第71回:「喜び」は万能な意識
今回は、「喜び」は万能な意識ということを書いていきます。
人が落ち込んでいるとき、「嬉しいこと」や「楽しいこと」をすると明るい気持ちになったりします。
また「嬉しい気分」や「楽しい気分」でいるときに、「嬉しいこと」や「楽しいこと」をしていると、さらにいい気分になっていくものです。
こういった感じで、普段から意図して「喜び」の気持ちを上手に使っていくと、日々の生活を「喜び」の中で過ごしていけるようになるものです。
そこで、ネガティブな気持ちを感じていると察知したなら、意図して自分に「喜び」を与えていけるようにしていくと、毎日を楽しんで過ごせるようになっていくことでしょう。
「喜び」の感情はどんなときでもプラスに変える
当然のことですが「喜び」はプラスの感情です。そして、マイナスな気持ちをプラスに変えることができるのも「喜び」の感情です。
-1に1を足せばマイナスはゼロになります。また-1に2を足すと1になります。このように、マイナスな感情をゼロにするには、マイナスの感情と同じ大きさのプラスの感情が必要です。さらにマイナスの感情をプラスに転じるには、マイナスの感情より大きなプラスの感情が必要になります。
しかし、一度、意識の状態をプラスの側に置くことができるようになると、マイナスの記号が取れるため、今度は、足し算だけでなく掛け算を使ってプラスの感情を大きくすることができるようになっていきます。
こういった感情の足し算や掛け算の様子を、人生の一場面に例えてみるなら、「恋」をして告白し「愛」や「平和」に至るという場面がふさわしいかと思います。
好きな人に告白をする前は、ネガティブな気持ちになっていてマイナスの感情を抱いているものです。しかし、そこに「勇気」というプラスの感情を取り入れることができたとき、「成功しても失敗してもいい」という開き直りの気持ちが生まれ、意識を「ゼロ」、つまり「中立」にすることができます。
その後、「中立」の状態で告白をして「OK」の返事を貰えたら、その「喜び」の気持ちは倍に膨れ上がっていきます。その後、どこに行こうか、どこに食事に行こうかと考えるようになると、ますます「意欲」が湧いてきて「喜び」の気持ちは乗算しながら一気に大きくなっていくものです。
以降、デートを重ねていきながら、足し算や掛け算を使って、相手を「受容」し、気遣いながら「理性」を持って接していけるようになると、そこに「愛」が芽生えてくるものであり、この「愛」の感情は大きな「喜び」の意識となって、それまでの二人の関係性をひとつにまとめ上げていくことになり、二人の世界は「平和」に満ちていくものです。
このように、「喜び」の感情を足したり掛けたりしていくことができると、人の「喜び」の意識は形を変えながら大きくなっていくものです。
「喜び」が意識レベルを上げていく
下の表は「パワーかフォースか」という本の中で紹介されている「意識のマップ」になりますが、先ほどの「恋」と「喜び」の関係は、実をいうと、この「意識のマップ」を参考にして書いています。
この「意識のマップ」は人間が持っている意識を表にしたものであり、中心の赤い線から上がポジティブな意識で、赤い線より下がネガティブな意識です。
さらに、下の表は「意識のマップ」のポジティブの意識のみを抜粋したものです。
先ほどの「恋」のたとえは、この表の中央の「レベル」の欄の下段にある「勇気」を出発点にして、「平和」に至るまでの感情をそれぞれの状態にあてはめたものです。
あらためて、先ほどの「恋」のたとえを簡単に書いていくと、告白する前はネガティブな気持ちでいますが、「勇気」を出すことでネガティブ性が消えて意識が「中立」になっていきます。その後、告白をして「OK」を貰うと、そこに「意欲」が生まれ、やがて関係性を深めていくことで互いのことを「受容」できるようになって、そこに「理性」が生まれます。さらに、「理性」での関係性が「愛」となり、その「愛」の感情が「深い喜び」となって「平和」の意識を生み出すことになるでしょう。
「意識のマップ」には「平和」の先には「悟り」の意識があるため、「恋」で始まった二人の関係は最終的には「悟り」の境地にまで到達する可能性もあかもしれません。
このポジティブな意識の変遷を、今回は「恋」にあてはめてみましたが、その対象や内容はどんなことにでもあてはまるものであり、好きなことを見つけて、その好きなことで「喜び」の感情を深めていけるようになると、「愛」や「平和」、「悟り」といった意識も得られるようになっていくことでしょう。
「勇気」が「喜び」の始まり
「意識のマップ」では「勇気」の意識からポジティブな意識になっていると書かれていますが、なぜ「勇気」からポジティブな意識になるかというと、「勇気」が行動の始まりだからだと私は解釈しています。
