すべてのマネージャーに共有したい!失敗から生まれたエンパワー1on1とは
こんにちは!カミナシでセールスマネージャーをしているSKです!
今回はスキルやナレッジよりもここ2年、自分が大切にしてきた「本質」をテーマにnoteを書いてみました!今回は「1on1」の重要性についてお話できればと思います!そして題名にエンパワーとついていますが、これが何かを言語化していきたいと思います!
ちなみにこのnote長いです笑
以下に該当される方には読んでよかった!と思ってもらえるはずです!
前提として伝えたいこと
まずこのnoteの内容は再現性があるかというと正直わからないです。カミナシのカルチャーだからこそ実施できていることかもしれないとも思っています。そして各社マネージャーの役割や定義も変わってくると思います。ただ、本質は変わらないと思うので、少しでも参考になればと思います。
そして伝えたい本質とは「部下、営業マン、など仕事での関わり方をする以前にその人を理解しているか」ということです。マネージャーになると戦略構築、数字管理、案件管理、評価などが頭に浮かぶと思いますが、まずは自分のチームのメンバーの人柄や個性をしっかりと把握することが重要だと気がついた話をこれから深掘りしていきます。
そして人柄や個性を把握するために私は1on1が重要だと思っています。この考えに至るまでに多くの失敗をしたので、少しでも参考になれば嬉しいです。
2年前のマネージャーSKは簡単にいうと「自分より年下しかマネジメントできない」「多様性に欠けている」という課題がありました。これを乗り越えるために必要だったことが「本質に向きあう」ことでした。
本質に向き合うとは何か、例えば営業活動している時にお客様にいきなり「初めまして島田です!今日はお時間いただきありがとうございます!早速ですが課題はなんですか?」みたいなことって聞かないですよね?お礼はもちろんのこと、なぜ相手はなぜわざわざ時間を作ってくれたのか、なぜ話を聞いてみても良いと判断してくれたのか、この1時間で何が把握できたら嬉しいのか、なぜこの方は業務改善に興味を持っているのか、などなど、相手の期待値をまず確認すると思います。こういった売り手都合で話すことを止め、まず買い手になってもらえるかもしれない相手の不信を突破するために様々な会話をすることが重要だと思います。これも本質と言えるのではないでしょうか?
営業活動ではこう言った売り手目線はダメだとわかっているのですが、一方でマネージャーとしてメンバーに接する時はこう言った売り手目線のような会話になっていないかと自問自答したことが本質に向き合うきっかけでした。営業活動ではやらないことをマネージャーの時は自分のべき論が正しいと言わんばかりの「強者の理論」を出していないか、と日々見つめ直しています。(ここで刺さる人も多いのではないでしょうか?僕はこれに気づいた時にメンバーに謝りました。。。)
強者の理論を見直すためにまず行ったこと、それは顧客を知るのと同じようにメンバーを知ることを目的とした1on1を実行しました。
気づいた方もいるかもしれませんが、1on1ではプライベートの内容も多く会話しています。仕事はもちろんですが、優先順位として高いのは相手の趣味趣向、価値観、今までのライフチャートや経験など、人柄や個性をお互いに理解できるような会話を心がけています。このような相手の背景や前提を知りもしないで急に仕事のアドバイスをするのはおこがましいな〜と思うようになりました。
(いきなりお客さんに課題はなんですか?って聞いているみたい。。。)
そのためプライベートな話含め、まずは業務外の話をすることを主目的に置いています。(業務の相談は別で時間を設けています)
他社ではプライベートの話をしてはいけないみたいな文化もあるかもしれませんが、僕の意見としては「強制ではない」「双方が合意している」という共通認識があれば問題ないことだと思っています。
そして上記の会話で最も重要なのが「マネージャーが自己開示すること」です。なんでも聞いてあげるよ!みたいな感じがマネージャーだと思いがちですが、それってなんか偉そうじゃないですか?
まず自分自身を知ってもらい、自分への不信がない状態でなければメンバーは話したいと思わないと思います。なのでまずはマネージャーが積極的に様々なテーマで自己開示をしてください!
(ちなみにこの前は野球の話したら愛想笑いされました)
こういった「人柄や個性を知る」「マネージャーが自己開示をする」ことをやっていないにも関わらずメンバーが相談してくれない、話を聞いてくれないというのはマネージャーの努力不足です。まずはマネージャー自身が動き、自分からどんどん自己開示をしていきましょう!
