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ブロックチェーンを活用した新世代クラウドファンディング2.0に行き着いた「 #FiNANCiE 」のUX (仮) - このご時世で起こった変化とビッグウェーブ -

こんばんは。FiNANCiEのUXデザイナーの島津しほりです。かれこれ2年弱に渡ってFiNANCiEに携わり、プロダクトからのUXデザイン→コミュニティ運用企画プロデュースからのUXデザインを行ってきました。(プロダクトデザイン/ディレクション/プロデュース/企画・運用的な感じ)

UXデザインとは一言で言ってしまえばユーザー体験のデザインなので、このサービス、プロダクトに感心を持ってくれるであろう方々へ価値に届けるためにできる限りのことは全部やる!って感じなんだと思います。そう思ってやってきました。

なので、プロダクトグループからプロダクトデザインに携わっている時も、コミュニティグループにいて企画運用に携わっている時も、基本的には全体として各フェーズにおいて理想的な体験を実現できているかを意識して取り組んでいるので特にやっていることに垣根はないので、体験の話をしていると思いきや突然プロダクトの事例が出てきたりと話が行ったり来たりしているように見えるかもしれませんがあしからず...

序説 : 当たり前になっているユーザビリティ・アクセシビリティのベースライン

前提として、2020年〜2021年頭あたりには「当たり前」とされている体験の最低限のラインを担保するというところはネイティブアプリの開発・改善の時点である程度満たしてきています。

「このアプリ使いにくい」「全然意味分かんない」をなるべく解消しておかなければ、本来伝えたい体験価値にユーザーさんたちをたどり着かせることはできないからです。

そのベースラインを上げつつ、次に私がプロダクトグループに所属していた時に実現しようと取り組んでいた体験の定義は下記です。

アプリをインストールしてでも中身を見てみたいと思ってもらう
- オーナーLP、マーケットページのWEBUIの改善
外部シェアURLのOGPの改善等

ポイントを購入してからさらにトークンを購入する導線を分断しない
- FiNANCiEポイントを購入という表現からチャージという表現に変更
- マーケットでのポイント不足時のチャージからトークン購入までの最短ルートを実現

まずトークンを手にしてもらう
- マーケットでトークンと抱合せで別の特典をセットで買いやすい仕組み
- コミュニティボーナス(トークン)機能

トークンを購入する意味を実感してもらう
- オーナーのトークン数制限フィードの実装

そこにしかない特別な体験を定期的に味わえる
- 通知機能の改善(どの通知を受け取りたいかを選べる)
- オーナーさんのフィード投稿をスムーズに行えるよう導線の改善

コミュニケーションを取りやすくする
- フィード機能とトーク機能の明確な切り分け
- トーク機能のチャット化

同志を外部からFiNANCiEに誘いたくなる
- リファラル機能の実装(誘った人も誘われた人もメリットが有る)

どこに仕掛けがあるかはぜひアプリを触って試してみてください!
これらをある程度担保できるという検証ができたところで、次の課題がこの体験を実際になるべく多くの人々の体験で回し、コミュニティとしての成功体験を積み重ねることでした。(同時に、引き続き細かいユーザビリティ・アクセシビリティについてはプロダクトグループのメンバーがiOS・Androidアプリ共に改善し続けてきてくれました。)

重要な点は

- オーナーさんが無理なく自ら楽しめるようにするための仕掛け
- 新しい体験が多いため、一つひとつなるべく楽しく学習してもらいながらユーザーストーリーを体験してもらうための企画運用、声掛けやサポート

これらを行うために、2021年1月からコミュニティグループに移動してアプローチすることになりました。そこからの取り組みをお話していきたいと思います。

大枠のトピック

1. FiNANCiEに携わりたいと思ったときの期待
2. エコシステムってなんだっけ?
3. 注目すべき欲求
4. 自分自身のヲタク活動の経験も含め試行錯誤してきたこと
5. 仮説検証からの考察
6. 最近のFiNANCiEが置かれている状況
7. ネクストステージ

30分という長さが初ということもありところどころ拙い部分があると思いますが、何卒お手柔らかにお願いします。

1. FiNANCiEに携わりたいと思ったときの期待

── ドリーム・シェアリング・サービス に感じた価値、期待

「めっちゃいい」「好き」

こんな気持ちを持てることの素晴らしさったらないと思います。
とあるコンテンツや世界観に対してそう思える人が一人でもいるのなら、同じ気持ちになれる可能性のある人がいるかもしれない。もしその人がその価値に出会えたらファンになるかもしれない。

