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ハイダグワイ春の牡蠣祭り【24.3.16】

3/13,14,15 memo 膝の怪我であまり活動できず、筋トレ重視、本を読み進め、記事の構想を練る、仕事ではピザやミートボールをつくる、いよいよ労働ビザ延長に取り掛れそう、PRとか申請できるならやってもいいかな、土曜日のポッドキャスト収録のためにいろいろ文献や記事に目を通しておく、沖縄のやんばる開発と新しいテーマパーク構想に頭をかかえる

・昨晩は遅くまで文献を読んでいたので、朝はゆっくりスタート。10時過ぎに起き、ストーブに火を入れる。久しぶりの快晴である。コーヒーを淹れて読みかけの本を読み進める。

・サシャが起きてくると、いっしょに川辺に行って日向ぼっこをする。猫のサミーも久しぶりに外に出してやる。カナダグースたちが奇声を発して川面から飛び去っていく。風が吹けば少し肌寒いが、陽の光の暖かさをじんわりと感じられる。春の少し前のこの期間がとても好きだ。

・屋外トイレの小屋のちかくには紫色の小さな花がささやかに咲いていた。蜂は忙しそうに花弁にもぐりこんでいる。

・車のドアを開け放って乾燥させ、ウェットスーツをウッドデッキ上に干す。敷地に散らばった空き缶を拾い、木の枝をファイヤピットに投げ入れる。

・となりのルークは製材作業をしていた。「レイチェルとエレーナはバンクーバー島の家族のもとに一週間帰ってるんだ。久しぶりの自分だけの時間だよ」と嬉しそう。工房の屋根の修理を少し手伝う。

・僕は少しパドル作りを進めておく。4種類のかんなと大きなやすりを使い分け、双方のブレードをダイヤ状に削っていく。ヒノキチオールが含まれるイエローシダーの芳しい香りが工房に広がる。

・午後3時、Web会議にチェックインする。友人のポッドキャストの収録だ。

・先月、ロンドンで修士プログラムに取り組んでいる友人のRihoちゃんとオンラインで話した時、植民地主義や加害の歴史というテーマについて面白い話ができた。それがきっかけで、彼女が友人とつくっているポッドキャストに参加させてもらうことになったのだ。Rihoちゃんはロンドン、もうひとりのオーガナイザーであるはづきちゃんは盛岡、僕はカナダから参加するという3つのタイムゾーンを跨いだ収録だ。

・このところ職場のトレーニングで「植民地主義と先住民文化セーフティ」について集中的に学んでいたので、改めて自分の言葉で話すのはいい機会だった。彼女たちのポッドキャスト・プログラムはポスト資本主義や気候変動といった社会テーマを主に扱っており、カナダや日本における先住民抑圧・植民地主義とは切っても切り離すことのできない内容だ。

・すべての不正義は繋がっており、どれも人間存在の尊厳に関わる大切なイシューである。グローバル化・新自由主義的な資本主義経済は不可逆的に世界を覆い尽くしてしまっており、そこから脱却することはもやは不可能に近い。それでもこの世界の歪みと、自分が無意識に加担してしまっている加害に意識的であること、自分のできることから世界をよくしていくことしか、僕らにはできないのである。

・つくづく、抑圧と被抑圧の関係性が世界中どこにでも見られることにうんざりしてしまう。フィールドにいる人間、コミュニティの平和に関わる仕事に携わる人間として、自分が書くべきこと・伝えていくべきことに誠実に取り組んでいきたい、と再確認する。

・やはりこうしたイシューについて真剣に意見を交換できるというのは楽しい。今自分がフィールドでしていることについて何の不満もないし、勉強はどこだってできると自分も信じているけれど、先生やクラスメイトと議論に耽ることのできる学校という環境にいつか戻るのもありだな、と思う。

・楽しい収録ができた。ふたりに感謝である。

・夜からはルイズおばあちゃんの家でゲームをする予定。出かける前にとなりに遊びにいくと、ルークの家ではシャーとビグラムが牡蠣を開いていた。「ダージン・ギーツ村の友達が持ってきてくれたんだ」とルーク。小ぶりの牡蠣を三つ生でいただく。潮の香りが強烈で、ぷりんと美しい身を噛むととろりと口のなかで解ける。こってりとした甘さが広がる。絶品。うまさに悶える僕を見て3人が笑う。

・牡蠣のオーブン焼きと鹿肉のローストのディナーだけとよっていくかい、と聞かれれば断ることはできない。ゲーム仲間に少し遅れると連絡する。

・シャーと一緒に大ぶりな牡蠣の上にチーズを削り、味噌をたらす。ライムを絞ってオーブンに。ルークは鹿ロースの表面を軽く焼き、ローズマリーとともにこちらもオーブンに。待っている間はビールを傾けながらシーフードの美味いもの順を互いに発表する。

・「エビがダントツでトップ。そのあとがウニ、牡蠣、ワタリガニ、ホタテかな」とビクラム。僕はウニ、牡蠣、カニ、ホタテ、エビである。本当に僅差だよ、と注釈を入れておく。

・そうこうしているうちにオーブンからディナーが出てくる。ローストポテト、紫キャベツとスピナッチのサラダにフェタチーズを乗せたもの、鹿肉ロースト、牡蠣のオーブン焼き。なんて贅沢なのだろう。生食には勝てないが、チーズの香ばしい牡蠣もぷりぷりでおいしい。春の牡蠣祭りである。

・ディナーをありがとうと告げ、村に向かう。ルイズおばあちゃんちにいくのは久しぶりだ。このところ一ヶ月ほど体調が悪いと聞いていたので心配していた。

・ルイズおばあちゃんはおもったより元気そうで安心。いつものジュディ、デラヴィーナとデルバート、そしてルイズの弟のアーノルドもいる。フェーズ10をプレイする。

・今日は僕のツキがよく、一気に勝ち抜けた。いつも二、三時間かかる長丁場のカードゲームだが、今回は一時間半でゲームセット。あっさり勝ちすぎた。

・なにはともあれ、ルイズおばあちゃんがだいぶ回復してきているのを見られてよかった。掃除とかお手伝い必要だったらいつでも電話してね、とハグをして別れる。

・家に帰り、記事執筆を進める。猫と戯れて2時過ぎに寝た。

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