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一発逆転のポーズ

あけましておめでとうございます。

もうすぐ松も外れるというところですが、お健やかに年明けをお過ごしでしょうか。
実質的に大変な人も、心がざわついて大変な人もいるお正月になってしまいました。
悪いことはこのお正月に置いて行って、これから明るい未来がみんなに来ることを願っています。


閑話休題。


最近はとんとサボっていますが、乳がんになってからヨガを始めました


それ以来、妊娠中もずっとヨガを続けていました。
おそらく子供産んだとたんに、余裕がなくなってできなくなるだろう、と思ったので、できるだけ続けました。
(そして、その予感はまさに的中、しばらくはほぼできませんでした。苦笑)


そのヨガが、まさかの役に立ちまくったお話です。
(人に薦められる経験ではありません。くれぐれも真似しないでください)



◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇



ギャルは逆子だった。


「この紙の説明通りの運動を毎晩寝る前にやってみてください」


と、病院で1枚の紙を渡された。
A4の紙っぺら1枚に、説明と図解のイラストが載っていた。


「これをしたら、しばらく横になっている必要があるので、寝る前とかにやるのが効果的ですよ!」


とのこと。
やり方は、四つん這いになり、顔だけ下げてお尻を高く上げる。
お尻が高い土下座みたいな感じ。

腕もなぜか前に延ばしておけと言われた。
なんか礼拝みたいだな。


それを10分程度やったあと、逆子の向き(うちの子は左側だとか)を下にしつつ横になり、そのまま数分休憩(というか、寝ちゃう)、とのことだった。


礼拝の時間が長い。地味にキツイ。
そしてこの礼拝を毎晩やるが、一向に逆子が直らない。
成果が表れないと割とやる気が失せるタイプなので、毎日嫌々やった(でも毎日やったぞ、頑張ったんだぞ)。

しかし改善される気配がない。


また、こんな指摘も受けた。

「すけっちさん、ちょっと体重が減ってますね」

妊娠前の体重から、出産直前の体重増は+6キロだったので、「ちょっと何言ってるのかわからないんですけど?」と産科医の話に冨澤たけしになりかけた。


どうも平均値よりも少ないらしい。
どういうこと?


胎児約3キロ+胎盤やら羊水やら約1キロ=約4キロ
母体の必須体重増加(そんなのがあるのか)=約4キロ
合計8キロ。


あらまあ。2キロ少ない。
ダイエット成功!



ではない。

太らずにいることは良いことかと思いきや、あまりそうでもないらしい。
腹のギャルの月齢から想定される母体の増量が無いようだ。
そりゃあ注意も受けるってものだ。

でもギャルは問題なく育っているらしい。


貧血も指摘された。
元から貧血気味ではあったが、血液検査の数値で出てくるのは正常範囲内。
通常時では貧血と言われたことはなかった。

しかし血が増えてないから体重も減っている、という事の様子。
だが、ヒドイつわりはすでに終わっていたものの、そこはかとない気分の悪さが妊娠中ずっと付きまとい、食べたいのに量が食べられない、という状態だった。


お腹が大きくなればなるほど、それがひどくなった。
胃が圧迫されるせいだろう。


でも、特段妊娠糖尿病や高血圧などとは無縁だったのが幸いした。
基本的には好きなものを食べて過ごせたのはありがたかった。


禁忌と言われているうなぎと刺身・寿司が食べたくて仕方がなかったが…。
でも、大好きなお酒が、まったく気持ち悪くて飲む気がしない、というのは何よりも楽だった。


そんなわけで、がんになった直後くらいに健康的な毎日を送りながら、でも特段元気いっぱいというわけでもなかった。
しかしかなり幸せな状況であることは確かだった。


もとい。話を戻すと、痩せている(とは思えなかったが)ため、骨盤が思いのほか広がっておらず、そこに子供が挟まっているような状態らしい。


そうか、骨盤に挟まれているのか。
だったら、逆立ちすればいいんじゃない?