そんな夢を電波に乗せて一人でも多くの人に伝え、その活動自体が価値となり、経済が回る。そうすることで活動の幅が広がっていき連鎖的にみんなの心が豊かになっていく。そんな価値、期待を感じました。

そういう価値を感じる起点や軌跡などについてはこちらをご参照ください。

2019年

2020年

とはいえ、気持ちのシェアをしたところでそう簡単に人が集まるわけでもなく、どのようにしたら「良さ」を起点に人が集まるのかを試行錯誤してきました。

── 期待を胸に集まった人たちと活動を続けること

期待を胸に集まった人たちだからこそ、活動が活発になる、そう思っていました。これはとても短絡的な感覚だった。同じコンテンツに共感したからと言って、何に期待しているのかは人それぞれ異なるのです。それはそうすぎます。

また、集まった人同士が自分の期待をみんなも同じように持っていると思っていると、少々の違いを目撃した時に「なんでそんなことするの?」というような違和感が発生します。どんな些細な違和感だったとしても、一回で「違うな」と思ってその場を去ってしまうことは往々にしてありました。どんな些細なことでも起こらないことに越したことはないし、起こってしまっても気づけたらすぐに解消して違和感が積み重ならないようにする必要があると思いました。

活動が続くということはそれぞれが心地よく、違和感のない状態で居られる時間が長いことが重要だと思うようになりました。そこで、その循環の仕組みことエコシステムはそもそも何故動くのかを考えてみたいと思いました。

2. エコシステムってなんだっけ?

── そもそもエコシステムの原動力とは?

色々調べてみましたが、エコシステムの概念は広く曖昧だなと思い、認識の偏りが起こりそうなので引用は控えます💦
でも、だからこそ、期待を胸に集まった人たちによる社会・経済・仕組みを構築するためのヒントになる、仕組みを開発しやすいと思っています。
ということで、FiNANCiEのトークンエコシステムに当てはめてみたらどうなるのかを考えてみます。

具体例

社会
- オーナー
- サポーター
- コミュニティ

経済

- トークン売買
- コレクションカード売買
- その他特典販売

仕組み

- チャット・フィード
- トークン制限チャット・フィード
- コミュニティボーナス
- トークンギフト
- リファラル機能
- アクティブスコア
- コミュニティスコア

こうして見ると、続くために必要なのは仕組みで、その仕組みを成り立たせるためのものは経済、その経済と社会を動かすのは社会となります。つまり、社会の中身、コミュニティに集まる人達こそが原動力になると言えます。

これらの要素がFiNANCiE内でどのように回ることを想定しているかというと、

トークンを利用して売買、投票、コミュニティやギフトが回る仕組み。それを社会、オーナーさん(インフルエンサーさんやスポーツチームなど)、夢を追う人がそれぞれを応援する人たちサポーターたちとの活動がうまく回り、みんながハッピーになり社会貢献できればよい。

これらがより良好に回れば回るほど「あなたの夢がみんなの財産になる」と考えています。

当たり前じゃんと思うかもしれないですが、原動力がなければ経済は回らないし、仕組みも機能しないということは忘れてはいけないと、運営をしていく中で痛感しました。その原動力を丁寧に探り、解像度を上げておく必要があります。原動力がインセンティブであり、モチベーションなので、エコシステムが成立するのです。

■モチベーションとは
> モチベーション(motivation)とは、「やる気」「意欲」「動機」などの意味で用いられる表現。主に「行動を起こす契機となる刺激や意欲」といったニュアンスで用いられる。よく「モチベ」と略される。「特にやる気もないし必要に駆られているわけでもない」というような状況を指して「モチベーションがない」と表現したりする。
引用先:Weblio 辞書
https://www.weblio.jp/content/%E3%83%A2%E3%83%81%E3%83%99%E3%83%BC%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%B3

補足

念の為補足させていただきます!
FiNANCiEは暗号資産ではないのですが、ブロックチェーンを利用してブロックチェーンで利用されるトークンの思想をベースに設計されています。また将来的には法規制の今後の展開やパートナーシップなど含めた、グローバル含めた暗号資産での対応や展開も考慮した設計になっています。一般的なブロックチェーン文脈で使われるトークンエコシステムとは立て付けが異なりますが、思想は一緒です。資産を外部に出せないなどはありますが、円を一度FiNANCiEポイントにチャージしてからそのポイントでトークンを購入するという仕組みになっています。

この辺の実際にトークンエコノミーを実現していくためのやり方や考え方など詳しいところはFiNANCiEの仕組みの設計から監修まで全体的な基盤づくりをしているFiNANCiEのCOO前田に聴いてみてください!!