というのも、人が何かに挑戦ようとするときには、必ず「勇気」が必要になるからであり、「勇気」を出して動き出せるようになってはじめて体感として「喜び」の感情を得られるようになるからです。
そして実際に体感として「喜び」を感じるられるようになると、さらにその上の「喜び」の意識を得られるよういなっていくものです。
この「勇気」を出すということは、「何かに挑戦する」といった大きいなことだけでなく、興味を持った本を買うとか、普段買わないものを買ってみるといったちょっとしたことにも使われる意識です。
たとえば、興味を持った本があった場合でも面倒だと思わずに、「勇気」を出して重い腰を上げ書店に足を運ぶだけでも、新たな「喜び」を手に入れられるようになったりします。
また高価と感じるような物でも「勇気」を出してそれを買うことで、生活の中に変化が生まれ、その結果、生活の質が上がったりすることもあるでしょう。
こういった感じで、普段から「勇気」の意識を使って生活の中に「喜び」を取り入れながら生活していけるようになると、自然と「意欲」も生まれ、「喜び」の連鎖の中に入って行けるようになります。
「喜び」を初期設定にして生きる
人は普段から「明るい気持ち」で過ごせるようになるだけで、生きることそのものが楽しくなっていくものです。そういった意味でも普段から意図して「喜び」の意識を取り入れながら、それを初期設定として生きることが大切です。
そこで、今回は普段の意識をポジティブの方に置いていけるようになるための方法として「愛されていると思い込む」という方法を紹介したいと思います。
この方法は、保江邦夫さんの「愛の宇宙方程式」という本にあるもので、「自分は愛されている」と思い込むことで、現在の状況を変えることができると書かれています。
この引用の中に出てきた加藤先生は、保江さんの「人を見たら神様だと思え」という本に、次のような手記を寄せています。
学級崩壊となってしまったクラスを立て直すために加藤先生は、保江さんの忠告を受けて、自分は生徒から愛されていると思い込むことでその状況を一変させていきます。
よく精神世界の本の中で、「今の現実はそれまでの自分の意識の反映である」というような文章が書かれていたりしますが、この二つの引用がこのことを表しているといっていいでしょう。
加藤先生は保江さんの助言をもとにそれまでの意識を変えることで、現実を創り変えています。
人は他者を自分の思う通りに無理やり変えることはできません。しかし、自分の意識を変えることで、相手の意識に変化を与えられるようになるものです。
いつも厳しい顔をして過ごしていると、周りの人は警戒してしまうものです。しかし、いつもニコニコして過ごしていると、周りの人も気軽に話しかけてくれるようになったりします。
こういった感じで、たとえば「私はすべての人に愛されている」と心から思えるようになると、加藤先生がいうように「自分の身体の緊張感を解く」ことができ、他者との関係性を変えることもできるようになるでしょう。
このことは、その対象を「人」に限らず、自分が求めているものにしてもいいかもしれません。たとえば、「私はお金から愛されている」と思い込むことでも、今の現実を変えることができるようになると思います。
もちろん、加藤先生は半年かけて生徒の心を変えていったわけなので、すぐに効果が出るとは限りません。しかし、自分が変われば見えてくる世界が変わるということは実際にあることです。
この「愛されていると思い込む」ということは、ひとつの例ですが、どんな方法でもいいので、いつでも自分の意識を「喜び」の側に置いて、リラックスして日々を楽しんで過ごせていけるようになると、「喜び」のスパイラルの中で人生を歩んでいけるようになるでしょう。
「喜び」のスパイラルの中で生きる
人が「喜び」のスパイラルの中で生きていけるようになると、日々を楽しんで、リラックスして過ごせるよういなります。そこで普段から「喜び」の意識を意図して持てるようにしていくことができたなら、自然な形で、まさにありのままの自分で生きていけるようになっていきます。
「喜び」の感情は万能なので、ネガティブ気持ちをポジティブに変えることができます。またポジティブな気持ちに「喜び」を加えたり乗算していけるようになったなら、人の意識は密度を上げながら上昇していけるようになっていくことでしょう。
「喜び」の感情は、「自己愛」に繋がっていくものです。そして、この「自己愛」をもとにして「自分は周りから愛されている」と思って生きていると、内と外を「愛」で包むことができ、深くて大きな「喜び」のスパイラルの中で生きていけるようになっていくのです。
そういったわけで、私もあらためて、本日から「愛されている」と思って生きてみようと思います。
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