安易に考えたが、今の腹のデカさから、まず逆立ちすることは容易にできないことは、いくら頭の悪い自分でも容易に判断ができた。
あまりにも危険だ。


だが、どうにも納得がいかない気持ちで、「そうだ、肩立ちのポーズだったらベッドの上でできるんじゃね?」と思いついてしまった。


どうやら後から知ったが(病院で教えてくれなかった)、あおむけで、腰に高い枕を置くようにして逆子を直す運動もあるようだ。
教えてくれよ。


もともと足のむくみがひどいので、よく壁を使って足を上げたり、開脚のストレッチをしていた。
妊娠中も寝る前などにこのストレッチをした。


これだと出っ張ったお腹が突っかかることなく開脚ができる。
それを応用した形で、壁を使った肩立ちのポーズをしよう、と思いついたのだ。
妊娠前にも、よくやっていたポーズだ。


ワタシはベッドの枕を取り除き(ベッドボードがないベッドだった)、壁に腰をつけ、足を添わせる形で、90度の角度で足を上げた。


そこから、壁伝いに足裏をつけ歩くようにしながら、腰を上げ両手でサポートしながら、肩立ちのポーズをしてみた。

できた。


膝を曲げて足の裏は壁についているので、安定した。


ああ、これいいじゃん。
と、思った矢先、「スコン!」と体の中で何かが抜け落ちた感覚があった。



!!!!



これは!!!



すぐに左側を下に体を横たえた。
そして、手探りで枕をなんとか頭の位置まで戻し、そのまま眠りに落ちた…。


次の健診で


「逆子直ってますね!!!!!!」


と、言われた。


「運動が功を奏しましたね」


なんて言われたが、いいえ、教えてもらった運動ではまったく治りませんでしたよ。
でもまさか肩立ちのポーズをやって無理やり直した、なんていえない。


少々荒療治だった気はするが、でも言われた通りの運動では直らない気がしたので、結果オーライ。


おかげで、帝王切開は免れることになった。
あとは産むための体力づくりだ。


せっせと散歩とヨガを続けた。
ヨガは、ずっと通いなれているスタジオの先生が、たまたまマタニティヨガも勉強したことがあるので、普通のクラスに紛れこませてもらっていた。
受け入れてくれて本当に感謝だ。


逆子を直した肩立ちのポーズの話をすると、


「すけっちさんが毎週ヨガにきてるからそれができたのかもね~よかった~」


と、喜んでくれた。
だが、同時にヨガに慣れてない人が急にやるもんじゃないかも、とも言われた。
確かに。


家の中で、旦那もいないところでやっていたので、万が一破水でもしていたら大惨事だ。


危機管理能力の無いまま、いよいよ予定日が近づいてきた。



◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇


逆子改善のための礼拝は、まさに拾わせていただいた見出し画像の様なものでした。
これで治る人もいるんですよね。
ワタシは改善されなかった。

ワタシ自身も帝王切開で生まれました。
なので、母の腹にある大き目の傷は、こどものころから目にしていました。

実は若干、それがトラウマだったかもしれません。
当時の帝王切開術とは違うとは思うのですが、なるべく自然分娩できるといいな、と漠然と考えていました。

なので、なんとかしたかった故の行動でした。
どうぞ真似しないでください。


そして、ヨガの何が良かったかというと、瞑想でした。
…私の場合、瞑想しているつもりが、寝落ちすることもありましたが。
先生のインストラクションを聞きながら行う、ヨガニードラの時間が大好きです。


通っているスタジオの先生の声が、本当に癒し系なのもハマった要素の一つでした。


子連れで行きたい、と思いながら、まだ行けていません。
今年のやることリスト筆頭にします。

そして貧血は未だ改善されず。
今思えば、貧血でも気分が悪くなる場合もあるので、産み月まで気持ちが悪かったのは、貧血のせいもあったかもしれません。

貧血をなめてはいけません。


※私の逆子のなおしかたは、かなり自己流で勝手な解釈のもとで行いました。どうぞご参考にされないようご注意ください。
何かあっても当方はなんにもしてあげられません。ごめんね。
また、何かご自身のお体にご不安がある場合は、専門の医療機関などに問い合わせることを、強くおすすめします。

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