図書館と取り組む
Google for Education認定トレーナーの笠原です。
先日にも少し紹介しましたが、岩波ジュニア新書の編集室通信という冊子に、原稿を載せていただきました。
本業は国語科なので、図書室とも色々なことをやるようにしていますが、その実践の一部を紹介させていただきました。
読書ボードをCanvaで!
「国語総合」の授業の一環で、文学的文章の読解の単元に取り組んだときの最後のまとめとして「読書ボード」の作成に取り組んでもらいました。
「読書ボード」とは、今は開催されていないのですが、「読書甲子園」という取り組みの中で行われていたものです。
※2013年の記事なので今は開催されていません。
リンク先の例を見ていただけると分かると思いますが、本文の表現を抜き出して解釈を練り上げたり、自分でキャッチコピーを作成したりと、一つの作品を丁寧に読むことになる面白い活動です。
自分は「羅生門」の授業で、物語の読み方のノウハウを教えつつ、そのノウハウの実践として「羅生門」の読書ボードを作ることでスキルを練習し、その後に自分たちが好きな本で読書ボードを作るという単元を展開しました。
数年前まではこの実践をやろうとすると、絵を手書きで作らなければならないので、絵が苦手な生徒には余計な負担をかけることになるので、絵が苦手な自分としては及び腰だったのですが、Canvaが使えるようになって気軽に実践できるようになりました。
デザインに悩まされないで済むので、読むことにも集中させやすいですし、何よりもやっていて楽しい。
単元の基本は「やっていて楽しい」ということは大切にしたいものです。
科学道100冊
これは理科の先生に教えてもらって毎年継続的にやっていることです。
理化学研究所と編集工学研究所の共同プロジェクトで、理系に特化した読書案内があります。
書棚ツールとブックレット100冊をいただいて、図書館に科学道100冊のコーナーを作ってもらっています。もちろん、この100冊はできるだけ揃えるようにしてもらっています。
学校図書館のあるあるかもしれませんが、理系の選書には難しさを感じます。本当は理系の内容の方が更新の速度が速いはずですが、なかなか選書に苦労して、図書室の本の整備に四苦八苦するところです。
その意味でこの科学道100冊は選書を考える時にも大いに参考にできるのがよいですね。もちろん、生徒にそのまま与えるのにはちょっと難易度の高い本もあるのですが、似たようなテーマの本を探すなどして、参考にできることは多いと感じます。
図書室をより多様に
国語科の授業と図書室は切っても切り離せません。
ChromebookでジャパンナレッジSchoolを使うと、400冊以上の電子書籍を読めるようになっているのですが、やはりそれだけではまだまだカバーできないことの方が多いです。
図書室の価値に気づいて、自律して学びを進めていくためには、図書室に足を運ぶ回数が増えないことには始まりません。だからこそ、図書館にくれば何かしら自分に合っている情報を得られるような場所にしてあげたいものです。
授業数が厳しいのですが……図書室を使って授業しないと、根本的にはよくないなと思っています。
二学期の授業からは図書室を活用したいところです。
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