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夏、雲、風。

酷く蒸し暑い日に、ふと風が吹いてきて蒸発した私の汗とともに何かを奪い去って何かを与えていく感覚がどうしようもなく好き。
あの瞬間に今まで隠れていた夏の美しさが顔を出した気がして毎回空を見上げてしまう。当然そこには憎らしく輝く太陽と「あんな儚げになりたい」と思わせるような真っ白な雲しかないのだけど。
でもそれこそが美しさの本質で、それがあるから夏は輝いて記憶に残るんだ。

最近学校前や後にブランコに乗るのが習慣になっている。これも「風」を感じるためだ。それに幼少期の純粋だった心を取り戻せる気がする。そう思いながら明日もきっと園児に「なんだこいつ」という視線を向けられながら18歳の本気のブランコ漕ぎを見せつけるんだ。
限界まで漕いで上を見上げた時、都心の白いマンションに囲まれた窮屈そうで青い空があって、青春の象徴かと思った。
どこまでも広がれる可能性があるのに画一化された何かに制限される。でも「それ」は生活に必要なもので……みたいな。

あの空と同じで私の思考もまだまだ青いね。
でもこれを大切にしていきたいし忘れたくない。
だからきっとここに書いたんだ。

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