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道徳の教材研究に時間がかけられない方へ

道徳の教材研究を頑張って、授業をレベルアップさせたい!
指導書を使いながらも、子ども達の実態に合った授業を展開したい!

そんな方におすすめの記事となっています。(約5分で読めます)

初級〜中級編くらい中身になっていますので、サクサクと読み進めてください。

時間がない。あぁ時間がない。

半年ほど前の話です。

とある学校に呼ばれて(元同僚が呼んでくれました)

「道徳の楽しさについてお話してほしい!」と
言われました。

元同僚からの頼みということもあって、意気揚々として、お話に行かせてもらいました。

全力で模擬授業をしました。

授業の構想についてのお話をしました。

終わってからの座談会。(アフタートークって楽しいよね!)

参加者「道徳って楽しいんだなぁと実感しました!」
私「ありがとうございます。」
参「私、授業が始まる5分前に指導書を開いていたことを反省しました。

なに!!
そりゃ、奥さん5分前に指導書を開いて授業するのは難しいですよ。
というか、5分前だと教材を一読するので精一杯では?

と、まぁそんなことを思いました。

し・か・し!

忙しいという人の気持ちも分かります。

私も、忙しくて教材研究の時間が取れなかった時があります。

疲れていて教材研究をする気力が足りなかったときもあります。

そして、「5分」というキーワードで思い出すのがあの有名な判決です。(以下、プレジデントオンライの記事から引用)

埼玉県の小学校の現役教員(田中まさおさん、仮名)がこの点を含めて訴えていた裁判の判決が去る2021年10月1日に出た。さいたま地方裁判所は、現在の法律は「教育現場の実情に適合していないのではないか」と付言したものの、原告の教員の訴えを退けたのだ。

この判決はTwitter等で物議を醸すことになった。時間外労働として認めた授業準備は「1コマ5分」というものだったし、時間外の保護者対応やプリントの採点、児童の作文の添削などは、労働時間として認定しなかったためだ。

プレジデントオンライン(https://president.jp/articles/-/53725?page=1)より引用

これ、よく読むと「教材研究」じゃなくて、「授業準備」なんですよね。
授業準備は最短5分あればいけると思います。
だって、ワークシート印刷したり、挿絵印刷したりが「準備」ですからね。

じゃあ、「教材研究」に関しては、どうするの・・・という話になりますが。

今日したい話は教材研究を通して、「授業力をレベルアップする」ということを目指していますので、「5分」という壁はあきらめてください。

「なーんだ。時間がかかるなら読むのやーめた」と思ったそこのあなた!

5分は無理だけど、目標20分!
これだとどうでしょうか。

ちょっと希望が見えませんか?

以前、オンラインイベントで「教材研究を30分でできるのか」という無茶振り企画に参加したことがあります。

全力をふりしぼって、(湯気が出るほどノート上でペンを走らせました笑)30分で教材研究を終わらせることができました。

この時は、全く指導書を見ずにやったのですが、

指導書を見ながらなら、20分でできると思うのです。

では、そのやり方を見ていきましょう!

まずは、教材を一読!(5分)

心を無にして楽しむべし!

はい。

まずは、教材を読まないことには始まらないので、読んでください。

このnoteを読んでいる皆さんなら、おそらく5分以内で教科書の本文は読めるでしょう。

で、この時のポイントは、「一人の人間として素直に読む」ってことです。
私は読んでいたらこんなふうに思うことあります。

  • うわ!ええ話やなぁ。感動するなぁ。

  • この主人公の悩み分かるわぁ〜

  • え?この話良すぎない?こんなに上手くいく?

と、まぁこんな感じですね。

で、この感想をノートの端っこにメモする習慣を作りましょう。
そうすると発問に繋がっていきます。

例えば、上の感想だったら

  • あなたの心が一番動いたところはどこでしょうか?

  • 主人公はなぜ葛藤をしているのでしょうか?

  • 本当に主人公は誠実と言えるのでしょうか?

どうでしょうか。発問に変換するとこんな感じになります。
(ただし、これは慣れ・・・修行が必要です)

指導書の確認(5分)

指導書を大いに活用!

そして、指導書の確認です!

実は、私はほとんど指導書を見ないで授業を作っているのですが、

若手の方・・・ぜひ、指導書を活用してください。

確認するのは、「ねらい」のところ。
これは「ふ〜ん、そうなんだ」と読んでくれればオッケーです。

次に、授業の展開を見てください。

さて、発問が書いてありますよね。

この発問、どんどん使っていきましょう。

ただし、そのまま使うのは難しいです。

なぜなら、指導書には「発問がたくさん載っているから」です。

そうです。このままやると時間が足りなくなることが多々あります。
もしくは、一問一答のようになり、内容がうす〜い授業になってしまうこともあります。

そこで、やってほしいのが「どこを減らせるかを考える」ということです。

発問の引き算をしてみてください。

その方がゆとりをもって授業を進めることができます。

でも、どこを減らすか難しいですよね。
そんなあたなは、先に次のステップへ進んでみてください。

内容項目の確認①(5分)

はい。何を減らせばいいのか。
逆に言うと、授業中にどこを深めたらいいのか。

その謎を解明してくれるのが、学習指導要領解説です。

といっても、小難しく考えなくて大丈夫です。

前回の記事にも挙げましたが、

ここの確認はマストです!

学習指導要領解説の内容項目について書かれているページのここを確認してみてください。

できれば、自分の教材研究ノートに文言を写すとよいでしょう。

この時に、4年生で授業をするとしても
さらりと低学年、高学年も確認する習慣をつけるとよいと思います。

繋がりが分かりますね!

内容項目の確認②(5分)

さぁ、ラスト5分です!

待ち時間長めのカップラーメンにお湯でも注いで、
その間にガーっとやってしまいましょ!

拙著「道徳図解」より引用

このラスト5分(時間に余裕がある人はもう少し考えて欲しいですが・・・)で、内容項目に対するイメージを書き出していきましょう。

上は拙著「道徳図解」から引用しました。

例えば「真理の探究」という内容項目において

真理を探究するのは、
「内発的かな外発的」かな→メモ
「好奇心とはどう関係あるのかな」→メモ
「Hey!Siri!」に頼らない方がいいのかな→メモ
といった形でどんどんメモをしてイメージを広げていきます。

イメージを広げておくと、子ども達の話し合いの際に役に立ってきます。

T「調べるのが真理の探究・・・なるほどね。この時代(昔)にインターネットがあったら、主人公はそれを使っていたかな?」

C「う〜ん・・・使っていなかったかも」
C「でも、少しは使ったんじゃない?」
C「でも、本当に知りたいことは、このお話みたいに実験をしたんじゃないかな」

こんな感じで生きてくるという訳です。

まとめ

はい。いかがでしたか?

今回はレベルアップしたい方向けの記事でした。


まとめると

  1. 素直な気持ちで教材を読む(5分)

  2. 指導書を読んで「引き算」をする(5分)

  3. 学習指導要領解説で内容項目を確認する(5分)

  4. 内容項目のイメージを広げる(5分)

慣れるまでは、もう少し時間がかかるかもしれません。

でもね。

5分間、パラパラと指導書を読んで授業をするのと

20分間(理想を言えばもっと時間ほしいけど)をかけて、授業を準備して力がつくのとどちらがいいか・・・を考えてみると、私は20分かける派です。

最後に
ここまで読んでくださった方、本当にありがとうございます!
道徳好きが増えると嬉しいなぁと思いつつ・・・

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