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日本流DX 校了その後

日本流DXその後

日本流DXが11月3日に発売された。
本書は、8月には完成しており、諸事情により発売日が11月となった。
内容を書き上げたのは6月なので、内容が5ヶ月前の内容になっている、つまりその間に追加したい情報や、書き直したい情報が日々沢山発生しているのである。
それを少しだけnoteで追記したい。

この本が意図する事

DXを進める中で、最終的に課題となるのが、組織文化と人である。そして社内に存在するノウハウである。
それがどのような構図になってこんがらがっていて解決をできないのか、解決する王道は何なのか、解決する人はどのような知見があればよいのか、それをDX先行者=修行僧 のように伝えるという手段を実現している本である。

アナログの価値を最大化するのがDX

今日のFC今治戦、3-3の引き分けとなり、FC今治にとってのJ2昇格レースが終わった。オンラインでの観戦となったが、夢スタにて2回観戦をした私は現地の雰囲気を勝手に想像して観ることができた。

先日の男子プロゴルファーの試合を観戦し、男子プロのスイングのイメージを強く持っていた私は、久しぶりの70台のスコアが出た。

両方ともアナログの価値である。
現地で観た記憶と、ライブ配信をハイブリッドで楽しむ、サッカー観戦。
日頃はYouTuberのスイングをデジタルで観ているが、リアルのスイングを間近でみたため、よりイメージの解像度が高まり、好スコアにつながった。

人は生身の生き物であるため、生きるために必要なリアル世界のアナログ的価値が重要であることをここ数日で改めて痛した。
ただし、それを残すために、デジタル思考で合理性を高めてデジタル技術を使って効率化をするところは徹底的に行い、重要なリアル、アナログの価値を最大化することが必要である。

何故組織文化と人なのか

会社が人で動いている限り、その行動が仕事を作っている。仕事の9割がコンピュータで実装されているビジネスであっても、やはり人が動いている。つまり、そこがDXに向いている状態でないと仕事が良い形で進まない。
DXに向いている状態とは、顧客志向である程度のスピードと柔軟性を持ってサービスを作れる状態であることである。

日本人はDXに向いているのか

顧客志向で小さなDX型ビジネスをつくるのはできる。
しかし、それを有機的に連携させた大きなビジネスにするのが苦手である。
それはビジネスとIT設計の連動性を上げられる思考や仕組みが足りないからであろう。年功序列や終身雇用の制度のなか、リスキリングという多様で複数のスキルを深く得るという経験をしにくかったというのが背景にある。
多様なスキルをつける変化をするためにはどうしたらよいのだろうか。

組織文化と人を変えるためには日常の変化から

日々のコミュニケーションスタイルを変えることである。
これは、会議やワークフロー、相談を含めてである。
利用するツールが変わると、影響が大きい。
そして、それをするためには曖昧にしていた役割分担を明確にしていくことが必須である。何故ならば、役割分担が不明確だと、コミュニケーションコストが上がることや、ミスコミュニケーションが発生するため、組織やチームの連動性が下がる。
日々の行動を変えるという組織設計を変更すると、人は変わっていく。

DXサービスの断捨離は必須

DXが進むと、サービスのステージが異なり、人のアサインのFit感や、人手不足などに課題を感じるようになる。
それらを可視化し、マネジメント同士で平場に情報を並べて、どのサービスを止めるのか、どのサービスの優先度を上げるのか、どの人材を異動させアサインするのがBestなのか、意思決定をすることが必要である。
これができていないチームは、運用や保守開発、SaaSのサブスク費用がかさみ来期の予算作りに四苦八苦しているだろう。
ここで悩んでいるDX推進チームは多数いると思うので、断捨離をオススメする。

最終的には人事制度を変更

仕組みである程度かわるが、最終的に人事制度の変更が必要である。
キャズム理論にあるように、アーリーアダプタは興味で変わり、アーリーマジョリティはメリットが有るかどうかを見ている。レイトマジョリティはやらないと損するそんな感じで、タイプで変わるためのテコが異なる。

つまり、アーリーアダプタとアーリーマジョリティの間にある「キャズム」を越えるタイミングで、人事制度的にプラス面のみ追加する必要があるということである。一般的には、マイナス面を同時に実装したくなるが、それをやると変化が大きすぎて会社や組織がきつくなる。

人事制度を変更すると人は変わるのか

変わる人とそうでない人がいる。
変わる人とは、そもそも変わりたかった人であり、その人を筆頭に変化をしていく。
そもそも変わりたかった人でなくても、波にのっかる人もいる。
しかし、長年、ヒラメ社員として仕事をしてきた人は、そこから抜け出す事が難しい。上司の評価=自分の価値 という根っこが深いと、なかなか変われない。それが珠々つなぎなって上司、上司の上司、上司の上司の上司。。。となると、社長までいってしまう。社長に忖度した動きがかわらないということになる。
同時に、人事制度とは、ハード面は人事が決め、ソフト面を現場マネージャが行うという仕組みになっていることが多く、制度を変えても中間管理職が、適切なゴール設定をできず、評価もできない、ということになって、変更した人事制度が機能しない。

どうしたらよいのか

アーリーアダプタをつかまえて、重要DXサービスに入ってもらい、彼らが活躍し続けられるようにバックアップをする。アーリーマジョリティが来るタイミングまでに、人事制度の変更、その変更を運用できる中間管理職を育成しておく。そして、日々の行動が変わる仕組み(コミュニケーション、役割分担ベースの仕事のやりかた)を作り、気付かないうちに変化を浸透させておくことである。

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