■FiNANCiE COO前田英樹 FiNANCiEコミュニティページ

■FiNANCiE COO前田英樹 Twitterアカウント

ガバナンスをトークンでやっている理由(ポイントとは違う優位性)は以下のように考えています。

①トークンがサービス内で売買できるため、資産価値あること。

需給に応じて価格が変動するので、参加者が増えコミュニティが成長すると価値があがり、初期保有するインセンティブがあること。イーサリアムのコミュニティのような形で、価格が上がるとさらに盛り上がります。購入型クラファンと比較して応援=消費だったものから、応援=価値として残ります。

②流動性のメリット

上記に関連して、ポイントだと積み上がっていくだけで、サポーター同士で売買やギフトすることができません。流動性があるので価値となり、売買や譲渡、あと貯めるアクションする意味が存在します。

③コスト面・法律面

暗号資産を発行するより手軽。いま日本で暗号資産を発行しても、取引所に取り扱ってもらうまでの時間とコストがかなりかかり、海外で発行すると、日本ユーザーは持てません。
フィナンシェだと、法律の整理上暗号資産ではないので、手軽に発行して、追加発行やサポーター同士のトークンギフト、売買機能も実装されており、サービス開始から2年間の運用実績もあり、コミュニティ機能、投票機能(近々リリース)などトークン活用した機能も多く、導入が簡単。

④将来的なグローバルへの拡張

将来このトークンを暗号資産に整理して、グローバル展開するための準備ができています。現状は日本のユーザー向けなので、法律の関係上フィナンシェサービス内に取り扱いが閉じてるのですが、裏ではブロックチェーンに連携してるので、将来海外への展開や日本でも規制が緩和された段階で暗号資産として整理して、取引所への取り扱いを進めるなど、オープンにしていける可能性があります。

── 提唱者も同乗者も人それぞれ異なった叶えたい欲求

実際にみんながハッピーになる状態にするには何を満たす必要があるかを考えていきたいと思います。

※FiNANCiE用語だと、提唱者をオーナー、同乗者をサポーターないしコミュニティメンバーと呼んでいます。

そこに集まる人達の立場はもちろん異なります。まずその「めっちゃいい」「好き」を言い始める人。それを伝える人。それを伝えられる人などなど。
ざっくり分けると、「提唱者」「同乗者」ですね。そうです、コミュニティとは提唱者も同乗者もモチベーションが大切です。提唱者がいなくなればその先どう進んでいいかは同乗者はわからなくなります。そうすると当初提唱されていたものの本質が他者の認知バイアスによって失われる可能性が高いです。

何が言いたいかと言うと、コミュニティは同乗者のモチベーションに注目しがちかもしれないのですが、実は、提唱者のモチベーションもとっても重要なのです。なぜそれを実現したいのか、そのために納得感のある歩みができているか。という感じです。提唱者が「なんか違うな」と思った状態でうまく回ることはまずないかなと。

一括に提唱者、同乗者と言っても、それぞれにグラデーションはありますし、提唱者と同乗者の間をつなぐ領域もあります。それを、人それぞれの欲求として捉え、それをなるべく叶えることが重要であると言いたいです。

「理想だ」「そんなの難しい」「できるの?」

そう思うかもしれませんが、それだけエコシステムを構築し循環させることは難しいってことなんですよね。なので、叶えられるところから、叶う欲求が今より増えるようにコツコツ積み上げています。やるからには信じてやるしかない笑 それはそう。

欲求について過去に整理したものがあるので良かったら。

ところで、これらの欲求が叶うことで人々は何を実現したいのか。そう、それが自己実現だと考えています。自己実現の定義はいろいろあると思いますが、そこで自己を提唱する人、提唱した人と一緒に動くことでやりたいことを成し遂げる人、提唱した人に自己を投影する人などなど。自己を実現する手段って人それぞれだよね、という話です。

