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ひと雫。

ぽわん、と波紋が広がる。

一重、二重と和が広がってく。


小さな小さなひと雫。

飛び込んだ水面。


「静」の場に異変が起きる。

「同」の場に異質が混じる。


その後はちょっと違う「静」や「同」に

戻ってく。


波紋の一瞬。

この世のものでないような。

微かで頼りなく。

それでいて確実に「動」。


そんな一瞬を。

一体誰が見ているのだろう。


見てもらえなくとも。

気づいてもらえなくとも。

確実に「動」。


たった1滴の雫だけれど。

違いを遺してく。

初めての音を奏でてく。


探してみるんだ。

そんな雫。

そんな一瞬。

今日の中に。

未来の中に。




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