Google for Education認定トレーナー/コーチの笠原です。
先日、NotebookLMが発表になりましたね。
さっそく話題になっていたので、ちょこちょこと触って見ました。
ちょこちょこと触ったのが運の尽きでした。これはもう大変なことになったの一言です。
教えるだけの授業は…
NotebookLMについて、とても大雑把に一言で説明するのであれば「AIに色々な作業をやって欲しいデータを自分で指定して学習させ、色々なアウトプットを作れるツール」です。
イメージしやすいように国語の授業に特化して喩えて説明するのであれば、教科書の本文を読み込ませて授業の発問や定期考査の問題をAIに自動でバンバン作らせることができるツールです。
もっと単純化して言うならば教科書の本文を読み込ませて自分で自分だけの指導書を作れるツールと言った方が分かりやすいでしょうか。
試しに「走れメロス」の本文をリソースにして見たのが以下のスクリーンショットです。
画像をご覧いただけると分かると思いますが、読み込ませた内容についての問いについては「どこを参照にしたのか」というリンクを示しながら回答をしてくれますし、質問のサジェストには一般的な問いが自動的に生成されています。
この画面からも分かるように、授業中に何も生徒に考えさせることなく板書に作品の解釈を書いて教えていくような国語の授業は、このツールが誰でも自由に使えるようになった段階で、かなり続けることは難しくなるのではないかと思います。
一斉授業で教師の都合で進む授業と、自分のペースと興味関心に合わせていくらでも対話してくれるAIとでは、どちらの方が勉強しやすいかということです。
追い打ちをかけるようにこんな機能も…
ちなみにノートブックガイドガイドという部分をクリックすると…
このような形である程度のまとめを提案してくれます。注目すべきは「Study Guide」の部分で、これをクリックすると……
これってもはやいわゆる指導書のようなものですよね?
もちろん、使い方が雑なため、本物の指導書とは比較するような質ではないことは重々承知しています。しかし、使い込んでいくことによって回答の質などが向上してきたときにどうなるかが楽しみでもあり、恐ろしくもあります。
ちなみにノートブックを共有して仲間同士で使うことも出来るため、そもそも教材研究のあり方も大きく変わってくる予感があります。
このようなことが出来てしまうことを考えると、いよいよ指導書に沿って解釈を教えるだけの授業については、このまま続けていけるのかということについて疑問に思わざるを得ません。
怖れではなく可能性を
人間が教えるからこそできることや細かいコツのようなことはおそらくしぶとく残り続けるので、人間が授業をしなくてよいということは簡単にいうつもりは自分はありません。
しかし、こういうツールによって今まで手間をかけていたことが、驚くべきほど圧縮される可能性はあると思います。
その時に、自分が一体、何を大切にして、何に手間をかけて取り組んでいくのか、そういう判断を迫られているように感じます。
その判断が好き嫌いではなく、合理的で子どもたちのためになるものであるためには、どのような努力が必要なのか……
なお、詳細な操作方法は以下のnoteが参考になります。
今回も読んでいただきありがとうございました。シェア、コメント、いいね!をしてくれたら嬉しいです。
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