やっぱり、自分に合った何らかのカタチで自己実現したほうが毎日面白いじゃないですか。

3. 注目すべき欲求

── 自己実現という言葉に対するバイアス

■自己実現とは
人間の欲求のうち最も高度であり,同時に最も人間的な欲求として,自己の内面的欲求を社会生活において実現すること。
引用先:コトバンク
https://kotobank.jp/word/%E8%87%AA%E5%B7%B1%E5%AE%9F%E7%8F%BE-73074

はい、内面的欲求を叶えやすい場所を見つけて自分に合ったスタイルで叶えていくことで誰でも自己実現ができます。人間の欲求のうち最も高度とされていますが、何を高度とするかはその人の状況次第で異なると思います。そもそも、自分以外の人間の欲求を満たすことが自己実現と言っても良いのですから。

「なんかつまらんな、もっと面白いことしたいな。」

なんか面白そう、ちょっと乗っかってみようかなというちょっとした好奇心からなんとなくカジュアルに自己実現しちゃったっていいと思うんです。

なんとなく自己実現って難しそうとか、なんか大きな目標を立てて自分にしかできないこと、自分だからこそできることをやらないといけない感、他の人と比べてなんか特殊なことをしないといけない感を感じている人って少なくないと思っています。

そもそもどんな日々を歩みたいか。そこから一個一個小さく感じたとしてもキラキラとした自己実現を集めて大切に育てていければ、それが生活を豊かにするのかなって思ったりします。自分の内面的欲求を満たせることが本質だと思うので。自分が良ければそれで良いんです。(法律とかそういう最低限守るべきものは守る前提です笑)

より面白くしていくためには集団が必要という前提があるからこそコミュニティに属して欲求を満たしていくんですよね。つまり、自分の欲求も他人の欲求も共存できる状態をつくることが重要になってきますよね。

さて、その集団ができ始めるためには提唱者のが一声かけると集まるのでしょうか?初期ともなると、その人の思想や作り出す世界観がなぜ良いのか、を知ってからお試ししてみるフェーズが必要かと思います。そう、その提唱者の取り組みの良さにいち早く気付く人の働きが次に重要となるわけです。そこで、推しの良さを語り始める人の価値に焦点を当ててみたいと思います。

4. 自分自身のヲタク活動の経験も含め試行錯誤してきたこと

── 推し(提唱者)の良さを語り始めるのは誰か

前提として、推しの良さを語るという行動の動機は人それぞれ異なります。なので、ここではその思想や作り出す世界観がなぜ良いのかを知りたい、知りたいかもしれない人「潜在的な共感者」に伝わる語り方をし始める人にフォーカスしていきます。

どんな欲求からそういった行動に至るのか。そもそもなぜそこに居て活動をするのかというと、「楽しいから」であって、その感じ方も人によって異なります。なので、更に共感者が増えてほしいという欲求を細分化してみようと思います。


「推しがメジャーになってほしい」
「推しの活動がもっと活発になってほしい」
「ただただ共感してくれる同志が欲しい」
「推しに褒められたい」
「推しの目標を叶えるために自分にできることをしたい」

などなど...

他にもたくさんあると思いますが、ひとまず例として。
その細かな欲求の違いはありつつも、結果としてこの行動が「共感者を集める」ことに繋がれば、私もハッピー、推しもハッピー!そういう状態になるということです。

重要重要と言いましたが、この場面において重要というお話であって、コミュニティの中で一番重要と言っているわけではありません。あくまでもこの人の欲求に沿ったコミュニティのためになる役割はこれだよね、というお話でした。

ここの整理ができていないと、どうしても

「こうするべき。」
「こうしちゃダメ。」
「これができていないからメンバーとして失格。」

みたいな本質的ではない暗黙のルールができてしまうんですよね。これはどこでもよく見かける同調圧力っていうやつです。楽しい自己実現のために同調圧力っていりますかね?理想的な活動を続けられるのでしょうか?

── 正しい推し方ってあるの?