エンパワー1on1ってなに?
ここまでは通常の1on1で心かけていることまとめましたが、ここからはエンパワー1on1について解説していきます。
結論、エンパワー1on1を行うと「成長を加速するきっかけを一緒に見つける」ことができます。具体的な話に入る前にまずは以下の画像から全体像をお伝えします。
今発生している問題を乗り越えるためにはどのようなプロセスを踏む必要があるかを自分なりに言語化すると、以下のようなイメージです。
なぜこの並びなのかというと、まず成果が出ない人がいるとする。その時になぜ成果が出ないと思うかと聞いてもなかなかピンとこないと思います。しかしマネージャーからするとXXができればよくなるみたいな成長に必要な仮説を持たれているケースが多いのではないかと思います。しかしメンバーに何度も伝えているがなかなかそのアクションができないなどの問題もあるのではないでしょうか。
そんな時に必要なのが価値観です。価値観を知るとなぜ行動できないのか、何がブロッカーになりネガティブが発生してしまうのか、それが取り除かれるとしたら物事は進むのか、などの阻害要因やそれを解決するために必要な状態を言語化することができます。これは「仕事のアンラーニング」という著書でも言われている中核的アンラーニングが成長には必要であり、ここの価値観が変わらないと行動が変わらないという前提で考えています。
要するに価値観の言語化とその価値観を変えるために必要な要素や実行案を一緒に見つけていくことがエンパワー1on1となります。過去僕のメンバーでこのエンパワー1on1を受けてくれたセールスメンバーは4名いたのですが、みんな全員予算達成をしてくれたので、もしかして個人が殻を破り、ブレイクスルーするためにはまず人として接して不信を突破し、価値観を共有して成長するために必要な要素分解を一緒に行うことで納得して行動ができるようになる状態を作ることが必要なのでは?と思うようになりました。
これは明らかにメンバーが「自分の中で方針を見つけてそれに対して真っ直ぐに行動できるようになった」ことで生まれた成果です。なので実行したメンバーが偉いのです。なので「頭ごなしにあれやれこれやれ言っても人は動かない」と理解したのと、自分に対して中核的な腹落ちさえできれば少しずつ行動は変化していくのだから最後まで自分が関わるメンバーには期待をして接していく、という意思が僕の中にも芽生えました。
ちなみに僕がこの1on1を実践しようと閃いたのは「人を選ぶ技術」の著書を読んだ時に採用だけじゃなくて自分とかメンバーのこともこれならもっと理解が深まるのでは?と考えたことがきっかけでした。(これめちゃくちゃいいので是非読んでもらいたい)
特に今発生している問題を乗り越えるためのプロセスにあった
上記2項目に辿り着くまでに時間がかかります。しかしここに向き合うことが大切であり、これを把握するために必要なフレームワークがソースオブエナジーです。僕はエンパワー1on1の時はほとんどがお互いのソースオブエナジーについて意見交換をしています。
フレームワークを活用して私の例を書くと以下のようになる
このように言語化しているのですぐに説明ができる。これによってメンバーも自分に当てはめたらどうなんだろうと興味を持ってくださり、一緒にエンパワー1on1を実行してきっかけを見つけていきましょうと話が進む。
実際にどうやってやるのか
実際に行っているエンパワー1on1のスクリプトです
上記をまずはマネージャーからメンバーに伝え「僕はこういう価値観を持っていてこういう場面ではこういう感情になり、こう言った行動ができる、なのでこういうトリガーがあるとやる気スイッチが押され、こうなるとテンションが下がってしまう。なのでそうならないように毎日XXを心がけています」など具体的に話せるように整理しておきましょう。(私はここの価値観を話すことがめちゃくちゃ得意なのでメンバーからも説得力があると褒めてもらえます笑)
マネージャーのことが伝わってからいよいよメンバーと会話していく流れです。ここは普通の1on1と変わらないのでご注意ください!
