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城戸口静のNEGATIVEファイター!vol.2vs右目&いじめ(小学生編)


前回私は生まれつき目が小さい、開かない「眼瞼下垂」という病気であったことをお伝えしたわけだが今回はそれによって私に起こった出来事について綴っていきたいと思う。

その前にこの「眼瞼下垂」についての説明をしておこう。先天性が多く、手術をしなければ治らない。瞼の筋肉が弱い、ちうか筋肉の力が無いのだ。なので私が生まれてきた時も右目は開かないままだった。ある程度大きくなっても、額の筋肉でようやっと引き上げられる程度。全く気にしてなかったわけではないが幼少期の私にはまだまだどうでもいいことだったようだ。

そして小学校へと入り気付くこととなる。いや、気ずかされたと言ったほうがいいだろう。「自分が他の子達とは違う」ということに。
地球上に生まれたからには逃れられない問題。人間というものは「人と違う」ということに敏感に反応する。良くも悪くもだ。何故なら感情を持っているから。他の惑星に生まれたならこんな問題には出くわさなかっただろう。そう「いじめ」だ。
「みにくいアヒルの子」しかりONEPIECEのチョッパーしかり人と違うことはいじめへと繋がる。まったくもって胸糞なはなしだ。
かくゆう私もそのいじめの対象となってしまった。まだ小学1,2年の頃だった。上級生の男子2,3人で顔も知らない連中だった。ろうかですれ違えば「うわー!化物!」「気持ち悪い!」「妖怪出たー!「片目女!」今でも笑ってしまうのが「顔面神経痛!」小学生でよく知ってたな?まー、様々言われまくっていた。
一番記憶に残っているのがある日の帰宅途中友達と歩いていると、いつものように上級の男子二人が待ち伏せていた。事情を知っている友達が「行こ!」と私の腕を引っ張り足早にその前を通り過ぎた。その間も男子二人はにやついている。すると後ろから何かが私の頭に当たったのだ。友達も「きゃ!」と驚きボトッと何かが足元に落ちた。腐ったリンゴだった。だからか頭はそんなに痛くはなかったのだが、髪の毛はびちゃにちゃのドロドロでランドセルも服も汁だらけになった。後ろでゲラゲラ大笑いしている男子たち。呆然としている私に友達が言った。
「しずかちゃん泣いちゃえ!」
「へ?」という顔の私に「泣き真似しちゃえ!」と言うのだ。私はどちらかというと負けん気が強い方だったので泣くというより「このやろう!」という感じだったのだがおもしろそうだったのでやってみることにした。
「うわぁぁぁぁぁぁぁん!!!!」
思い切り大声で泣き真似をしてみた。すると男子たちは慌てふためき「お前がやったんだろ?」「おれじゃねーよ!」などと言っている。
不思議なものでそんな状況になると今まで”真似”だったのがなんだか本当に悲しくなってきて、目からポロポロと涙が次から次へと溢れてきたのだ。これが女子の真髄ってやつなのか?男子たちはしっぽを巻いて犬っころのように逃げ去っていった。

だがそれからもいじめは続いた。だが私はいじめのことを母にも姉にも言うことはなかった。なぜだろう?
うっすらとした記憶の中にも答えはあった。
「恥ずかしい」それに尽きるのだ。幼いながらもプライドのようなものはあって知られたくなかったのだ。そのことを二人に告げたのはだい~ぶ大人になってからのことだ。もちろんふたりは怒り心頭のご様子で「なんで黙ってたの?」って感じだった。逆の立場でも私も姉にそう言っただろう。大切な家族なんだから。

”いじめ””差別”とはこの地球上で邪悪で卑劣な所業、人格侵害である。絶対に許してはならない胸糞行為なのだ!
私はあの頃の自分に誇りを持っている。幼子ながら「あっぱれ!」と言ってやりたい。

私の右目との戦いはまだまだ続く。そして中学へと…。
To Be continned…

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