こういった暗黙のルールができるということは、無意識な思い込みから

「私の欲求」を満たすことが「推しにとって幸せなはずだ」なぜなら「推しがありがとうって言ってるから」

という方程式から、メタ認知が不足した認知バイアスがかかってしまっている状態になりがちです。そりゃあ好きなのですから盲目にもなりますよね。自然なことです。

■メタ認知と考える力でバイアスから抜ける

引用先:「自分の頭で考える」とは本当はどういうこと? メタ認知、バイアスがキーワード
https://gendai.ismedia.jp/articles/-/73667?page=2

とはいえ、常にメタ認知をするとかしてると「ただただ楽しみたい」という欲求を満たすためのハードルが上がってしまいますよね。自然に楽しみにくい。なので、完璧にみんなの欲求を知る必要はなくて、

自分にとっての正しいは、他の人にとっての正しいとは限らない。

これを意識するだけで十分だと思います。

つまり何が言いたいかと言うと、正しさは人それぞれ解釈が異なるし、欲求も異なるので自分の正しいを正しいと声を大にして言う必要はありませんし、誰かの正しいを正しいと言う必要もありません。

継続する活動のために重要なのは正しいか正しくないかではなく、

無理なく心地よくそれぞれが共存できるかどうか

だと考えています。つまり、それぞれが正しいし、正しくないんです。だからこそ、コミュニティに属するためのルールというか、ポリシーは掲げていく必要があります。そのコミュニティが大切にしているものはみんなで大切にするということを守っていきたいですね。大切にしているものを守ることで、それぞれの心地よい参加スタイルが守られることになります。

自分も心地よい、他者も心地よい、そんな状態が担保されていれば人も集まりやすいですし、居続けやすいですよね。なかなか難しいこととは思いますが、このあたりの感覚のあるコミュニティメンバーの方と連携しながら細かいことでもできる範囲でサポートすることで少しずつメンバーのエンゲージを高めつつ数が増が増える状態を目指して日々取り組んでいます。

具体的に何をやっているかっていうと細かいことがいくつもあるのですが、

- Twitterのエゴサからのサポート
- エゴサからの共存を意識したツイートにいいね
- オーナーさん、コミュニティメンバーの方のコミュニティの成長に関わるであろう動きに即反応

無意識に動いている部分が多いので、改めて書き出すとそんなにないかもなと言う感覚になりますが、ユーザーさんのFiNANCiEに関連する動きは常に観察してます。観察って言われると動きにくいし怖いなって感じしますが、動きや変化を一緒に楽しませていただいている感覚で「いいね!」してます!いいぞもっとやれ!という感じですね笑

── 具体的な事例

事例として、佐藤ノアさんのコミュニティ、 #ネオインフルエンサーラボ が上げられます。ファン層は10代〜20代あたりが多く、主に学生さんたちが母体となってコミュニティが運用されているように見えます。

コミュニティメンバーの方は、ノアさんの「生き方」や「かわいい」活動やアウトプットに共感し、自分に良い影響を与えてくれる存在としてノアさんを慕っており、その「良さ」がわかって集まったメンバーとの日々のやりとりや、感動を共に楽しんでいる印象があります。

そんな佐藤ノアさん自身が日々、

「それぞれ好きなように推してくれればいいし、気持ちが嬉しいからどんな推し方もありがたいと思っている、私を好きで居てくれることに感謝している。」

というようなことをファンの方に伝えていることもあり、エコシステムを継続して循環させるための考えが浸透していっているため、目に見えて「共存」するコミュニティができ上がってきていると思っています。

ここまで継続するために共存できる場の大切さについてお話してきました。次に、継続するためのもう一つ大切な要素についてお話していきたいと思います。

5. 仮説検証からの考察

── 打ち上げ花火という劇薬

そうです。刺激です。コミュニティが盛り上がっている感を定期的に感じられる必要があります。これは説明がなくともなんとなく感じている方も多いかと思いますが、コミュニティ活動をしている中で何か動いてる感がないと、

「ここでは面白いことが起こっていないのではないか?」
「今後も面白いことが起こらないのではないか?」

そんな気持ちが湧いてきてしまいます。それはそうですよね。コミュニティメンバーが仲が良くても、当初みんなが集まるきっかけになった「めっちゃいい」「好き」が無くなったんじゃない?と思ったらそこにいる意味を感じなくなってしまいますよね。最初の一発で初期トークン販売をしたところで、その後特にイベントが発生しなければ、初期トークン販売という打ち上げ花火の副作用として「盛り上がってない感」「最初だけ感」が出てしまいます。