やってみてどのような変化がお互いにあったか
ここでは実際のケースを説明します。
着地はこのような内容になり、このメンバーは過去一回もQ目標達成ができていなかったが、12月にエンパワー1on1を行ったあとの翌1月〜6月の半期は目標を130%超える成果を出し、今もハイパフォーマーとして成長し続けていいます。この頃からアクションが変わり、今まではアクションに波があったが、この時から何かを伝えると「早速打ち合わせでXXを実行しましたがお客様の反応はXXでした!やってみて思ったのはXXですね!」など実行と感想をセットで毎回報告してくれるようになり、伝えたことを理解し、アクションすることで以前よりも成功体験を積むことができ、自分に腹落ちさせる技術を自分で身につけたのだと思います。そして上記の行動が血肉になり、テンションが上がっても下がっても継続的に行動できているところも素敵だなって思います。
上記のように解釈を進めてくれた結果、その方は1Q未達だったか2Qで達成し、Q1とQ2の実績数字の比較はなんと成長率200%と驚異的な数字をたった3ヶ月間で出してくれました。「SKから言われたXXをやってたけどXXという反応が来て感触がいい。これ続けてみるよ」という感想や別の打ち手の相談回数が増え、それが当たり前になっていました。実行したからこそ見える・得られるものを体験したことでそれを材料に自分の価値観を徐々にアンラーニングしていました。
そしてこの2名のメンバーが言ってくれたことはあの1on1から自分が変わるきっかけを掴んだ気がするという共通点を伝えてくれました。
私の気づきとしても相手が動かないのではなく、進め方がわからないだけだと前提を捉え直し、メンバーの仕事・プライベート・価値観の観点から個人を理解して、メンバーの心の中で閉じてしまっている進まない要素を言語化し、それを一緒に取り除くことができれば皆スムーズに成長できるのではと思える事例ができたことが最大の学びでした。
(これによって強者の理論を捨てることができました)
この学びが身についてからは、私よりも年上の方や営業経験も長い方へのマネジメントが難しいとか恐怖心もありましたが、いまでは無理に背伸びをすることはせず、少しでも早く成果を出してもらえるように支援するスタンスを持ち、個人を尊重した上で関わっていくという前向きな思考を持つことができるようになりました。
ただ、一方でこのような変化はマネージャーの努力だけではなく、メンバーの素養も大切になります。事例の2名は通常1on1をした際、他の人の情熱を見る、感じることで自分自身の心も燃やせる人だと思えたことが大きかったです。そもそもメンバーが自分自身の心のうちをオープンにしてくれないとエンパワー1on1はできません。表面的な会話で終わってしまい、いくらやろうと言っても向き合ってくれなければ進みません。なので通常1on1での信頼構築はとても重要であり、それができてからが火がつく状態(やる気スイッチ)を見つけていくエンパワー1on1の領域になります。マネージャーはよく自責にしがちですが、ここまでの努力をやり切った上でそれでもメンバーが向き合ってくれないのはメンバーにも半分は責任があると割り切ることも重要です。じゃないとマネージャーが潰れてしまいます。
まとめ
私個人が考える懸念は世の中のマネージャーがただの管理職になってしまい、組織をエンパワーできず、メンバーが悪いなど他責にしてしまうこともあるのではと考えています。なぜかというと私が過去、そのように考えてしまい、他責思考でチームを崩壊させてしまった経験があり、すごく悔しい思いをしたからです。だからこそ、今回の学びを通して自分自身が誰よりもアンラーニングする意思を込めて毎日業務に励んでいます。メンバーはいつも頑張ってくれています。本当に感謝でいっぱいです。
ただ、肝心なことはエンパワー1on1をやってももちろん進まないこともあります。なので再現性があるかどうかは個人によるということが正直なところですが、それでも今マネージャーをしている人、そしてこれからマネージャーを目指したい人に向けて1つの打ち手になれば幸いです。
この取り組みを通じてマネージャーとして大切なことはマネージャーが誰よりもアンラーニングをすることだと思いました。役職や年収が上がろうが何も偉くありません。むしろ謙虚になるべきだと自戒を込めてここに書きます。役職は役割であり、役割を多くもらう人にはたくさんの責任が求められます。その責任を果たすためにも、学び直しを繰り返し、成長して成果を出さなければならないのです。なので僕が役割をいただいている間は、カミナシは実践的且つ論理的に強いマネージャーを育てる基盤が整っていると自信を持って言えるような組織にしていきたいです。
私自身、多くの失敗を経験したことや、沢山の方にアドバイスをいただいたことで少しずつですが成長できている実感があります。本当にメンバーを中心に社内社外で関わってくださる方々への感謝の気持ちでいっぱいです。少しでもマネージャーという仕事がやりがいのある、楽しい仕事だと思っていただけるようにこれからも色々な経験を発信していきます!
ここまでとても長い内容をご覧いただき、誠にありがとうございました!
最後になりますが日々学びをXにて発信しています!
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おしまい
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