そして肝心の上演シーンですが。
『ワーニャ伯父さん』の上演シーンの前に、西島秀俊氏演じる演出家は、物語序盤は俳優も兼ねていて、そこで『ゴドーを待ちながら』を演じています。
その上演方法が日本人の俳優と外国人の俳優が演じて外国人俳優が喋るときは日本語字幕がつく、というものだったんですね。
すっごいどっかで見たことある上演方法だナーと思いながら見進めます。
次、なんやかんやあって『ワーニャ伯父さん』上演のためのオーディションや稽古のシーンになり、上演方法は前述と同じ方法を取ることが語られます。そしてその稽古方法は、動きをつける前にひたすら読み合わせをする、というものでした。感情を入れずに、ひたすら平坦に。
いやーこの稽古方法というかギミック?もなーんか既視感あるやなーーーと思いながら見進めます。

そしてエンドロールですべての謎が解けます。
協力劇団にチェルフィッチュさん・青年団さん・地点さんなどなどなど。
そりゃー既視感感じますよね、字幕付きの公演はチェルフィッチュさんや地点さんはよくやってらっしゃるし、私自身もそういう公演の制作インターンに行ったので既視感どころの話じゃない…笑
稽古方法云々も、地点の演出家の三浦さんの演劇づくりの本読んでたのでこれだーーーーーーー!と思いました。たぶん一部分だけかもしれないんですけど垣間見れて勉強になりました。

そんなわけで私個人としてはおすすめはそんなにしない方向で行く予定の映画『ドライブ・マイ・カー』ですが、一つだけ私が思うおすすめポイントがあって、出演している韓国人の俳優さんがとっても上手です。
表情の作り方がすばらしいです。
なんて名前だったかな?調べよ

しらべますた
ジン・デヨンさん。
すごい!と思うきっかけになった部分があって、観た瞬間一緒に観てた家主とウワァッって言ってました。
3時間耐えれそうだったら是非観てみてください笑

韓国って演劇や演じることの教育についてものすごく力を入れてやってるそうなんです。
国立で演劇学校というのがあって、そこでみっちり演技指導をやるそうな。
これは私が大学6年生のとき、演劇学のクラスのプレゼンで他の学生が発表してるのを聞いて知ったんですけど。
知ったんですけどっていいつつそのシーンを見るまですっかり忘れてました。

話がなかなか落ちませんが、映画『ドライブ・マイ・カー』の感想でした。
もしご興味とお時間あればぜひ。

さおり。

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