そのため、その人による世界観や物事を、その人らしさとして感じられる状況を定期的につくる事が重要なのです。

ではそういう状況をどうつくるか?
FiNANCiEでは、コミュニティの活動資源になるサポーターや資金を繰り返しファウンディングできる仕組みがあるので、それを活用し、コミュニティのフェーズに合った企画と絡めたファウンディングを定期的に行うことで「定期的な動き」をつくっています。コミュニティのフェーズによって企画を立てられそうかを決める必要があるので、頻度はコミュニティによって異なります。

打ち上げ花火を一発で終わらせず、継続して動きを出すために、打ち上げ花火でも手持ち花火でもオーナーさんとコミュニティメンバーのみなさんが調度いいペースで活動ができることが楽しく継続するために必要なのです。

とはいえ、コミュニティを立ち上げたときはわかりやすく「立ち上げたよ〜!」と伝える必要があります。ただ、伝えたからといって「FiNANCiE使お」って思ってもらえるとも限りません。新しいアプリであるという以前にそもそも今まで体験したことのない未知の体験が待っている新しいよくわからないアプリであるというイメージは拭えないと思います。もちろん、仕組みを理解してくださっている方は予期して利用を開始してくださいますが、「仕組みが面白いから」と「オーナーさんが好きだから」など、ユーザーさんが持つそれぞれのモチベーションによって「アプリを触ってみよう」と思うまでのハードルが異なります。

要するに、「FiNANCiEで何ができそうか?自分が面白いと思えることができそうか?」がイメージできないとなかなか使うまでに至れないというのがよくある話です。そこで、新しい体験をなるべくスムーズに体験していただけるようにどうするか?を考えていきたいと思います。

── 新しい行動を違和感無く感じるための意味づけ

人は予期できない新しい体験を「なんか怖い」と思いがちだと思います。それはそうだと思います、イメージできないのですから。なので、一歩踏み出したいなと思えるくらいに面白いことができそうだとイメージしやすい状態をつくることが大事になってきます。

これまで、コミュニティに人が居続けるために大切なのは「メンバーが共存できること」と「コミュニティが定期的に動いてる感」という話をしていましたが、それをイメージしてもらうのがFiNANCiEを面白そう!って思ってもらう方法になると思っています。では、そのイメージをしてもらうためには何をすると良いでしょうか?

まずは前提としてコミュニティの中で実際にどんな事が起こっているかを知ることが重要ですよね。また、その起こっていることが「面白そう」と思えるものである必要があります。その面白そう感を、FiNANCiEを体験したことのない人たちでも実感しやすいのは「過去から累積してきた面白い体験」と似た体験をして貰う必要があります。過去の自分の体験をソースにイメージを膨らませてもらうことが可能だからです。

そうすると、いきなり今まで体験したことのないFiNANCiEならでは感のあるトークンを活用したファンエンゲージメントを高められるという体験、つまり日々メンバーの方々が自律的に活動することでトークンの価値が上がっていくかもしれないしそれで自分に対するメリットがあるかもしれないという未来を見据えた面白さを伝えるというのはとても難しいです。

そこで、フォーカスするのはファンディングなわけです。
ファンディングは、このご時世になって更によく見かける体験になってきたと思います。よく見かける、体験したことのある、なぜ必要なのか?がイメージできるファンディングの体験に、新しい概念であるトークンを抱き合わせて手にとっていただき、サービスの中で受動的にでもトークンがある意味面白さを徐々に体験していただく方向にシナリオを引いておくことが重要と考えました。

トークンにフォーカスしてお話しましたが、他にもあまり体験したことがない「アクティブスコア」や「コミュニティスコア」という概念がありますが、まずは比較的価値をすぐに感じやすいものにフォーカスして、確実に面白さを体験してもらうことを優先しました。結果としてスコアが上がることで充実感を感じてくださるユーザーさんもいらっしゃいますが、積み重ねる手前の体験を何度か繰り返していただかないと面白さに気づけないものなので、一旦優先順位が低くなります。

特にプラットフォームなので、意味づけは同時多発的に起こす必要があります。一人で体験できる面白さよりもみんなで楽しめる状態こそがエコシステムありきのサービスの秀でたの魅力だからです。ここもまた面白さを実感していただくまでの難しさの一つでもありますが...。

エコシステムの面白さを1回目、2回目の企画で伝えられるであろうコミュニティはトークンの面白さをまず伝える。それが難しそうな場合は別の切り口としてコレクションカードの発行を行うことでFiNANCiEのデジタル資産の面白さを徐々に知っていただくよう段階を細かく刻んできています。

1回の企画・トークン販売で終わらずに2回、3回と繰り返していくことでFiNANCiE内での体験の面白さを知っていただくということが必要になってくるので、この前段でお話した定期的な動きをつくる必要性と連動させながらFiNANCiEの面白さはを育てていくことで価値が高まります。継続は力なり!です!

