虫退治
4歳の娘のおはなし。
昔に比べて機嫌良く過ごすことも増えてきましたが、それでも時々、何かが乗り移ったかのように機嫌の悪くなる時があります。
何をするにもグズり。
何を言ってもグズり。
そんな時はもう放っておくしかない!
時間の経過を待つのみ。
と心に決めても、目の前でぐずり続けられれば、こちらもシンドくなってしまいます。
怒るまい、怒るまい…と我慢していたはずが
「いい加減にしなさい!」
と言ってしまい、子どもはますますギャン泣き。
あぁ、またやってしまった…
と後悔したことも一度や二度ではありません。
決して怒りたくて怒るわけではない。ただ、まるで悪魔のように見えるその姿に、怒らなければ事態が収束しない。
そんな経験、おありでしょうか。
(我が家は多々あります)
ここで書きたいのは、そんな時に有効な手段のひとつ。その名も…
「虫退治」
言葉だけ聞くと「えっ?」という感じですが。
「問題の外在化」
とも言われる手法です。
例えば、おもちゃ買って欲しい!と駄々をこねる子がいたとして。
「わがままを言うのは、この子のせいじゃない。この子の中に、わがまま虫がいるから」
問題の外在化では、このような捉え方をします。
その子自身に原因を帰属させるのではなく。
その子も言ってみれば被害者。
その子をそういう状態にさせてしまう「虫」が入ってしまっている、と考えます。
わがままを言う「わがまま虫」。
グズグズ泣き続ける「グズグズ虫」。
怒りん坊になる「怒りん坊虫」。
虫が入っているのならば、子どもをそんな状態にさせている虫を退治しよう。
そういう意味で「虫退治」なんて呼びます。
一見、子供だましのようにも聞こえますが、意外と効果的な方法でもあります。
親にとっても、子にとっても。
親としては「子どものせいではないんだ」と、子どもに対する視点を変化させられるため、普段よりも客観的に周りを見えるように。
それにより、感情に任せず冷静に子どもに向き合えるようにもなります。
子どもにとっても、わがままを言う自分、グズグズする自分は「虫のせい」でそうなってしまっている、と捉えられる。
そのため、自分がいけないんだ、自分はダメなんだと思わずにいられるように。
とはいえ、そう簡単に全てを虫のせいにできるほど簡単ではありませんが(^_^;)
ただ、物は試し。
色々と試行錯誤することにこそ意義があり、そうして試みることで悪い流れを断ち切り、それが変化を産む力にもなります。
「あぁー!なんでこんなことするの!」
「どうして○○できないの!?」
と思ったら、思い切って「虫のせい」なのだと思うようにし、「虫退治」を子どもと一緒にやってみるのもお試し下さい。
我が家も思い立った時に「あ、○○虫が来てるね~」なんて言っています(^_^;)
問題を外在化するだけでも、怒りの矛先が別に向かい、煮詰まらずにいられることもあるな、と感じる時もあるので。ぜひ。
ここまでお読みいただき、ありがとうございました。