見出し画像

自分自身の生き方に迷いが出て迷走した時、そして…

私は、いわゆるロマンティックで、かなり情緒的な側面と、
国際情勢やそれに付随した地政学などに関心があったりと、
少々、相反する資質を持っておりまして…。

子供の頃から両親の食卓の話題は、いつも国際情勢や世界の経済の動向でした。
とりわけ、母が多民族文化の中で育ったので、
私自身も、ちょっと「毛色が違っていた(幼馴染み曰く)」ようで、
地方の公立の小中学校では、どこか疎外感を感じていました。

50代半ばすぎ、様々な事情で、精神的に苦しく、空虚で、孤独でした。
それもあって、少しオーバーに言えば、
貧乏旅行で、独り、世界を放浪していました。

ふと、生き方を極端に変えてみようと、言い方は良くないかもしれませんが、
いわゆる「キラキラ女子」の類のグループに入ってみたのです。
毛嫌いせず、まずは知ろうと思ったのでした。
何か、自分を変えたかったのです。

けれど、リアリストで、やや学者肌の傾向がある私は、やはり馴染めず、
好きになれず、そこに長くいることはできませんでした。
自分を作ることはできないですね。

何より、安直なスピリチュアルブーム、「こうすれば金運が、運気が、
メキメキアップする」というような、または大した努力もせずに、
なんだか、「なりたい自分になれる」というのは、
少なくとも私には馴染むものではありませんでした。

そんな時、何気なく開いたAmazonの書籍コーナーで
目に飛び込んできたのが、この本でした。

私は、明治の御世から理科系を先祖にもつ、
かなり唯物論的な家庭環境に育ったので、当時の巷の流行りの
「スピリチュアル」は、納得ができなかったのですが…。

この著作を読んだ時、初めて腑に落ちたのでした。
それは、シンプルに言えば、運は
幸運、不運と二項対立に分けることはできないということが
書いてありました。

そして、労せずして、幸運を祈るだけでは
人生が変わらないということを、
改めて、私に再確認させてくれたのでした。
著者は、原子力工学を専攻とする学者であり、
また、かなり著名なビジネスパーソンでした。

そう確かに、一見、「幸運」と見えたものが、
実は「不運」で、またその逆もあることを、
短くない人生において私も経験していて、
腑に落ちるところがありました。

そこから彼の著作を貪るように読みました。
ほぼ全てを読み終えた頃、彼が「田坂塾」という
塾(無料)を開いていて、入塾試験に合格すれば、
塾生になることができることを知りました。

さらに学んでみたかったのですが、
国内外の800名以上の会社経営者やビジネスマンが塾生である知った時、
平凡な自分は場違いのような気がして、しばらく迷いました。

そして、一年以上迷った末、意を決して試験を
受けたのです。
入塾テストは、田坂氏が全て目を通されていると聞いて、
そのことにも緊張しました。

有難くも合格して、私は人間として成長し、
学ぶための環境に身を置くことができました。

といっても私は凡人なので、やっぱり、
「うまくいかなかったら、どうしよう」
みたいな不安がなくなったわけではないのですが。
少なくとも、自分が学ぶべき道を見つけられたことは、
私に精神の充足と安定感をもたらしました。

その後、私は、この田坂氏と殆ど同じ考え方をする人に
全く偶然に、Facebookで出会うのでした。

彼は金融工学の数学者であり、会社経営の経験が長いことを
Linkedinで知ったとき、なんだか不思議な引き寄せを感じました。
遠い国に住む外国人で、いわゆる“eligible foreigner”と
呼ばれるビジネスマンでした。
亡くなった私の友人と同じタイプのビジネスパーソンであり、
また、プロの写真家でもあるのでした。

その事は、私に初めて、本気で「引き寄せ」というものは、
あるのかもしれないと思わせてくれた出来事になりました。

「求めよ、さらば与えられん」だったのかもしれません。

写真は2枚とも「有栖川宮記念公園」

この記事が参加している募集

#人生を変えた一冊

7,932件

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?