ではその継続するためにいつもお祭り感を出す必要があるのか?いつも同じ熱量で盛り上がる必要があるのか?それって果たして継続するのか?どれくらいの頻度なのか?というバランスについてお話していきます。

── 継続する体験は日常生活に溶け込むもの

当たり前なことを言っているかもしれませんが、これまで話してきたとおり、継続した活動が必要なFiNANCiEにおいては、「メンバーが共存できること」と「コミュニティが定期的に動いてる感」とのバランスがとても重要です。

わかりやすい話をすると、生理的欲求さえ満たされていればそれ以外の欲求が十分に満たされていなかったとしても最低限のラインを担保できていればなんとか生きていけるわけです。つまり、FiNANCiEがフォーカスしている欲求の自己実現の欲求は、継続させることが一番難しいんじゃないかと思っています。

そこで、いかにFiNANCiEを日常生活に溶け込ませるか、当たり前にするかを考えてきました。タッチポイントとしてFiNANCiEの体験の中に近しいものはないかと、SNSの推しへの朝の挨拶、カジュアルないいねのやりとり、暇なときのエゴサーチなどを観察していて見えてきた観点があります。それは、

日常生活の中で自分の気分に合った体験がいくつあるかと、それがどれだけ楽にできるかのバランスで日常生活の中でタッチポイントが増えるのではないか。

ということです。
気分の数だけタッチポイントがあれば触る回数が増えますよね。それを、わかりやすくレコメンドできる仕組みと運用をすることが重要と考えました。

そこで出てくるのが先程エコシステムの説明で具体例として出した

- チャット・フィード
- トークン制限チャット・フィード
- コミュニティボーナス
- トークンギフト
- リファラル機能
- アクティブスコア
- コミュニティスコア

が挙げられます。このように、今まで思いつく限り気分に対するタッチポイントを増やしてきました。
そこで、一番にリテンションのトリガーになるカジュアルな体験が「コミュニティボーナス」になってきます。

日常的にコミュニティを楽しめる機能といえばファンディング意外だと「チャット・フィード」を活用したコミュニケーションすが、最初は書き込むこと自体ハードルが高かったり、オーナーさんも初めはどんなことを投稿したらみんなが喜ぶかを検証している段階でもあるのでなかなか活性化しないという課題がありました。なので、勇気を出して一回書き込みをしてもらったり、いいねをしてもらったり、何かしらアクションをしやすいタッチポイントに触れることで、またFiNANCiEに返って来やすい仕組みをつくる必要がありました。

なので、まずは「コミュニティボーナス」を活用することで返ってくる体験を担保しました。コミュニティボーナスは、自分が書き込みをしたものにいいねがつくと翌日にコミュニティバジェットからトークンがボーナス付与されるという仕組みです。付与されたことがプッシュ通知でお知らせされるので受け取りに帰ってきてくれるというわけです。じゃあそもそも書き込みのハードルはどのように解決したの?というと、フィードやトークのルールの細かい運用設計をすることでなんとか軌道にのせるということをしています。ここは人海戦術ですが、だんだんとテンプレートができてきたので少しずつ複数コミュニティに展開していっています。

コミュニティボーナスなど、リテンションの段階を細かく刻むために実装してきた機能・仕組みの詳細についてはこちらの記事を御覧ください。

こういったコツコツ地道な積み重ねによって徐々にFiNANCiEの面白さをオーナーさん、サポーターさんに知っていただけるようになってきました。

そしてさらに追い風のように一気に進展する状況になりました。そうです、このご時世というやつです。世の中が変われば体験の優先順位もガラッと変わる。そこにFiNANCiEの価値が必要とされるフェーズに来たと感じています。

