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話すことが苦手な理由 その1『言語化力の低下』(※その2があるとは限らない)


人前で話すとか1対1で話すとか数人のグループで話すとか・・・『話す』とひと口に言ってもその場面は様々。
そのパターンによって必要な知識や技術は異なりますが、ベースとなるものは共通していたりします。それも一つではなくいくつかあるのですが、そのうちの一つが『言語化できないこと』。
感覚や感性としてパッと感じたこと(右脳)を言葉にしてアウトプットすること(左脳)がうまくできない。
それは言葉を知らないこともありますが多くは、考えていない。

現代における典型的な例としては、KYな人たち。空気が読めない、ではなく「かわいい」と「ヤバい」しか言えない人のことです。
おそらく言葉そのものを知らないとか言葉の適切な使い方を知らないとか、いわゆる語彙力がないという状態。これに関しては、本を読むことが一番手っ取り早いと思います。話し言葉と書き言葉は違うので、書き物で文字として表現される言葉は適度に漢字が使われていますし、読まなくても見ることで理解できる漢字による表現が秀逸だったりします。

何かの出来事や自分で感じたことを頭で考えて言語化して、話したり書いたりする。これは意外と面倒な作業です。しかしこれを怠っているとだんだん言語化する能力は衰え、いつしかKYの仲間入り。しかし、これは訓練でできるようになりますのでご安心を。

では、言語化できるようになるにはどうすればいいのか。本を読むだけでは身につきません。それは下準備。アウトプットすることが必要です。
そこで私が実践しているトレーニングは2つ。

1つ目は、実況中継。
目の前にあるもの何でもOK、スマホでもラーメンでも犬でも靴でも景色でも。それを言葉で説明します。食レポ的イメージでいいです。
ポイントは、五感で表現すること。見た目、音、におい、感触、味などを言葉にします。
恐ろしいことですが、この五感の全てを「ヤバい」で表現してしまうことが可能なのがKYさんの特徴。ある意味すごい。
しかし言葉が一つだけだと、それを補うにはかなり卓越したノンバーバルでの表現力が必要です。

2つ目は、インタビューごっこ。
(軽く引かれるので周りに誰もいない状況で行います。)
架空のインタビュアーにインタビューしてもらって自分で答えます。もちろん質問するのも答えるのも自分なのですが、質問のポイントとしては「どう行動したのですか」「それはなぜですか」「その時どう感じたのですか」。なぜか、どう感じたかという自分の感情の動きを客観的に見て言葉にして答える。


この2つを私は「喋って」いますが、これを「書く」こともいいと思います。ただし、話す→書くには一手間かかるので正直面倒だったりします。私にとってはこのブログが書くことですね。

「何と言ったらいいのかわからない」「言葉では表現できない」ことは確かにあります。ゆえに人前で話す、人と話すことが苦手と感じてしまう方もいらっしゃることは理解できます。

しかし私たちは言葉で思いを伝えていく必要があります。経営者やリーダー的な立場の方には必須。ビジネスの場で、お客様に話す時、銀行に融資をお願いする時、部下の指導をする時に「言葉にできない」では済まされません。
「言葉にできない」で許されるのは小田和正さんか、あまりに感動しすぎて圧倒されて言葉を失い言葉にすることが逆に陳腐になってしまうような状況の時。
私たち凡人は仕事の場でも普段の生活の中でも言葉で伝えていくことは必要で、その努力を怠ってはいけないと感じます。

ChatGPTを活用することも大いに結構です。しかし、それは自分の言葉でもなければ自分の感情も入っていないことをお忘れなく。

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