6. 最近のFiNANCiEが置かれている状況

── 多くの人の生活の当たり前が大きく組み変わるタイミング

先程、日常生活に溶け込む体験が重要だと言う話をしましたが、このご時世になってその日常生活の当たり前が大きく変わったと思っています。

まず、勤務が在宅ワークになった人が増えたり、気軽に人が集まれなくなったり、コミュニケーションの言い訳になっていたイベント・体験がことごとく行いにくくなったり。

結果として人とのつながりを楽しむ体験がオンライン、インターネットに比重が偏り始めましたよね。FiNANCiEはインターネットで楽しめますし、共通した好きなことで人と繋がる体験もできるので、その欲求を担保しやすいと考えています。多くの人の生活の当たり前が大きく変わることで、FiNANCiEの面白さを体験していただくタッチポイントが圧倒的に増えた、また、継続したファウンディングを行うことができ、かつコミュニティのエンゲージメントを高めていけるというところに価値を感じていただきやすい状況になったと感じています。

今まで面白さを伝えて伝えて、ユーザーのみなさんと面白さをつくってつくってようやく事例がいくつかできた。そのおかげもあってFiNANCiEの体験によって実現する人それぞれが心地よいかたちで自己実現できるという価値を伝えやすくなっていると思っています。

その価値を信じてこれまで一緒に育ててくださったオーナーさん、サポーターのみなさんには感謝の気持ちでいっぱいです。ここまで信じて共に歩んでくださり、本当にありがとうございます。

■ユーザーのみなさんによる記事まとめ

■今まで積み重ねてきた事例まとめ

── 当たり前にできていたことができなくなった時

今までできていたことができなくなると、「できなくなったことをできるようにする」と「今まで試してなかったことをやってみようかな」と、大きく2方向に動きがあると思います。グラデーションや割合等ありますが、FiNANCiEは「今まで試してなかったことをやってみようかな」という方向に動いた方々から価値を感じていただきやすくなっているのではと感じています。

日常生活の変化から、欲求を満たすための要素に変化が起こっているということかと思います。今まではこの欲求はこれで満たしてたけど、これからはこれに代替できそうとか、これに変えてみるともっと楽しそうかなとか、そういう感じですね。

そういった動きから、「あれ、実はFiNANCiEって面白いんじゃないか?」と思ってくれる人が増えて来たと感じています。気づく人が新たに増えるということは、その人達が、FiNANCiEの既存ユーザーに対する見方、印象に変化があるのではと思っています。

── 生活の変化をチャンスにしていく提唱者と同乗者の顕在化

今までFiNANCiEの面白さに価値を感じて共に試行錯誤し、面白い事例をつくってきてくださったオーナーさん、コミュニティメンバーのみなさんたちの取り組みが注目されやすくなってきたと思っています。今こそ先駆者として認知されるのでは...!と私は期待に胸を膨らませています!

「自分もこういうのやってみたいな。」って思える人を増やしていくためにも、今こそ、生まれて育っているとっても素晴らしいご活動を表に推し出し伝えていきたいです。ちなみに年末に、今までクローズドのみで行っていた企画が多かったのですが、ファウンディング参加者も、参加していない人も面白さを体験できる企画をやってみました。

これをきっかけに、ファウンディングに参加してくれた方々を筆頭にFiNANCiEを使おうか迷っていた方々がコミュニティに参加してくれるようになりました。また、公開してネクストステージを語ることで、次の活動に繋がっています!企画真っ最中です!

7. ネクストステージ

── トークンエコノミーによって価値を継続・循環させるという希望

こうして時代の変化とともにトークンエコノミーの可能性を感じてくださる方が増えたということで、サービスとしてさらに大きく動きを出せた案件が湘南ベルマーレさんのコミュニティ開設と、クラブトークンの発行です!そうです、クラブトークンの発行が遂に!日本で初めて叶いました...!!!

更に、eスポーツ業界へのアプローチも始めることができました!!

この追い風を受けて、今まで育ててくださった方々、最近関わり始めてくださった方々と共にどんどん大きく成長させ、個の自己実現が次々と叶うサービスにしていきたいです。

── そして新世代のクラウドファンディング2.0という表現へ

2種類のトークン発行をすることで、継続的な活動とコミュニティをより多く運用していけるようアップデートしております!

・トークン発行型コミュニティ
・コレクションカード発行型コミュニティ

詳細はこちらの記事をご参照ください。


何卒( ̄人 ̄)